12月10日に阪神競馬場で行われる第75回阪神ジュベナイルF(GI、芝1600m)のデータを紹介する。 今年は、サウジアラビアRC2着のボンドガール、京王杯2歳Sをレコード勝利したコラソンビート、アルテミスS2着のサフィラ、新潟2歳S勝ち馬…

12月10日に阪神競馬場で行われる第75回阪神ジュベナイルF(GI、芝1600m)のデータを紹介する。

今年は、サウジアラビアRC2着のボンドガール、京王杯2歳Sをレコード勝利したコラソンビート、アルテミスS2着のサフィラ、新潟2歳S勝ち馬アスコリピチェーノらが2歳女王の座を目指す。

ここでは過去10年のデータから予想のヒントになる「前走ローテ」を分析していく。

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■主要のステップレースがゆるぎない軸

過去10年、最多5勝で8連対を記録するのは牝馬の登竜門・アルテミスS組。このローテから2022年はリバティアイランドが2歳女王の座に輝きそのまま三冠牝馬へ、20年ソダシや17年ラッキーライラックもアルテミスSを使って阪神JFを制し、GI馬へと登りつめた。

アルテミスSは2014年のGIII昇格後、毎年複数頭の出走があり、過去9年中8回において最低1頭は好走馬を輩出。GIIIになってからは【5.3.3.18】で、このうち前走2着以内が【5.2.2.6】、2番人気以内が【4.2.0.4】と、人気に推されて勝ち負けできた馬が本番も実力通りに結果を出している傾向だ。

今年、同組からはサフィラ1頭のみ。朝日杯FS勝ちのサリオスや府中牝馬S勝ちでエリザベス女王杯、有馬記念2着などのサラキア、今年のエリザベス女王杯に出走していたサリエラがきょうだいにいる良血だ。アルテミスS勝ち馬のチェルヴィニアや3着馬スティールブルーは回避。サフィラが有力な連軸候補となるだろう。

・アルテミスS【5.3.3.21】 ・ファンタジーS【2.0.2.31】 ・アイビーS【1.1.0.1】 ・札幌2歳S【1.0.1.2】 ・からまつ賞【1.0.0.0】 ・サフラン賞【0.2.1.3】 ・京王杯2歳S【0.1.1.3】 ・新潟2歳S【0.1.0.4】 ・新馬(牝限除く)【0.1.0.7】 ・白菊賞【0.1.0.9】 ・サウジアラビアRC【0.0.1.2】 ・赤松賞【0.0.1.10】

次点はステップレースとしてアルテミスSと同等の出走があるファンタジーS組。とはいえ、アルテミスSが勝率17.2%、複勝率37.9%に対してこちらは勝率5.7%、複勝率11.4%と振るっていない。同組は当日5番人気以内なら【2.0.2.3】なので当日の人気を見て判断したい。

他は多様。前走1勝クラス組が【1.3.2.44】勝率2.0%、複勝率12.0%で微妙な成績だが、このうち前走場所が東京か中山で勝利した、キャリア3戦以内の馬に限ると【1.2.2.5】複勝率50.0%をマークする。2019年にマルターズディオサ、20年にサトノレイナスが2着に好走。新馬・未勝利→1勝クラスと、好メンバー揃う中央開催の1勝クラスを順調に勝ち上がってきた馬であれば通用する可能性が高まる傾向だ。これに該当するスプリングノヴァとキャットファイト、ステレンボッシュはヒモで押さえてもおもしろそう。

前走重賞以外のOPクラス組は【1.1.0.12】で好走馬はいずれもアイビーS組で、今年は同組の出走なし。サウジアラビアRCはサンプル数が少ないが、3頭すべてが前走2着馬で2019年クラヴァシュドールが3着に好走した。その後、2020年4番人気インフィナイト、21年2番人気ステルナティーアが着外と人気に応える走りはできていない。ボンドガールの過信は禁物か。

人気の一角となりそうなアスコリピチェーノは新潟2歳S勝ち馬。同組は【0.1.0.4】で2着したのは2013年のハープスターだけだった。同馬は後方一気で3馬身差をつけて勝利しているのに対して、他3頭の勝ち馬は0秒2差以内と辛勝。アスコリピチェーノも0秒2差の勝利だったので足りない印象が拭えない。

京王杯2歳S組もサンプル数は少ないが、前走好走馬がいずれも本番でも好走を果たしていた。コラソンビートは有力候補となりそうだ。

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文●SPREAD編集部