第60回函館記念(14日/GIII、函館芝2000m)にはAJCCの勝ち馬チャックネイト、GII2着2回のサヴォーナ、2022年の覇者ハヤヤッコ、中山金杯の勝ち馬リカンカブールなどが出走予定。

本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「デビットバローズ」を取り上げる。

◆【函館記念2024予想/追い切り診断】想定“10人気”以下に「A」の高評価 稽古で走らないタイプが「珍しいほど気迫十分」

■デビットバローズ

【中間調整】未勝利戦から2勝クラスまで3連勝できる高い素質の持ち主だが、体質の弱さや精神面の脆さも抱えており3勝クラスでしばらく足踏み。しかしじっくり立て直され、肉体もボリュームアップして臨んだ今年1月の寿Sで2番手から抜け出す正攻法で勝利。ようやく条件馬の立場に別れを告げた。続くオープンクラス初挑戦だったリステッド・大阪城Sでステラヴェローチェにアタマ差2着とさっそくメドを立て、以降新潟大賞典4着、巴賞2着と崩れず走れている。

巴賞→函館記念とワンセットで鞍上・武豊騎手で臨むのは当初からの予定通り。登録後、発表されたハンデは56キロと前走比1キロ減で、前走で同斤量だったホウオウビスケッツとのハンデ差1.5キロと有利な立場で臨めることになる。

【最終追い切り】前走時同様、函館ウッドコースで併せ馬。土曜の函館2歳Sで有望視される俊英ヤンキーバローズを4馬身先に行かせ、すんなり取り付いてからは先輩の貫禄を示すように手応え優勢で併走する。直線半ばで気持ちをスッと上げ、そのまま相手に合わせて併入とした。

【見解】条件戦3連勝はいずれも逃げてのものだったが、今年に入ってからの好成績はいずれも好位に控える正攻法でのもの。精神面の進境は著しい。これまでは体質面を考慮し、ある程度間隔を取って使われてきた馬で近3走にしても中7週、中8週、中7週だった。それを考えれば今回の中1週は正直試金石と言える。しかし、陣営が素質馬の心身の充実を確信しているからこその巴賞→函館記念連続参戦、そしてワンセットでの武豊騎手確保だろう。実際に今週の攻めでは緩めることなく、絶好の動きを見せた。勝ち負けに期待できる。

総合評価「S」

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