昨季、怪物ルーキーとして騒がれた“サトテル”こと佐藤輝明が、今年も堂々のファン投票セ・リーグ外野手部門トップ得票。自慢のフルスイングで2年連続アーチをぶっ放す。写真提供:共同通信社JERAセ・リーグ特設サイトはこちら 1999年3月13日…

昨季、怪物ルーキーとして騒がれた“サトテル”こと佐藤輝明が、今年も堂々のファン投票セ・リーグ外野手部門トップ得票。自慢のフルスイングで2年連続アーチをぶっ放す。

写真提供:共同通信社


JERAセ・リーグ特設サイトはこちら

1999年3月13日生まれ。兵庫県西宮市出身。仁川学院高時代は無名の存在だったが、近畿大へ進学して頭角を現して2度のリーグMVPに輝き、大学日本代表にも選出。2020年秋のドラフト会議で4球団(福岡ソフトバンク、オリックス、読売巨人、阪神)から1位指名された末に地元・阪神に入団した。そして、オープン戦で12球団最多の6本塁打を放つと、シーズン開幕後も規格外のアーチを連発し、5月28日の埼玉西武戦では長嶋茂雄以来63年ぶりとなる新人選手による1試合3本塁打をマーク。最終的にチームトップの24本塁打(打率.238、64打点)を放ち、新人特別賞を受賞した。

 迎えた今季、「2年目ジンクス」もお構いなしに開幕4番でいきなりの猛打賞スタートを切ると、チームが苦しむ中での4月までに7本塁打(打率.284、17打点)をマーク。昨季終盤の大不振も過去のものとし、2年目の進化をアピール。5月以降、徐々に本塁打のペースは低下したが、前半戦を終えて打率.274、15本塁打、54打点と働いて、チームの最大借金16からの勝率5割復帰に貢献。身長187センチ、体重94キロの体躯、力強いスイングから放たれる大飛球は健在で、昨季前半戦(84試合出場、打率.267、20本塁打、52打点)と同レベルの成績を収めており、後半戦への期待も高まっている。

 その中で迎えるオールスター戦。ファン投票数は昨季の43万5605票から39万4138票と微減も堂々の2年連続セ・リーグ外野手部門トップ選出。佐藤は「たくさんの方に選んでいただいてすごく光栄です。しっかり自分のスイング、力強いスイングを心がけてプレーしたいと思います」と意気込みの言葉。「昨年全然打てなかった(1回戦4本塁打で敗退)ので、もし選ばれたら昨年の反省も生かしつつ、頑張りたいと思います」と語っていたホームランダービーにも2年連続での出場が決まった。

 昨年のオールスターは、第1戦で4打数無安打2三振に終わったが、第2戦の第1打席で宮城大弥(オリックス)からレフトへ先制のソロ本塁打を放ち、敢闘賞とマイナビ賞を受賞した。新人で球宴アーチを放った選手は過去に田淵幸一(阪神)、岡田彰布(阪神)、清原和博(西武)、近本光司(阪神)の4人いるが、そのうち田淵、岡田、清原の3人は2年目の球宴舞台でも本塁打をマークしている。“サトテル”が過去の偉大なスラッガーたちに肩を並べることができるのか。2年目の進化を歩む男には、すでにその風格が漂っている。