13日、スピアーズえどりくフィールド(江戸川区陸上競技場)で行われた「オレンジアーミーフェスティバル2024」。 クボタスピアーズ船橋・東京ベイの選手・スタッフたちが、一年間応援し続けてくれたファン(=オレンジアーミー)に感謝を伝える場と…

13日、スピアーズえどりくフィールド(江戸川区陸上競技場)で行われた「オレンジアーミーフェスティバル2024」。

クボタスピアーズ船橋・東京ベイの選手・スタッフたちが、一年間応援し続けてくれたファン(=オレンジアーミー)に感謝を伝える場となった。

(取材  / 文:白石怜平)

夢体験」をキーワードに様々な体験会を開催

スピアーズのメンバーがえどりくに帰還するのは第15節4月27日以来。

この日は三重ホンダヒートとの試合が行われ、61−24で快勝。えどりくでは18連勝を収め、聖地でシーズン最後のホストゲームを飾った。

ホストゲーム最終戦ではえどりくでの連勝を続けた

今回はスピアーズのファンを意味する「オレンジアーミー」のための祭典、オレンジアーミーフェスティバルがこの場所で行われた。

フェスティバルのコンセプトは「夢体験」。ここえどりくで行われる様々な瞬間を体験できる交流型イベントが多く企画され、選手もそれぞれに登場した。グラウンドでは6つのコーナーが設けられた。

その一つがトライを決めた際に仲間がその選手の元に集まって讃えるシーンを味わえる「セレブレーション体験」。

パスからのグラウディングやモールで押し込む場面などトライシーンを選手たちと演出し、ボールを持って飛び込む。

実況付きで”トライ!”とコールされると続々とゲストを囲み、ハイタッチや時には胴上げ・肩車の大サービスで最大の達成感を味わってもらった。

得点を決めた時の喜びを再現した

隣ではタックル・ゴールキック・パスとそれぞれのプレーに分かれ、選手たちから時にマンツーマン指導を受けながら、楕円に触れた。

グラウンドでラグビーの体験が選手とできることもあり、長蛇の列が途絶えることがなかった。

ラグビー体験も充実したメニューが組まれた

加えてスポーツが盛んな江戸川区らしく、ラグビー以外のコーナーも用意された。車いすレースやフライングディスクといったパラスポーツ体験や、小学生を対象にした走り方教室、さらに大人も参加できる体力測定ができ、競技の垣根を超えた。

体力測定では”選手を超えろ”と題し、握力と立ち幅跳びで選手の記録に挑んだ。

握力測定では玉置将也選手と交流した

動画推奨の”ノンストップ”握手会

「夢体験」はグラウンドだけではない。えどりくの室内も目一杯活用した。

更衣室ではオレンジに染まったスピアーズ仕様のロッカールームが用意され、試合前の緊張感から勝利の余韻に浸る場所をオレンジアーミーも実際に足を踏み入れることができた。

さらにはプロップ満員電車という驚きの”アトラクション”。力強いスクラムで幾度となく押し込んだ屈強なプロップ陣に動く隙なく押し込まれるという試合以上に貴重?な場となった。

役員室でもスピアーズらしいユニーク企画の数々が催された。このエリアの最後に行われたのは選手との握手会。これはただの握手会ではなかった。

選手2人が10分間エンドレスで握手をやり続けるコーナー。開始前に行列を作っていた中、岩爪航広報からは「何度でも回ってOKです!スマホも写真もOK、動画推奨です!」と笑顔でアナウンスがされるとスタートと同時にスマートフォンを構えた方たちが次々に手を差し出した。

1組目の廣瀬雄也選手・青木祐樹選手

選手たちも感謝の意を込めて丁寧にお礼を伝えた。4回、5回とまわるオレンジアーミーも多く見られ、廣瀬雄也・青木祐樹、玉置将也・古賀駿汰の2組4選手は10分間握手の列が止むことはなかった。

玉置将也・古賀駿汰の両選手も大盛況だった

ファンと交流したのは選手だけではなかった。会議室ではコンディショニングやストレッチ&リカバリールームの体験エリアも設けられ、コンディショニングでは、浦山真吾S&Cコーチが子どもたちに明るく楽しく指導した。

浦山S&Cコーチの指導で子どもたちも笑顔を見せた

最後は大抽選会。雨が降り始めた中、岡田一平選手・梁本旺義選手そして玉置選手がマイクを持ち最後のプログラムを盛り上げた。

景品の中には、現在日本代表に参加している立川理道キャプテンの代表ウェアもラインナップに入るなど、オレンジアーミーにとってドキドキの抽選となった。

大抽選会では選手全員で当選者を祝った

約3時間行われた会の最後は大熊克哉選手が挨拶。

「夢体験ということで、皆さんの笑顔・楽しんでいる姿を見れて選手、スタッフ一同嬉しく思います!これからも皆さんと一緒にチームビジョンである”Proud Billboard”のもとに、”強く、愛されるチーム”を目指していきます。

オレンジ一面に染まったスタジアムで優勝を分かち合いたいですし、今日がその一歩です。一緒に突っ走っていきましょう!」と締めた。

最後は大熊選手が力強く締めた

えどりく中が熱気と賑わい包まれたオレンジアーミーフィスティバル。

岩爪広報も「我々は選手とファンの方々との距離が近いんです。それが魅力の一つだと思っています」と語った通り、常に会話が生まれ・お互いに笑顔でコミュニケーションを取っているシーンがグラウンド中で見ることができた。

シーズンの”お疲れ様”の場はすぐに来季に向けたキックオフへと変わり、無敗のえどりくから再び頂点を目指す。

(おわり)