広陵、中村が6本塁打  全国高校野球選手権大会準決勝の天理戦の5回表、広陵・中村が左中間にこの試合2本目で今大会6本目の大会新記録となる本塁打を放つ=22日、甲子園球場【写真提供:共同通信社】

 

 

 

休養日を挟んで迎えた第99回全国高校野球選手権大会の第13日目はいよいよ決勝戦への切符をかけた準決勝。第1試合では27年ぶり5回目のベスト4進出を遂げた天理(奈良)と、10年ぶり4度目の夏ベスト4に駒を進めた広陵(広島)が激突。戦前は大会記録の5本塁打にあと1本と迫る広陵の強肩捕手・中村 奨成(3年)をはじめとする強打の広陵打線に、こちらも強打を発揮してきた天理がいかに対抗するかに注目が集まった。

はたして、試合は想定をはるかに上回る壮絶な打撃戦となる。先攻の広陵は1回表一死二塁のチャンスで右打席に入ったのは3番・中村。天理先発・碓水 涼太(3年)のわずかに甘く入った外角シュートを捉えた中村の打球はまっすぐセンターバックスクリーンへ飛び込み、個人1大会5本塁打の大会タイ記録に並ぶ先制2ランとなった。

しかし、天理も広陵先発左腕・山本 雅也(3年)を序盤から攻略。3回裏二死一・二塁から4番・神野 太樹(3年)の右三塁打で同点とすると、2対3で迎えた4回裏には無死一・二塁から8番・杉下 海士(3年)の右2点三塁打で逆転に成功。立ち上がりの劣勢を跳ね返す。

ただし、広陵の中村 奨成は天理をしても止めることができなかった。中村は5回表先頭打者で今度はバックスクリーン左へ1大会6本塁打の大会新記録となる同点ソロ。その裏には無死一・三塁からホーム前に小飛球となったスクイズをダイビングキャッチで防ぎ併殺を完成し、守備でもピンチの芽を刈り取る。

その後、6回表に2番手・平本 銀次郎が自らタイムリーを放ち勝ち越した広陵は、7回表には中村が満塁走者一掃の二塁打で3点。9回表にも9番・丸山 壮史(3年)のソロアーチと中村のこの日7打点目となる適時打などで3点を加え計19安打12得点を奪った。

天理も7回裏には6番・安原 健人(3年)の2ラン。9回裏にも3点を加えて9対12。なお二死満塁と広陵を土俵際まで追い込んだが、最後は無死満塁から再びマウンドに上がった山本がアウトをすべて三振で取る気迫の投球。

終わってみれば広陵は1大会個人本塁打「6」に加え、個人最多塁打「39」、個人1大会最多打点「17」とトリプルで大会記録を更新した中村の大活躍が最後まで効き、東海大菅生vs花咲徳栄の勝者を待ち受ける10年ぶりの決勝戦進出を決めると共に、悲願の夏の甲子園初優勝に王手をかけた。