「世界水泳ドーハ2024」8日目が2月9日に行われ、アーティスティックスイミング(AS)チームフリー決勝では、中国が339.7604点を出して金メダルを獲得した。「重力」をテーマに掲げた演技だったが、ド派手なアクロバティックはまさにテーマ…

 「世界水泳ドーハ2024」8日目が2月9日に行われ、アーティスティックスイミング(AS)チームフリー決勝では、中国が339.7604点を出して金メダルを獲得した。「重力」をテーマに掲げた演技だったが、ド派手なアクロバティックはまさにテーマ通りに、重力を感じさせないような、圧巻の出来。観客席からも大技が決まる度に、歓声が沸き起こった。

【映像】重力が感じられない!中国チーム、迫力のアクロバティック

 全てが金メダルにふさわしいクオリティの演技だったが、特にアクロバティックが突出した出来だった。冒頭、深く沈み込んでから思い切りダイブする技は、飛んだ選手が空中で2回転してから入水するもの。ASではなく、中国のお家芸でもある飛込競技でも見ているかのような高さ、回転、入水で解説者からも「この回転です。2回転して、さらに余裕があります」と感嘆のコメントが出た。

 一瞬で観客を惹きつけた中国は、その後も足がしっかり膝まで出るほど高い位置をキープし、スピーディな足技を連続して出した。さらに斜めの姿勢でくるりと回転するパートでは「斜めに回転している時の出ている足が長く見えるのは、それだけ高さがあるということです。斜めに回った時に全くぐらつかない」という解説も。隊形変化もスムーズかつコンパクトで「見ている者に明確にわかる」と、一目に美しさが理解できる精度を絶賛していた。

 重力を無視したような大技に、一糸乱れぬ足技のオンパレード。今夏に行われるパリ五輪では、ここからどこまで精度を高めてくるだろうか。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)