男子テニスのロレックス・パリ・マスターズ(フランス/パリ、室内ハード、ATP1000)は5日、シングルス決勝が行われ、第1シードのN・ジョコビッチ(セルビア)が世界ランク17位のG・ディミトロフ(ブルガリア)を6-4, 6-3のストレート…

男子テニスのロレックス・パリ・マスターズ(フランス/パリ、室内ハード、ATP1000)は5日、シングルス決勝が行われ、第1シードのN・ジョコビッチ(セルビア)が世界ランク17位のG・ディミトロフ(ブルガリア)を6-4, 6-3のストレートで破り、ともに自身の記録を更新する大会7度目の制覇と「ATPマスターズ1000」40勝目を達成した。試合後の会見では“勝者のメンタリティ”に関して語った。
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9月のデビスカップ ファイナルズのグループステージ(スペイン/バレンシア、室内ハード)以来 約1ヵ月半ぶりの公式戦となった36歳のジョコビッチだが、今大会は胃の不調がありながら初戦の2回戦で同31位のT・M・エチェベリー(アルゼンチン)、3回戦で同23位のT・フリークスポール(オランダ)、準々決勝で第6シードであり昨年王者のH・ルーネ(デンマーク)、準決勝で第5シードのA・ルブレフを破り優勝に王手をかけた。
決勝では互いに疲労の残るなかでの試合になったものの、各セット1度ずつブレークを奪ったジョコビッチが1時間38分で快勝しトロフィーを掲げた。
通算97個目のシングルスツアータイトルを手に入れたジョコビッチは試合後の優勝記者会見で自身の“メンタリティ”について言及した。
「もちろん、優勝はとても誇りに思う。この偉業を誇りに思うけど、すでに次のページをめくっているんだ。これは幸か不幸か分からないけど、それが僕のやり方で、正しい、いわば前進するためのメンタリティなんだ。まだ現役だし、もっと勝ちたいし、最高のレベルでプレーしたい。グランドスラムとマスターズは、このスポーツで最も価値のある大会であることは明らかだからね」
「だから、この7日間の状況を考えれば、この勝利はより重みがあり、より価値がある。自分がキャリアのどの段階にいるのかさえもうわからないけれど、大きな大会での勝利は、もしかしたらその価値が倍になっているのかもしれないね」
「とてもチャレンジングな1週間だった。コートの外で胃のウイルスに感染し、本当に多くのエネルギーを奪われたと思う。でもどうにか、最も必要なときにエネルギーを見つけることができた。だからこの6、7日間に起こったことを考えれば、この勝利はマスターズ1000の中でも特別な勝利のひとつだと思うよ」
「観客は選手に対し、常にベストの状態で決勝に進むことを期待している。僕だって常にベストを尽くし、常に決勝に進むことを期待されているんだ。でもそれと同時に、僕らも人間だからコートの外では健康面であれ、感情であれ、私生活で起きていることであれ、さまざまなことに対処しなければならないんだ。そのすべてがコート上での気持ちやプレーに影響する。この状況でもベストを尽くせたと思うよ」
今季、マッチ51勝5敗としたジョコビッチは12日に開幕する最終戦Nitto ATPファイナルズ(イタリア/トリノ、室内ハード)に大会2連覇と7度目の優勝をかけて出場する。
「昨年のトリノでは5試合ともパーフェクトなプレーを達成した。あそこでプレーするのは好きなんだ。僕はイタリアの観衆とうまくやっていけると思うんだ。ウィンブルドンの決勝以来負けなしだから、今シーズンを最高の形で終えたいね」