台湾プロ野球の新球団「台鋼ホークス」加入へ「やれるだけやってみたい」 DeNAを戦力外となった笠原祥太郎投手が来季、台湾…

台湾プロ野球の新球団「台鋼ホークス」加入へ「やれるだけやってみたい」

 DeNAを戦力外となった笠原祥太郎投手が来季、台湾プロ野球(CPBL)の「台鋼ホークス」に加入することを決断した。プロアマを含めて様々なオファーをもらった中、今月下旬に台鋼側に連絡。今後、正式契約に向かう。自他ともに認める人見知りで、人生で一度も日本から出たことのない左腕は、思い切った進路を選んだ。

 2016年ドラフト4位で、地元・新潟医療福祉大の“プロ1号”として中日に入団。2年目の2018年には20試合に登板し、初完封をはじめ6勝4敗、防御率4.14と頭角を現した。翌2019年は開幕投手を任されたが、シーズン序盤に不整脈の手術で離脱。8先発で3勝止まりだった。2022年までの3年間はわずか1勝しか挙げられず、昨オフに初めて実施された現役ドラフトでDeNAに移籍した。

 心機一転の今季は開幕ローテ入りを果たすも、1試合に先発したのみで2軍落ち。7月に再び1軍機会を得たが、新天地で白星を挙げることはできずに戦力外となった。NPB通算56試合登板で11勝15敗、防御率4.44。今月15日には、12球団合同トライアウトに参加していた。

 台鋼で投手コーチを務める元西武の横田久則氏らから誘いを受け、国内の社会人や独立リーグなども候補に加えて検討。「モヤモヤした気持ちのまま戦力外になってしまったので、やれるだけやってみたい」と海外を戦いの場に選んだ。

初海外は気が重いはずなのに…「なぜか不思議とワクワク」

 28年間の人生で、海外旅行の経験はない。見知らぬ環境が、とにかく苦手。2018年に侍ジャパンに初招集された際も「人間関係が心配です。気が重たい」と不安を抱いていた。そんな性格は自分が一番分かっているからこそ、選んだ道に自ら驚いている。

「誰も知らないところに行くとか大嫌いなのに……。自分でもなんで台湾を選んだんだろうと思うところはあります。でも、なぜか不思議とワクワクしているんですよね」

 妻の後押しも大きかった。オファーが来た時から乗り気で「なかなか経験できることじゃないから、思い切って行くのはいいと思うよ」と言葉をかけてもらっていた。当面は家族を日本に残し、単身赴任する予定を立てている。

 台湾南部・高雄市に本拠を置く台鋼は2022年に誕生。今季は2軍に参戦し、元阪神の福永春吾投手もプレーした。日本人スタッフも数人いると聞き、笠原の心は少し軽くなる。「向こうでは助っ人という立場だと思うので、しっかりとやらないといけない。そういうプレッシャーのある場所でやれることをありがたいと思いたいです」。不安を上回る好奇心で、第2のプロ人生を切り開いていく。(小西亮 / Ryo Konishi)