敗者から一転して勝者となったジョンソン。(C)Getty Images 前代未聞の騒動が波紋を呼んでいる。 物議を醸したているのは、現地時間5月11日にオーストラリア・パースで行われたボクシングのWBA女子世界バンタム級タイトルマッ…

敗者から一転して勝者となったジョンソン。(C)Getty Images

 前代未聞の騒動が波紋を呼んでいる。

 物議を醸したているのは、現地時間5月11日にオーストラリア・パースで行われたボクシングのWBA女子世界バンタム級タイトルマッチだ。王者ニーナ・ヒューズ(英国)に、挑戦者であるチェルネカ・ジョンソン(豪州)が挑んだ一戦だった。

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 互いに打ち合いながらも決定打を欠いた一戦は、判定に結果を持ち込まれた。そして、緊張の瞬間、リングアナウンサーは「Still!」とコール。これでヒューズの王座保持が決まった……かに思われたのだが、直後に勝ち名のりやり直しが決定。今度は「And New!」と宣言され、新王者が誕生した。

 リングに呼び戻され、覆った判定結果を聞いた両者はしばらくあ然、呆然。涙するジョンソンを尻目に、王座陥落したヒューズは信じられないといった表情で困惑を隠しきれない様子だった。

 まさに天国から地獄。試合後にフラッシュインタビューに応じたヒューズは「勝者を発表して、そのあとにスコア結果を変えるなんて理解できない。泥棒に入られたみたい」と憤怒した。

 無論、王者が貶される形となったヒューズの母国紙『Daily Mail』は「スコアカードの発表の不手際はあまりにお粗末で、当事者たちの怒りを買った」と指摘。英スポーツ専門ラジオ局『talk SPORT』は「リングアナウンサーの大失態で、ボクサーたちは必要以上に打ちのめされた」と言及し、こう続けている。

「勝負は非常に接戦だったが、この間違いにヒューズが激怒するのは当然だ。それほど信じられない展開だった」

 なお、すでに米大物プロモーターのルー・ディベラ氏は、二人の契約に再戦条項があると公表。後日にリマッチを行う可能性を示唆している。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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