センバツ高校野球準決勝(30日、甲子園)○報徳学園(兵庫)4―2中央学院(千葉)● 三つ目のアウトを取ると、マウン…

【中央学院-報徳学園】力投する報徳学園の先発・間木=阪神甲子園球場で2024年3月30日、北山夏帆撮影

センバツ高校野球準決勝(30日、甲子園)

○報徳学園(兵庫)4―2中央学院(千葉)●

 三つ目のアウトを取ると、マウンドから叫び声を上げながらベンチへ駆け下りてくる。報徳学園の背番号「1」の間木歩は「ちょっとでも流れを呼べるように」。主将として、エースとして。勝利への思いが人一倍ある。

 走者を背負っても、内外角のコースぎりぎりを突く制球力は揺るがない。中央学院で警戒したのは1番・青木勝吾。試合前の時点で打率6割をマークしている右の好打者を、五回2死一塁で打席に迎えた。4球目の暴投で二塁進塁を許したが、外角に直球、スライダーを配して意識させ、6球目は内角直球。詰まらせて力のない一飛に打ち取った。

 完投目前の九回2死で二、三塁のピンチを招き、今朝丸裕喜に救援をあおいだ。「最後まで投げられず悔しいだけ」と喜びは薄れたが、先発としての役割を十二分に果たした。

 ピンチの場面で脳裏に浮かぶ光景がある。前回大会の決勝、山梨学院戦だ。2年生ながら先発し、四回まで無失点に抑えるも、五回に5連打を浴びた。計6失点。どよめく球場の雰囲気にのまれ、我を失った。チームはそのまま逆転負けを喫し、あと一歩で頂点を逃した。

 「自分の中で強く心に残っている。(ピンチでも)アウト一つ一つを取って、1点はいいという考え方になった。そこは去年と全然違う」。精神的なタフさを身につけ、この試合は連打は許さず。苦い経験がたくましく成長させた。

 二枚看板の今朝丸を含め、前回決勝を経験したメンバーが多いのもアドバンテージとなる。間木は「去年の悔しさをしっかり持って絶対に勝ちたい。まだまだ不完全燃焼。疲労関係なく投げたい」

 雪辱を果たす舞台は整った。【生野貴紀】