5月12日から東京・両国国技館で開催される大相撲五月場所に先立ち、4月30日に新番付が発表された。三月場所に新入幕としては110年ぶりとなる幕内優勝を果たした尊富士(伊勢ケ濱)は、番付を十一枚上げて前頭六枚目に。また新入幕から2場所連続で…

 5月12日から東京・両国国技館で開催される大相撲五月場所に先立ち、4月30日に新番付が発表された。三月場所に新入幕としては110年ぶりとなる幕内優勝を果たした尊富士(伊勢ケ濱)は、番付を十一枚上げて前頭六枚目に。また新入幕から2場所連続で11勝を挙げた大の里(二所ノ関)が、昭和以降2番目に早い所要6場所という異例のスピードで新三役の小結に昇進した。若手力士の台頭が目立っている中で、来る五月場所に向けて幕下以下の注目力士を紹介する。大阪・エディオンアリーナで行われた三月場所で、体重2倍の巨漢力士を発生割合「0.1%」の華麗な技で撃破した20歳の山藤(出羽海)。

【映像】体重2倍の巨体を撃破した「0.1%」の“珍手”

 三月場所で三段目八十一枚目だった山藤と三段目七十五枚目だった葵(錣山)の一番は、山藤が発生割合0.1パーセントの“渡し込み”で葵を撃破するという結果となった。

 当時身長182センチ・体重76.8キロの超軽量級の山藤が、体重141.4キロと2倍近くも重い葵を制したこの一番は、立ち合い頭を下げて相手の懐に潜り込んだ山藤がすかさず右足を奪うと、葵に反撃の隙を与えず休まず前に出て土俵の外へ追いやった。山藤のセンスと俊敏性が光った一番は、日本相撲協会の公式サイトによると発生割合「0.1%」の決まり手。鮮やかな技に館内が沸いた。

 三月場所の活躍により、山藤は三段目六十二枚目に、一方の葵も三段目五十六枚目に番付を上げて五月場所に臨む。場所を前に、今場所の注目だった尊富士、さらに16場所ぶりに三役復帰を果たした小結・朝乃山(高砂)の休場が発表されたこともあり、五月場所では山藤ら若手力士のさらなる活躍に期待したい。(ABEMA『大相撲チャンネル』)