◇女子メジャー第3戦◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 最終日(23日)◇サハリーCC(ワシントン州)◇6731yd(パー72) メジャー自己最高の2位タイに入った山下美夢有が8月「パリ五輪」の日本代表入りを決めた。24日付の世界ランキ…

世界ランキングで日本勢2番手に浮上して「パリ五輪」切符をつかんだ

◇女子メジャー第3戦◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 最終日(23日)◇サハリーCC(ワシントン州)◇6731yd(パー72)

メジャー自己最高の2位タイに入った山下美夢有が8月「パリ五輪」の日本代表入りを決めた。24日付の世界ランキングで19位となり、20位の古江彩佳、24位の畑岡奈紗を抜いて日本勢2番手に浮上。10位の笹生優花とともに日の丸を背負う。

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最後の“選考マッチ”だったメジャーで自己最高2位

代表決定前ラストマッチを控えていた18日(火)、取材対応した山下に対してパリ五輪への意欲を尋ねる質問が出た。「行けたらいいなと思うんですけど、まずは目標としているメジャーで、どれだけ上位で戦えるか。そこを頑張りたい」。よどみなく、しっかりまとまった受け答え。今年に入ってから同じ質問がどれだけ繰り返されてきたか、何となくうかがい知ることができた。

「皆さん(五輪について)聞かれるので。(いつも)同じ会話になってしまったんですけど…」と申し訳なさそうに苦笑して続けた。「聞かれるのは、もう分かっていることなので。私自身がやりたいこと、やるべきことをしっかりやれば、結果は付いてくると考えていました」。2年連続の日本ツアー年間女王として期待される立場でプレーしてきた22歳は、割り切ることで重圧と向き合ってきた。

期待を背負い、重圧と向き合ってきた

ゴルフが五輪種目に復帰することが決まったのは2009年のこと。「テレビでよく見ていたので、やっぱりオリンピックには特別感がある。そこにゴルフが増えて、それはうれしいなと思いました。『行けるチャンスがあるんや』って」。21年の「東京五輪」は当時ツアー1勝の若手として、稲見萌寧の銀メダル獲得がひたすらまぶしく見えた。

過去2年で誰より勝利を重ねて迎えたオリンピックイヤー。「今年いい成績を出せば…とは思っていたので」。ここまで4度の2位とシーズン初勝利に届きそうで届かない展開が続いていたが、自らの“やるべきこと”に集中してコツコツと積み重ねてきた。

日本の絶対女王がパリへ

今季の目標として掲げてきた海外メジャーでの活躍をひとつ達成した形。期待を背負い、重圧と向き合い、つかんだパリの切符。今は楽しみしかない。(ワシントン州サマミッシュ/亀山泰宏)