先発陣の軸として活躍が期待される山本。年間を通してローテーションを守ることが期待される(C)Getty Images  スプリングトレーニングが目前となったMLB。今オフ、ここまで話題の中心となったのは、大物選手を立て…

 

先発陣の軸として活躍が期待される山本。年間を通してローテーションを守ることが期待される(C)Getty Images

 

 スプリングトレーニングが目前となったMLB。今オフ、ここまで話題の中心となったのは、大物選手を立て続けに獲得し戦力強化を図ったドジャースだ。

 昨年のア・リーグ本塁打王の大谷翔平、メジャー通算159本塁打のテオスカー・ヘルナンデスで打撃陣の補強に成功。さらに、投手陣もNPBでタイトルを総なめにした山本由伸、MLBで実績を残しているタイラー・グラスノー、ジェームズ・パクストンが加入。世界一奪還を見据え、投・打でタレントを揃えた。

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 メディアや他球団のファンなどが異論を唱えるほど資金を投じてビッグネームを補強し、「オフシーズンの勝者」との呼び声も高いドジャース。しかし地元メディアからは、悲願とも言えるワールドシリーズ制覇実現の可能性が決して高くは無いと見通す声も上がっているようだ。

「彼らが投資した金額にもかかわらず、まだワールドシリーズの優勝候補にはなれないかもしれない」

 そう報じているのは米紙『Los Angeles Times』だ。現地時間1月31日、同サイト上において「オフの勝者は10月に勝つに勝には十分?」と銘打ったトピックを配信した。

 その中では今オフ獲得した先発投手がそれぞれ、年間を通じ活躍できるかが未知数であるとして、「チームはポストシーズンに進出するだろう。しかし、昨年と同じように、優勝の可能性がほぼゼロのままプレーオフに突入する可能性もある」と主張しており、「お金の使い方が賢明だったかどうかははっきりしていない」などと綴っている。

 同メディアは、山本がメジャー1年目であり、初めて162試合のシーズンを経験することや、グラスノー、パクストンの両投手が故障がちである点などを不安要素と指摘。他にもドジャースで通算46勝を記録しているウォーカー・ビューラーがトミー・ジョン手術からの復帰となることも含め、「ローテーションの再構築において、通常慎重なドジャースのフロントオフィスは、ハイリスク・ハイリターンの賭けに出た」と論じている。

「スタッフは昨年より才能があるが、信頼性は高いか?」と先発陣のシーズンを通しての活躍を疑問視しており、また、「ドジャースがローテーションをアップグレードするために費やした4億7000万ドル強は、基本的に高額宝くじに費やされたものだ」として、今回の補強への見解を示している。

 トピックでは他にも投手陣について、「天井は上がったが、底上げにはならなかった」とも記されている。ドジャースは昨季終了後より、ストーブリーグの話題を独占したことは間違いない。だが地元メディアの見解を踏まえると、ある意味では“ギャンブル”に挑むシーズンとなるようだ。

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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