今週の日曜日は、福島競馬場で七夕賞(GIII)が行われます。  荒れるイメージのある七夕賞ですが、過去10年の七夕賞では5番人気以内の馬が8勝2着5回3着2回となっています。意外にも上位人気に推された馬から多数の勝ち馬が出ています。6番…

 今週の日曜日は、福島競馬場で七夕賞(GIII)が行われます。

 荒れるイメージのある七夕賞ですが、過去10年の七夕賞では5番人気以内の馬が8勝2着5回3着2回となっています。意外にも上位人気に推された馬から多数の勝ち馬が出ています。6番人気以下の馬は2勝2着5回3着8回と勝利数では下回っていますが、2着や3着に食い込んで配当を押し上げている印象です。

 今年の七夕賞で上位人気が予想されるのは、前走のメトロポリタンS(L)で2着に好走したレッドラディエンス、前走の新潟大賞典(GIII)で見せ場十分の2着となったキングズパレス、2走前に今回と同じ舞台で行われた福島民報杯(L)を制したリフレーミング、その福島民報杯で2着に好走しているボーンディスウェイ、昨年の福島記念(GIII)で3着と当舞台に実績のあるカレンルシェルブルなどがいます。

 また、前走で福島芝2000mに使われている馬も好成績を挙げているのもポイントのひとつと言えます。過去10年の七夕賞では前走で福島芝2000mに出走していた馬が9頭おり、2着2回3着3回で複勝率55.6%となっています。複勝回収率も557%と優秀な数値を残しています。前走で今回と同じコースを経験している事が強みとなり好結果を生んでいると考えられます。今年の七夕賞でも前走で福島2000mを経験している馬に注目してみるのもいいかもしれません。

 はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。

◆実績ある舞台での重賞初制覇に期待

 今週の七夕賞でAIが本命に抜擢したのは、上位人気が予想されるカレンルシェルブルでした。

 週初の本命候補3頭には挙がっていなかった本馬ですが、その予想が一転しカレンルシェルブルに高評価が与えられました。

 カレンルシェルブルは重賞勝ちの実績こそありませんが、先に書いたように昨年の福島記念で上位入線し重賞でも通用する事は示しています。また、23年の福島民報杯で勝利しており今回の舞台への高い適性もすでに証明しています。

 前走も今回と同じ福島2000mで行われた福島民報杯に出走し5着。16頭立ての16番枠を引いた事で道中は外々を回る競馬。加えて、ゴール前では左右から寄られてしまい、鞍上が手綱を引っ張る不利があった中での結果。それでも掲示板に載ったのは、この馬の能力の高さや福島芝2000mへの十分な適性があるからこそと言えるかもしれません。

 昨年の七夕賞では9着と結果を残せていませんが、道中は最後方の位置から上がり最速の脚は使っています。結果的に前へ行った馬や内目を通った馬が上位に入っており、展開が向かなかった印象ですので、参考外と言ってもいいかもしれません。

 今年のメンバーを見ると前走で先行して好走した馬が複数出走を予定していますので、昨年よりも展開は向きそうな印象です。末脚の威力は十分な馬ですので、差し脚が活きる流れになれば上位争いに加わって何ら不思議はありません。ここは重賞初制覇のチャンスが十二分にありそうですし、実績のある舞台での好走に期待したいところです。