NPBのオリックスからMLBのドジャースへポスティング移籍が決まった山本由伸投手が12月27日(日本時間28日)、本拠地ドジャースタジアムで入団会見を行った。オリックス時代と同じ背番号18のユニフォームに袖を通した山本は「すごく順調な野球…
NPBのオリックスからMLBのドジャースへポスティング移籍が決まった山本由伸投手が12月27日(日本時間28日)、本拠地ドジャースタジアムで入団会見を行った。オリックス時代と同じ背番号18のユニフォームに袖を通した山本は「すごく順調な野球人生。本当にすごく高く評価していただいた」と語った。12年総額3億2500万ドル(約463億円)は、二刀流の大谷翔平投手(10年総額7億ドル=約999億円)を除けば、投手としては史上最高額の超大型契約だ。
パ・リーグで史上初となる3年連続での投手4冠(最多勝、最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振)に加え、同じく3年連続でMVP、沢村賞と、まさに日本球界No.1のエースである山本は、シーズン中に2年連続となるノーヒットノーランまで達成。開幕前の3月に行われたWBCでは、大谷とチームメイトになり侍ジャパンを牽引。3大会ぶりの優勝に導いた。世界一を獲得した時には熱く抱きあった山本と大谷が、今度はワールドシリーズ優勝という大きな目標のために、タッグを組むことになった。会見の内容は以下の通り。
(冒頭挨拶)
たくさんの方々のおかげで、今僕はここにいることができています。何度も日本に来ていただき、このような高く評価をしていただきメジャーリーグでプレーをする機会をくださったドジャースの関係者の皆様に本当に感謝いたします。そして今回のメジャー移籍に際し、たくさんのチームが興味を持っていただき、熱心に誘っていただきました。本当に選手冥利に尽きる1カ月でした。
どのチームもそれぞれ素晴らしい魅力があり、最後の最後まで悩み抜いた結果、お断りせざるを得なかったチームの皆様に関しましても、貴重な時間を僕のために割いていただき、本当に感謝申し上げます。
さらに今回、メジャー移籍にあたり僕の希望最大限に叶えるべく、ご尽力いただきました代理人のジョエル・ウルフさんをはじめ、たくさんの皆様、これまで僕の野球人生に関わっていただいた全ての関係者の皆様、そしていつも変わらず見守ってくれている家族にこの場をお借りして感謝の気持ちを伝えたいと思います。本当にありがとうございました。
今日からは、ドジャースの一員として、ワールドチャンピオンになるためにもっと野球がうまくなれるよう新しい毎日を過ごしていくことを、ロサンゼルスのファンの皆様にお約束します。今日からは本当の意味で、憧れるのをやめなければいけません。自分自身が憧れてもらえるような選手になれるよう頑張ります。
―ドジャースに決めた決め手とは?メジャーリーグをどれぐらい楽しみにしていますか。
自分の中で本当に勝ちたいという気持ちと、また勝ち続けたいというところが、すごく自分の中でも優先順位に置いていた決断の理由だったので、やっぱりそこに一番近いのは、ドジャースじゃないかなと感じたので決断しました。
―大谷の存在について。
やっぱり本当にフロントの皆様とお話をさせていただいても、やはりその勝つことへの強い気持ちをすごく感じましたし、やはりそういった選手の皆さんも同じ気持ちで戦っているんだなっていうのはすごく感じました。
―最終的な判断にドジャースとの面会というのはどのような影響を与えたでしょうか?
そうですね、本当に報道にあった通り選手にお会いさせていただいてゆっくり話す機会もいただいたのも、もちろんすごくチームの雰囲気だったりも感じ取れてすごく良かったですし、やっぱり何よりフロントの皆様がすごく人としてもすごく信頼ができるなと感じましたし、この先の何年かの野球人生を任せられるなと感じました。
―ドジャースには多くの日本人選手が在籍していた。
それが理由で決断したわけではありませんが、僕が19歳の時にもここでプレーオフを観戦してそこで前田健太さんが登板しているのも実際に見ましたし、やっぱりその時からメジャーへの思いはすごく強くなったと思います。
―メジャーに移籍するにあたり最大の課題は何だと思われますか。
もう本当に全てが変わりますし、やっぱり生活する国が変わるっていうのも、やはりすごく大きなことだと思うので、そこに向けて食生活であったり、中4日に対応するためのトレーニングだったりいろいろと試行錯誤してきましたけど、これからまたスタートするということで、チームの皆さんと相談しながら、いろいろ試しながら最善を尽くしたいと思います。
―大谷翔平さんがいるということもあなたの決断に影響を及ぼしましたか?
大谷さんがもし仮に他のチームを選んだとしても、もしかしたら僕はドジャースを選んでいたかなと思いますけど、やっぱり大谷さんは日本人選手としてだけではなく、やっぱりメジャーのメジャーリーグの中でもトップ選手だと思っているので、本当に大谷さんがドジャースを選んだっていうのは決断の一つの理由となりました。
―前からドジャースファンだっていうのを聞いていましたが、ドジャース好きになったきっかけというのは何だったんでしょうか?
いや、ドジャースファンだったわけではないです(笑)。もちろん好きな球団ですけど、ドジャースファンだったから決断したとかでは全くないですね。
―実際に大谷選手が勧誘される場にいらっしゃったという風に報道されてますが、その時に、大谷選手からどのような言葉をかけられたのか、実際に大谷選手の思いというか、そういうものが心揺さぶったのかどうかちょっと教えてあげないでしょうか?
ミーティングというか球場でお会いした時には「本当に悔いのない決断をしてね」と、またその中で「わからないことがあったら何でも聞いてね」と、そう言っていただきました。
―交渉の過程で、山本投手は伝統球団を希望している歴史のある球団を希望しているという報道がなされたんですけど、そういった情報があったんですけど、それは本当のことなのか、もしそうであればどういった理由が背景にあったのか、よろしくお願いします。
やっぱり伝統のある球団でプレーできることはすごく嬉しく思いますけど、そこでプレーしたかったっていうよりは本当に勝ちたいという気持ちと、その勝ち続けられるそんな球団でプレーしたいなと、そう思っていました。
―ファンにどういうところを見せたい?
皆さんも勝ちたいという同じ気持ちで応援してくださっていると思いますし、僕も勝つために来たので、全力プレーの姿勢を見ていただきたいです。
―今回の契約はすごくメジャーリーグの投手史上最高の契約だとも言われていますけどもご自身この契約、率直にどのように思っているのかまたどのように受け止めていらっしゃいますか。
本当にすごく高く評価していただいたなと。本当にそこに感謝していますし、これから僕はまだこっちでプレーしてないので、これからしっかり活躍して、その期待を裏切らないように、全力で頑張りたいと思います。
―わくわく感が強いのかそれともより責任感を感じてシーズンに向かっていこうという気持ちが強いのか、教えてください。
やっぱりここは一つ目指していたところなので、ついにここまで来られたなというもちろん嬉しさもありますし、やっぱりこれから本当に厳しいことがたくさんあると思うので、もっと頑張らないといけないなと心から思っています。
―地元ファンの反応は?
何度か声かけていただいて、写真を撮ったりしました。
―25歳という若さでこのメジャーリーグに挑戦できたことを、高校時代の自分が今の自分を見たらどう思うと思われますか。
高校生の時も今も変わらず、とにかく必死に毎日をやっているんですけど、本当にいい指導者に巡り会えて、本当に運よくここまで来られたので、すごく順調な野球人生なので。どうでしょうね、高校生の僕も驚くんじゃないかなと思います。
―ドジャースタジアムの印象はいかがでしょうか?
本当に綺麗というか美しいですし、すごく気持ちが高まりました。
―前田を見に来た理由
本当にプレーオフを見たいということで来たんですが、オークランドに行って、試合も見ましたし、とにかくプレーオフを見たくて来ました。
(『ABEMA NEWS』より)