ボクシングで世界王座を勝ち取ったIBF世界バンタム級1位の西田凌佑(27=六島)が一夜明けた5日、大阪市内で会見した。4日、エディオンアリーナ大阪でタイトルマッチ12回戦に臨み、チャンピオンのエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)を破ってベ…

ボクシングで世界王座を勝ち取ったIBF世界バンタム級1位の西田凌佑(27=六島)が一夜明けた5日、大阪市内で会見した。

4日、エディオンアリーナ大阪でタイトルマッチ12回戦に臨み、チャンピオンのエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)を破ってベルトを獲得。

西田は「うれしいなという気持ちと、応援してくださっている方や六島ジムの方に感謝の気持ちでいっぱい」と率直な気持ちを明かした。

トレーナーの武市晃輔氏と緻密な作戦を立ててきた。その成果が実り「練習がそのまま通用した」。試合後は家族の元に戻り、朝5時まで泣くわが子を妻沙捺(さな)さんとあやして、幸せをかみしめた。

今後については未定で、枝川孝会長は「まだ昨日の今日やから分からないですけど、返上する可能性もあるでしょう」と言う。

懸念点は、体重。フィジカルトレーニングで筋力量をアップさせた今回は、減量に苦しんだ。最大65キロから約12キロの減量。きつい減量のために、心臓は痛んでいた。

直前までリミットの53・5キロに届かなかったが、計量当日「よく寝れました」と言って現れた西田の体重は、53・4キロで一発クリア。枝川会長は「大物やね。リラックスできたから、代謝で落ちたんでしょう。そういう人がチャンピオンになるんでしょうね」と笑顔。

ただ、乗り越えた本人も「今までで一番きつくて、カツカツでした。結果的にうまくいったから調子戻ったんですけど、もう落とすのが難しいなと。正直ちょっと限界を感じました」と階級の変更をほのめかした。

きつい練習、減量に耐え抜いて王者に輝いた西田は「しばらくは休んでボクシングのことを忘れたい」と苦笑い。節制で食べられなかったポテトチップス、カップラーメン、ジュースを気にすることなく飲み食いし、まだ行けていない新婚旅行へ行く計画も立て「韓国とか、九州とかに行きたいな」とうれしそうに話していた。