浦和レッズは埼玉スタジアム2002でジュビロ磐田に30と勝利。後半にやや危ないシーンはあったが、ボール保持率70%、シ…

 浦和レッズは埼玉スタジアム2002でジュビロ磐田に3−0と勝利。後半にやや危ないシーンはあったが、ボール保持率70%、シュート数も相手の3倍を超える24本を記録するなど、内容も結果もパーフェクトゲームと表現できるものだった。

 これまで継続的に取り組んできた4ー3ー3から4ー2ー3ー1に変更して、磐田側の情報不足をアドバンテージにした側面もあるが、何より攻撃も守備も出足が素晴らしく、運動量やスプリント、セカンドボールなど、あらゆる面で相手を上回っていたことは間違いない。

 やはり岩尾憲が古巣でもあるJ2の徳島ヴォルティスに移籍し、キャプテンの酒井宏樹と副キャプテンのアレクサンダー・ショルツが、海外移籍を前提にチームを離れることが決まった状況で、この日のゲームキャプテンを任された25歳の伊藤敦樹を中心に、20代の前半から半ばの選手が意欲的なプレーを見せたことは勝利に加えて、非常に前向きな要素だ。

■伊藤敦樹が明かす奮起

「やっぱり、自分がそういう立場になってきてるのを感じてましたし、そうやって任されなくても、(酒井)宏樹くんだったり、(岩尾)憲くん、ショルツ。これまでのリーダー的だった人が一気に抜けてしまったので。自分が引っ張っていかないといけないと思っていたので。そう言った中でゲームキャプテンに指名されて、よりいっそうやらなきゃなという気持ちは強まったと思います」

 そう振り返る伊藤は1ゴール2アシストという目に見える結果はもちろん、攻守にわたって抜群の存在感を見せたが、筆者が注目したのは岩尾、酒井、ショルツが抜けたポジションと役割を担う選手たちの奮起だ。

 ボランチのポジションで、岩尾とライバル関係にもあった24歳の安居海渡はこの日、伊藤との2ボランチで攻守のバランスをとりながら、相手のプレスをうまく外してビルドアップを循環させると同時に、伊藤が躍動的に前へ出るのを助けた。

 岩尾からは「引き続き頑張って」というふうに、あまり固い雰囲気ではない形でメッセージをもらっていた安居だが、この磐田戦でも岩尾のプレーを参考にしながら、攻守のポジションをとっていたという。その安居も今後リーダーシップが求められてくる一人だ。安居は「もう本当に、若い選手が多くなってきてるので。みんながみんな、リーダーシップをとってやらないといけない状況になってるので。誰かが遠慮してというより、自我を出してやっていかないといけない」と意気込みを語った。

 戦術理解力が高く、観察眼にも優れる安居。もちろん36歳の岩尾の経験というものは今すぐ身につくものではないが、中盤で伊藤を助けながら、中盤に流動性をもたらし、必要な時は引き締める役割が期待される。

(取材・文/河治良幸)

(後編へ続く)

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