今年の3歳戦線はスワーヴリチャード産駒に要注目だ。シンザン記念(3歳・GIII・芝1600m)ではシトラール(牡3、美浦・萩原清厩舎)とショーマンフリート(牡3、美浦・手塚貴久厩舎)の2頭が重賞初制覇を狙う。  現3歳がファーストクロッ…

 今年の3歳戦線はスワーヴリチャード産駒に要注目だ。シンザン記念(3歳・GIII・芝1600m)ではシトラール(牡3、美浦・萩原清厩舎)とショーマンフリート(牡3、美浦・手塚貴久厩舎)の2頭が重賞初制覇を狙う。

 現3歳がファーストクロップとなるスワーヴリチャード産駒の勢いが凄い。ここまでJRAで62頭がデビューして20頭が勝ち馬。コラソンビートが京王杯2歳Sで産駒重賞初制覇を決めると、レガレイラはホープフルSで牡馬を一蹴し、早くも産駒GI初制覇を果たした。他にもパワーホール、ヴェロキラプトル、アーバンシックなど、活躍馬が続出。2歳リーディングサイアー部門ではキズナ、エピファネイアに続く3位に食い込んだ。2頭に対し、出走頭数が3分の2程度だったことを考慮すると、実質リーディング級の価値があったといえるだろう。今年の種付料は前年比7.5倍の1500万円だから、早くもトップサイアーの仲間入りを果たしている。

 シンザン記念には良血2頭が参戦する。シトラールはポタジェやルージュバックの半弟だ。勝ち上がりに3戦を要したが、レースセンスに秀でていて、相手なりに走れそうなタイプ。ここも大崩れは考えづらい。一方のショーマンフリートは豪G1ドゥームベンCを制したPornichetの甥。昨年9月の新馬(中山芝1600m)は好位から楽々と抜け出しての圧勝だった。胴長で本質的には距離が延びて良さそうだが、素質は十分に通用する。

 スワーヴリチャード産駒のここまでの重賞2勝はともに牝馬だが、ここで牡馬の初タイトル獲得となるか。2頭の走りから目が離せない。