<大相撲七月場所>◇二日目◇15日◇愛知・ドルフィンズアリーナ  脊髄損傷、首の大けがから29歳の炎鵬(伊勢ヶ濱)奇跡の復帰。7場所連続休場だった角界屈指の人気力士が、“序ノ口十三枚目からの再出発”とカムバックを果たすと、まだまばらな観客席…

<大相撲七月場所>◇二日目◇15日◇愛知・ドルフィンズアリーナ

 脊髄損傷、首の大けがから29歳の炎鵬(伊勢ヶ濱)奇跡の復帰。7場所連続休場だった角界屈指の人気力士が、“序ノ口十三枚目からの再出発”とカムバックを果たすと、まだまばらな観客席から大きな歓声が上がった。

【映像】「涙出てきた」大歓声に迎えられる炎鵬

 2023年五月場所で脊髄損傷の大けがを負い、一度は寝たきり状態になった炎鵬が、最も低い番付から再スタートを切った。呼び出しが「炎鵬」の四股名を呼ぶと、炎鵬は鼻を何度か触りながら、呼吸を整え、ゆっくりと土俵に上がった。その間、客席からは歓声が響いていた。

 この日を待ち望んだファンの前で迎えた若手の序ノ口十四枚目・清水海(境)との一番では、立ち合いから立ち合いから真っ向勝負を挑んだが、清水海に上手出し投げで敗れた。復帰戦は黒星に終わったが、取組が終わると、館内にはあたたかな拍手が鳴り響いていた。

 脊髄損傷、首の大けが……アスリートとして復帰することはもちろん、日常生活にカムバックするのだって、決して簡単な道のりではないことは想像に難くない。それでも炎鵬は地道な努力を重ね、再び力士として本土俵復帰を果たした。167センチ、100キロの小兵は、多彩な技と力強い取り口で、再びファンを魅了してくれることだろう。コメント欄には「泣ける…」「涙出てきたわ」という声も届いていた。(ABEMA/大相撲チャンネル)