ヒーローインタビューの軽快なやりとりも話題を呼んでいる(C)産経新聞社 2024年度「日本生命セ・パ交流戦」のMVP、優秀選手賞が6月19日に発表された。MVPには打率・438で首位打者に輝いた日本ハム外野手の水谷瞬、パ・リーグの優…

ヒーローインタビューの軽快なやりとりも話題を呼んでいる(C)産経新聞社

 2024年度「日本生命セ・パ交流戦」のMVP、優秀選手賞が6月19日に発表された。MVPには打率・438で首位打者に輝いた日本ハム外野手の水谷瞬、パ・リーグの優秀選手賞にはソフトバンク外野手の近藤健介、セ・リーグは投手で3勝をマークした才木浩人が選ばれた。

【動画】阪神・才木、渾身の116球! 圧巻完封で虎のエースは咆哮

 才木は3試合に先発し無傷の3勝。防御率は全体2位の0・38をマークしていた。

 中でも圧巻の投球を見せたのは完封勝利をおさめた6月2日のロッテ戦だった。

 5月31日から始まった3連戦では初戦、2戦目とも終盤に救援陣が崩れ、勝ち星を奪えず。試合前までに悪夢の5連敗とチームに危機感が漂う中、初回に森下翔太が放った先頭打者弾の「スミ1」を球威ある直球とフォークのコンビネーションで守り切り、先発投手の真骨頂ともいわれる「1-0」の完封勝利、力投で連敗を5で止めた。

 注目を集めたのは試合後のヒーローインタビューにもあった。

 9回の場面を聞かれて「先頭打者を出したのでオーマイガー!と思いましたけど、抑えられて良かったです」と冒頭から笑いを交えて振り返りつつ、ピンチの場面に関しても「(阪神ファンから)すごい拍手をもらえたので『ウェーイ!』と思いました」とノリノリで応えると、ZOZOマリンを訪れた猛虎ファンからも爆笑が沸き起こった。マウンドで見せる剛球や真剣な表情と、一転してのチャーミングなヒーローインタビューの内容にはSNS上でも好感を持って受け止められた。

 才木は8回一死まで無安打無得点投球をくり広げた9日の西武戦(甲子園)の試合後インタビューでも、大歓声の感想を聞かれて「ちょっと足りないっすね!」とコメント、それに応えファンからさらに大歓声が巻き起こるなど、掛け合いが名物になりつつある。

 特に巨人や阪神などの注目球団で活躍する選手にはファンの声もうまく利用する胆力や、メンタルの強さが必要ともいわれる中、才木においてはこの点においてもエースの資質を感じさせる。 

 トミー・ジョン手術も乗り越え、ここまでハーラートップの8勝(1敗)、防御率1.20とプロ8年目にして本格覚醒を果たしつつある。

 直球の質にこだわり、大エースへの道を歩む中でファンにとっては楽しみともなっているヒーローインタビュー。リーグ戦再開後の快進撃も楽しみとしたい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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