◇国内メジャー第2戦◇日本プロゴルフ選手権大会 3日目(6日)◇富士カントリー可児C志野C(岐阜)◇7201yd(パー72)◇曇り(観衆4013人) 今大会初めてのボギーが、3日目の最後に来た。ティショットを左ラフに外し、パーオンできず…

最終18番のボギーが「めっちゃ悔しい」。蝉川泰果は2打差を追い最終日へ

◇国内メジャー第2戦◇日本プロゴルフ選手権大会 3日目(6日)◇富士カントリー可児C志野C(岐阜)◇7201yd(パー72)◇曇り(観衆4013人)

今大会初めてのボギーが、3日目の最後に来た。ティショットを左ラフに外し、パーオンできずに最後に後退。「67」での締めくくりに蝉川泰果は思いを吐きだした。「めっちゃ悔しかった。すごくイライラしました。僕、ボギーなしで回り切った試合がないので。メジャーでボギーフリーで回れたらまた自信にもつながっていた」。勝てればいい、ではない。どこでプレーしていても、全てのショット、全てのホールに集中力を注ぎ込む姿が垣間見える。

3人が並ぶ首位から出たムービングデーは序盤2番(パー5)でイーグルが先行。残り223ydから打ち上げの第2打を4Iでピン左6mにつけた。ジャストタッチで決まったパットから「突き放せる展開もあるかなとちょっと考えた」という。

続く3番をバーディとしたが、思惑通りにはいかなかった。直後から同じ組の杉浦悠太のパッティングが爆発。反対にグリーン上で苦しんだ蝉川は後半インで追う立場になった。16番から2連続バーディで挽回しただけに、最終日を控えて2打差にしたボギーフィニッシュにフラストレーションが溜まる。

「ガチで獲りに行く」と逆転へ意欲満々

今季初優勝、史上最年少での3種(他に日本オープン、日本シリーズ)の日本タイトル獲得がかかる最終日。単独首位・杉浦の状態を「仕上がっている」と評し、「(1日)5、6(アンダー)はいるんじゃないかと思ってます」と残り18ホールを見据えた。

詳細データが残る1985年以降、本大会優勝者の72ホール最少ボギー数は1996年・尾崎将司と2008年・片山晋呉の「1」。スコアの伸ばし合いが待つのであれば、1つの後退が大きな足かせになる。

2打差からのスタートは23歳にとって、次の挑戦でもある。「自分はトップタイか、トップからのスタートでしか優勝したことがない」。アマチュアでツアー2勝、プロになって昨年2勝。初めての逆転優勝に気合が入る。「どうやったら追いかける立場で勝てるのか、きょうしっかり考えたい」と意気込んだ。

不本意なシーズン序盤戦を送り、狙いを定めてきた国内メジャー第2戦。「落ち着かせようとするんじゃなくて、やっぱり本当に『ガチで獲りに行く』という気持ちでこの3日間やってきた。4日目も同じ気持ちで頑張りたい」。72ホール目まで闘志をむき出しにする。(岐阜県可児市/桂川洋一)