【WRC】第7戦 ラリー・ポーランド(6月27日~30日) 世界ラリー選手権(WRC)第7戦の競技3日目。この日最後のSS(スペシャル・ステージ)で、ヒョンデのティエリー・ヌービルが“ギリギリ”の走りでリタイアを回避…

【WRC】第7戦 ラリー・ポーランド(6月27日~30日)

 世界ラリー選手権(WRC)第7戦の競技3日目。この日最後のSS(スペシャル・ステージ)で、ヒョンデのティエリー・ヌービルが“ギリギリ”の走りでリタイアを回避したシーンが話題を呼んだ。

【映像】豪快スライドでミラー“吹っ飛ぶ”瞬間

 「ラリー・ポーランド」の舞台は、ポーランド北東部の町ミコワイキ周辺地域。非常にのどかな農地や草原が広がるエリアだが、ラリーコースはハイスピードで道幅が狭く難コースとして知られている。また、コース上に厚く積もった砂利のせいで、走行順が早いほど路面が滑りやすく、グリップが難しい。

 前戦「ラリー・イタリア サルディニア」終了時点で、ドライバーズランキングのトップに立っていたヌービルは、ここポーランドで2017年にも優勝を果たしたトップドライバーの一人。だが、前日デイ2は苦戦した。SS4では珍しくコースオーバーし、SS6ではトップタイムを出したものの、デイ2終了時点で7位に沈んだ。

 そして迎えたデイ3は、その時点の下の順位からの走行となり、ヌービルはラリー1のなかでは3番手と比較的早めにコースイン。難しい路面コンディションだったが、安全マージンギリギリのところを攻めながら、「ヒョンデi10 Nラリー1」で激走を見せた。

 SS15「チャルネ」では、あるコーナーでオーバースピード限界まで速度を上げ、コースアウト寸前のところをドリフトで回避。解説のピエール北川氏が「もうあと数メートルいっていたら、あのままリタイアになってしまう」と言うほど攻めに攻めた。

 さらに、コース上のゲートを走行する際にも挙動を乱しつつ、左右に小刻みにドリフトしながら通過。左側のサイドミラーがゲートに当たって弾け飛ぶ場面も見られた。結果、デイ3終了時点で6位につけ、最終日にはさらに順位を上げて総合4位でフィニッシュしたヌービル。ポイントランキング首位を守ったエースの走りにヒョンデ陣営の期待は高まっている。

(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)