第2回は山本大暉アナリスト(スポ4=北海道・札幌月寒)、佐藤明咲花マネジャー(スポ3=福島・安積)、渡辺大輝トレーナー…

 第2回は山本大暉アナリスト(スポ4=北海道・札幌月寒)、佐藤明咲花マネジャー(スポ3=福島・安積)、渡辺大輝トレーナー(スポ4=東京都市大付)、秦隆茂広報(先理4=東京・海城)。選手たちに比べて脚光を浴びることは少ないが、間違いなくチームを支えている欠かせない存在だ。そんなスタッフ陣が普段の仕事に対する熱い思いやインカレ(全日本学生選手権)に向けての胸の内を明かしてくれた。

※この取材は10月15日に行われたものです。

「全国の上の方でやっているやつらを一度目で見ておきたかった」(秦)


早稲田大学ハンドボール部に入部した理由について語る秦

――まず簡単に名前と部内での役割を自己紹介お願いします

山本 山本大暉です。4年生です。部内ではアナリストという立場で、チームのサポートみたいな感じで働いています。

佐藤 3年のマネジャーの佐藤明咲花です。よろしくお願いします。

渡辺 4年の学生トレーナー、一応副キャプテンの渡辺です。よろしくお願いします。

 そういえばそうじゃん!

 4年の広報をやっています、秦と言います。よろしくお願いします。

――右隣の方を紹介するかたちで他己紹介をお願いします(山本→佐藤、佐藤→渡辺、渡辺→秦、秦→山本)

山本 明咲花さんはめっちゃ頑張り屋で、いろんな仕事をいろいろかけ持ちされていて常に忙しくされています。結構声が通るんで、良い声って言われています。鍋島(鍋島弘樹、スポ1=福井・北陸)とかに、「良い声やな」って。

佐藤 大輝さんは全員に対してフレンドリーだなっていうのがあって。私が最初入部した時に、キャプテン(田井健志主将、スポ4=香川中央)以外で初めて話しかけてくれた選手が大輝さんで、すぐに顔と名前を覚えました。やっぱり副キャプテンなんで、みんなに信頼されていると思います。

秦・山本 間違いない。

渡辺 秦さんは毎回の練習でちょっとモチベーションなさげなことを言ったりするんですけど、なんだかんだハンドボールが好きなんだなって。(秦は)元々選手だったんですけど、スタッフとして4年の最後まで関わってくれているのは、やっぱりハンドボール愛をしっかり持っていて、すごいと感じます。

 どうでしょうね(笑)。

 山本さんはですね、僕らは意外と似たようなところがあって、何もないところから始まったスタッフだったんですよね。そういうところでアナリストとしての役割に日々葛藤しながら、ずっと隣で作業していたんで。アナリストとして、チームになんとか価値を見出そうという姿勢をずっと見てましたんで、素晴らしかったと思います。

山本 引退(笑)?

佐藤 まだちょっと早いです(笑)。

――早稲田大学ハンドボール部に入ったきっかけはなんですか

山本 1つ大きいのは僕は(部活に入ったのは)2年からなんですけど、2年の夏の時に渡辺大輝と塚本智宇(スポ4=富山・高岡向陵)と同じ授業を取っていて、それで仲良くなって。僕元々ハンドボールやっていたので、それで今度は僕も関わりたいなと思って役割を探した時に、アナリストっていうのがあって。自分その時ちょうど統計学の勉強していたんで使えるかなと思い、入ったのがきっかけです。

佐藤 私は元々スポーツを見るのが好きでスポーツ科学部に入ってきて。自分はちょっと運動が苦手なんですけど、スポーツにどうしても関わりたいと思ったので、支える立場にすごく興味を持っていて。たまたまYouTubeでハンドボールの試合を見たことがあって頭の片隅にハンドボールがありました。見学に行った時に「すごいハンドボールかっこいい」と思って、すぐそこで決めました。

渡辺 高校時代ハンドボールやっていたんですけど、僕の高校のハンドボール部は弱小校で、その中で調子に乗ってしまって(笑)。ひょっとしたら大学で活躍できるんじゃないかみたいな気持ちが後押しして。一般受験で、そこそこ高いレベルで、かつハンドボールも強い大学を探した時に、じゃあ早稲田かみたいになって、その流れで入ったという感じです。

 僕も同じく弱小校出身なんですけど、全国の上の方でやっているやつらを一度目で見ておきたかったっていうのが1番強くて。多分人種としては全然違うんだろうなと思って。実際違ったし、でも意外と人としてそんなに大したことなかったし。

一同 (笑)。

 進学校にいたもんですから同じような人をずっと見てきたんで、学生生活最後ぐらいちょっと違うことしたいなと思って、入ろうと思ったのかもしれないです。

――山本さんは選手としてはやろうとは思わなかったんですか

山本 まず高校3年生の時にけがしちゃって、1年半ハンドボールできなかったんですけど、その期間で結構気持ちが萎えちゃったっていうのが1つと、僕が入学した時はちょうど1年間コロナがあって、北海道出身で田舎だったんで、親から「コロナなんてやばい、東京なんてやばい」みたいな、そういう圧があって1年間上京しなかったんです。2年から上京してきて部活入っても選手としてベースは負けてるし、そういったところでちょっと選手は諦めました。

――去年の対談で2人(秦、渡辺)はスタッフになった経緯を話していたと思います

 僕はもう話したくないっすね(笑)。

一同 (笑)。

渡辺 僕はいいですよ。

――では改めてお願いします

渡辺 僕もけがなんですけど、肩をけがしちゃって、手術しても治らなくて、その時に大学3年だったんで今更部活辞めてもなというところで(スタッフに)なったという感じですね。それも今まで、自分がお世話になってきた先輩たちに貢献したいなって気持ちから決断しました。

 ほとんど似たような感じで、けがしてちょっとできなさそうだから、他のことやった方がいいなっていうのがあって。それがちょうどこの部活になかったもの、足りないものと、高校時代に自分がやっていた広報的なことに被りがあったので、このチームでやったら面白いんじゃないかという気持ちから始めました。あんまりチームのためにとかは考えてなくて、自分がやったら面白いんじゃないかと思ったので転向しました(笑)。

――個人的には広報編集日記が好きです

 内容は全部一緒なんで。大体負けパターン勝ちパターンが決まっているんでそろそろ廃止になるかなと(笑)。

渡辺 OBからのバッシングを受けるという(笑)。

 OBの中でも面白いねって言ってくれる人もたくさんいますけど一部の方からは少し…それはそれでいいと思います。もうすぐいなくなるんで、まあ大丈夫かなと思います。

「全部をがむしゃらにやる」(佐藤)


日頃から心がけているについて語る佐藤

――スタッフとしてチームを支える中で意識しているところはありますか

山本 選手のしゃくに触らないようにするっていう。

一同 (笑)。

 えらいね(笑)。

山本 すごいプライドあるし、名門校でやってきている人も多いんで。僕は北海道の田舎でハンドボールも弱かったんで、そういうやつに上から言われるのは逆の立場で考えたら嫌だと思うんで、選手が絶対に言われたくないようなシュートのミスを指摘するとか、そういうのを直接的に「しっかりやれよ」と言うと、絶対けんかにつながるし関係も悪くなっちゃうので、どういう風にオブラートに包んで伝えるか、間接的に伝えるかを自分の中で工夫しています。

佐藤 さっき山本さんも言っていたんですけど、本当になんでもやることは意識してて。マネジャーって、なんでも屋なのでとりあえず1つ、2つ、3つ仕事があったら、全部をがむしゃらにやるのを意識しています。承認欲求はあんまなくて頑張っているから認められたいとかはもちろんないんですけど、やっぱり選手の目に見えない部分があるので、自分を納得させるために何事も中途半端にやるのは嫌なんで、とにかくがむしゃらに頑張っています。

渡辺 僕が意識していることは、自分自身の私生活を充実させること。

秦・佐藤 素晴らしい。

渡辺 メンタル的にも結構きついところがあって。モチベーションとか。

山本 あるね。

渡辺 やっぱりどうしても自分が活躍してハンドボールするわけじゃないから、本来やりたかったことでもないんで、その分部活以外の時間で自分の体調を整えたりして精神的に部活に持っていったりを意識しています。部活のことは前まで意識していて、最近ちょっとできてないんですけど毎日1回全員と喋ることを意識していて。組織の中で下の立場にいる人ほど、その組織のずれとか、綻びが分かるというか。多分上の立場にいくにつれてそんなこと気にしなくなってくると思うんで。一応副キャプテンだからこそ、1年生の不満とかは聞いたりしています。なので(全員と話しに)行こうかなと思っていたんですけど、最近ちょっとできてないです(笑)。

 この部活って、良い所も悪い所もいっぱいあるんですよ。全てが良いわけじゃなくて、悪い所もたくさんあって。そういうのに対して、正直にちゃんと思ったことは口にしようと。それを僕みたいなスタッフがやることによって、ちょっとずつ変わっていくんじゃないかと思っています。そういう気持ちで広報編集日記とかも書いていますし、僕は山本くんとは逆で、選手だからとかいうことでリスペクトの気持ちもなく、ほぼ対等、なんなら彼らより上から思いっきり言うことによって、このチームがもっと良くなるんじゃないかなという気持ちでやってるので。選手から見たら多少生意気に見えるかもしれないですけど、あえてやることによってこのチームがもっと将来的に良くなってほしいなという気持ちを伝えようとしているみたいな感じです。

――スタッフとして一緒に活動していく中でお互いどのような印象を持っていますか

一同 難しいね。

渡辺 アナリストに対しての印象か。アナリスト以外のこともやってくれている。トータルでのハンド部への貢献力が高い気がしますね。特に山本くんは部活中ビデオ撮影、雑用もしてくれるし、 ハンドボールのアナリスト以外のことに関しても、多分普通マネジャーと広報がやる仕事とかもやってくれているんで。

山本 なんでやらされてんの(笑)。

渡辺 で、秦はグラフィック広報のクオリティがやっぱ高いです。

 それ俺の仕事じゃないよ(笑)。俺は動画だから(笑)。

渡辺 (秦は)やっぱ頭が良いんだなという感じがします。明咲花ちゃんに関してはやっぱ精一杯やってくれてるって感じはする。良い意味でのがむしゃら感みたいな。そういったところが本気でやってくれているんだなっていうのは感じます。

山本 まずは秦はやっぱり1歩引いてるところがあって、試合に負けた時も本人がショックを受けるというよりは1歩引いて次どうしたらいいとか、今のこれダメだったみたいなところは、すごい冴えてる人なので、よく意見も参考にしています。そういう部分ですごく冷静で1歩引いて、事象に対して1個引いてみてるのが秦なのかなって思ってて。逆なのが明咲花ちゃんで、1つのことに頑張ってるという印象があります。そのがむしゃらさが良い意味では全力ですけど、悪い意味ではてんやわんやでパニックになっちゃうのもよく見ます。渡辺くんは最近は完全に隠居生活みたいな感じで、この中で1番トレーナーの後輩が多いのかな。よく指導しているところを見受けられます。積極的にトレーナー以外のことをやって、そのトレーナーの子がトレーナーとしての仕事に集中できる環境をつくろうとしているのかなと感じています。

 山本さんは葛藤していた1年だった印象がやっぱ強くて。いろんなことをやってきたことがチームに還元できてないんじゃないかみたいなことを常に口にして悩んでいた時が結構多かったんで、そういう意味では、アナリストっていうポジションは難しいんですよ。チームの戦術的なところに関わっていくのか、データを取るデータ職人になるのかという狭間でいろいろ悩んでいたなっていう印象です。アナリストっていうのができてからちょうど2年目か3年目ぐらいでそろそろ色々多分(方針が)固まってくると思うんですけど。また下の代に新しく何かを引き継ごうみたいな意思はすごい感じました。渡辺さんはテーピングのイメージです。汗だくでテーピングを巻いているイメージです。

一同 (笑)。

 (渡辺は)もうそれに尽きるかな。若干副キャプテンみたいな意識もあるのか、確かにコミュニケーションをすごい皆さんと取ってるイメージですね。僕なんかはもう体育館入って、座って、時間経って、1番遅く来て1番早く帰るんで。

渡辺 気が付いたらいない(笑)。

 (僕は)そういうタイプなんですけど、彼(渡辺)はチームのムードメーカー的な役割で貢献しようみたいな素晴らしい所があります。

渡辺 よくわかってるじゃん。

 佐藤さんは、マネジャーって多分1番大変だと思うんですよ、やることいっぱいありすぎて。でもいろんなことをちゃんと統括する人間が絶対チームには必要で。それを色々分担すればするほど責任の所在がわかんなくなってしまうんですよね。だから、全部まとめてマネジャー(の仕事)だって言って色々言われたことあると思うんですけど、全然回っていると思いますし、 マネジャーがやっていることを選手が全部やるってのは到底無理な話なので絶対に必要不可欠(な存在)。僕とか別に広報なんていてもいなくても変わんないんですけど、自分が好きでやっているだけなんで。そういった意味でこれからも必要不可欠な存在であり続けるんじゃないかなっていう気がしております。

佐藤 アナリストと広報をまとめちゃうんですけど、ちょっと話にもあったように、新しくできた役職ってことで、すごい自分たちの中で悩みながらも頑張って、どういう地位が理想的かっていうのを確立していこうと考えている印象です。アナリストは、やま(山本)さんが1番最初に入ってきた時に、エクセルを元々使ってたのをどんどん編集していったのがすごかったです。その当時先輩のアナリストの空さん(空諒、令5社卒=神奈川・横浜緑ヶ丘)が1人ぼっちで寂しく作業してた時に、やま(山本)さんが入って、すっごい顔が生き生きするようになったんですよ。そういった部分で進化が見られた役職なのかなって思っています。広報は外部の人が1番最初に見るものを作っていて、今まで強化できなかった部分に力を入れていてすごいなっていう風に思っています。トレーナーは1番勉強が必要なので、大輝さんがすごく勉強熱心にやっているって(渡辺の)同部屋の奨三くん(田中奨三、創理2=東京・早大学院)から聞いたので。

山本 カフェ行って勉強したりしてたしな。

佐藤 毎晩参考書を開いているって聞いたのですごく尊敬しています。

――みなさんがやりがいを感じるのはどのような時ですか

山本 色々あるんですけど、一個確実にこれをやっていて良かったなって思ったのは、どっかの試合の時に、この選手はこういう特徴がありますみたいな動画をまとめているんですけど、その分析が的中して、1本マイボールにできて、1点取れたみたいなシーンがあって。で、その試合が終わった後に健志くんっていうキャプテンの子に、「あのプレーはやまちゃんの動画のおかげだったよ」みたいな一言言われて、動画編集したの俺なんだよなみたいな、あの動画入れるか考えたのも俺だしカット編集したのも俺だし、みたいなところで、やってて良かったなっていうのは思いました。

佐藤 1ハンドボールファンみたいな感想にはなるんですけど、まあ、シンプルに試合に勝った時が1番うれしいし、やりがいを感じます。本当に仕事量も多くて、周りからも厳しいOBの方とかいらっしゃるんで、色々悩みとか葛藤とかある中で、勝った時にうれしいの感情だけに支配されるっていうか、全て辛かったこととか全部忘れる時が1番やりがいを感じるかなって思います。

渡辺 僕はもちろん試合に勝った時もうれしいんですけど自分のスキルが上がったと実感する時ですかね。

一同 おー(笑)。

渡辺 外部のトレーナーの方がいらっしゃるんですけど、その人と最初話している時も、本当にその人が何言ってんだかわかんないぐらいで、全然ついていけなかったんですけど、最近はその人に筋肉の名前であったりとか機能について専門的なことを話されても、ついていけるようになったので、そういうところに自己満ですけど、勝手に自分でやりがいを感じています。

佐藤 それが大事だと思います。

山本 スタッフってそういうもんだから。

佐藤 自分を納得させる理由がないと続かないですよね(笑)。

 ほぼそんな感じですね。別に選手から感謝されることは基本的にはないので。自分なりに納得しながらやっているみたいな感じです。ただ、広報編集日記とかYouTubeとかやって、いろんな人から色々言ってもらえるようになりました。今まで知らなかったOBの人に急に話しかけられるとかあったりとかして。今まで自分が知らなかった人と気づいたらつながっていたみたいなことがあります。あと保護者の方から「いつも見てます」とか。

山本 YouTuberやん(笑)。

一同 (笑)。

 選手とか内部の人間から褒められることってあんまなくて。外の人からそうやって言ってもらえると、じゃあ、もうちょっとやろうかなみたいな感じになります。

「チームとしての方針が固まってきたリーグ」(山本)


秋季リーグについて振り返る山本

――関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)の話に移りますが、秋季リーグを振り返っていかがですか

山本 チームとしての方針が固まってきたリーグだったかなと思っていて、試合成績とかは結構例年よりも悪いし、内容もあまり良くないことも多かったんですけど、その中で、チームとして足りないことを毎試合振り返って、ハンドボールのことだけじゃなくて、ハンドボール以外の人間関係の部分だったりコミュニケーションの部分だったりみたいなところを1つずつ試合ごとに克服していって、やっと今、伸び始めるというか、開花するんじゃないかなみたいなところまで来れたっていうのが、秋リーグの反省というか、感想ですね。

佐藤 細かいことはわかんないですけど、ちょっと勝ちきれないところが多かったのかなって思っています。ベンチに入っていると、今日ベンチの雰囲気いいなとか、悪いとかが直感的にわかって、いい時はもう超ノリノリで、私も目で見てわかるぐらい試合の展開も良いんですけど、逆もしかりで。どういうものを目指していくべきなのかなっていうのが課題かなっていう風に、わからないなりに感じました。

渡辺 僕は外から見ていて、雰囲気が結構良くなったと思います。最初がちょっと雰囲気が悪かったので。だから改善したのかなっていう風には外から見て思いましたね。あとは、個人としてはトレーナーの後輩の子に、大体テーピングの基本的なやり方であったりとか、試合中何すんのかとかいった仕事の引き継ぎが多少できたので、経験を積ませることができたっていう面では良かったんじゃないかなと思います。

 まあ、あの遠いですよね、まず、そもそも会場が。

一同 (笑)。

 どうしてもね、相変わらず(そこが)ネックだと。遠いから大変だなっていうのが1つと、(秋季リーグ)8位は正直、なんか5位も8位も変わんないんで。順位表見たら、1勝とか2勝の差で、5位とか8位とかにウジャウジャいるんで、別に順位が下がったとかはそんなに気にしなくていいのかなと思います。ただ、インカレで勝っていくのなら、勝ち切らなきゃいけない試合っていうのもたくさんあったと思うんで、そこらへんは選手たちに頑張ってもらうしかないんでね。秋リーグは順位は落ちましたけど、例えば春(関東学生春季リーグ)と全然違ったとか、去年の秋よりも全然ダメだったとかはないなっていう感じです。ただ、やっぱり引き分けが多いので、そこを勝ち切らないとインカレでは致命傷になるよっていうところぐらいですかね。

――山本アナリストにお聞きしますが、法政大学に唯一春、秋と黒星を喫している要因は何だと考えられますか

 これきたね(笑)。めっちゃ聞きたいよ。

山本 まず、相性は悪いなと思っていて。1つはキーパーが相手うまいんですよ。去年は髙木アレキサンダーという人がいて、今年もそれ以上に上手いぐらいの選手がいて。で、そういったキーパーのうまいチームとあたると、うちのチームがシュートはあまり上手じゃないっていうのに重なって、すごいチームとして(波に)乗れなくなってしまって、ディフェンスもちょっと崩れてきてっていう展開で負けるのが多いです。あと法政大学は個人で上手な方が多いというか、個人プレーで(得点を)決めてくるっていうところもあるので、個人同士の力だと早稲田は負けていると思うんで、組織で守れて組織で戦えてっていうところが去年も今年も出来て無かったところもあるかな。あともう1つは初戦で毎回立ち上がりが悪いっていうのがお馴染みなので、そこは絶対あるかなと思います。

山本 どう思いますか?

 いや、おっしゃる通りです。

「伸び代ですね」(渡辺)


インカレの組み合わせについて語る渡辺

――インカレの組み合わせをご覧になってどのような印象をお持ちですか

山本 やりがいがある、やりがいがあると言えと教えられました。

 そうだね、やりがいがある。

山本 正直、結構厳しい試合になるかなと予想しています。中京大学って結構強くてかつ東海学生リーグ(東海リーグ)なので。去年は東海リーグの大同大っていうところに負けてしまったんですけど(●31―39)、今回も東海リーグで結構勝っていたチームということで苦手意識もちょっと僕の中ではあります。かなりタフな試合になるかなと思いました。

佐藤 やりがいがあるなと思います。

山本 こう言えと言われているので。

佐藤 はい、教えられました(笑)。

渡辺 伸び代ですね。

 去年もそう言ってたよ、伸び代ですねって。

渡辺 インカレが最後の試合なんですけど、その中でも成長していくみたいな。そして最後には優勝するっていう。今の段階の力で優勝するのはちょっと無理なのかもしれないけど、一試合一試合、結構やりがいのある試合だけど、だからこそそれに勝てたら成長する。それが重なっていったらひょっとしたらあるかもしれないっていう印象を持ちました。

 タフな試合になるでしょうね、それは間違いないと思います。

山本 同じこと言ってもしょうがないじゃないですか(笑)。

 でも、準備をしっかりして思いっきり果敢に挑んでですね、それで負けたらそれはそれで吹っ切れてしょうがないんじゃないかって思います。なるようにしかならないんじゃないですかね。もうそれは選手たちに頑張ってもらうしかないです。我々スタッフとしては、そこは変わらず淡々と自分たちのやることをやるっていう感じであんまりそんなにないですね。

――インカレでのご自身の役割はどのようなところにあると思いますか

山本 僕は完全に準備100パーセントと思っていて、僕の仕事って基本的に試合前の相手のチームはこういうチームですとかそのチームの動画をまとめるとか集めてくるといったような、とにかく試合の前にどういう準備をするかっていうところだと思います。なので当日は多分暇だと思うんですけど(笑)。そういう感じで、試合の準備のところでどう分析できるか、どう相手のチームの癖を見抜けるか、どういうプレーをしてきそうかを予測するっていうのが自分の役割だと思っています。

佐藤 私が一番意識したいことは、いつも通りに振る舞うっていうところだと思います。インカレって遠くの場所に行って、みんな初めての会場で今年は特にコロナの規制とかも無くなって応援がすごく盛り上がったりとか慣れない環境での試合なので、そこでマネージャーが慌てたりドタバタしていると、チーム全体の雰囲気が良くならないと思います。なのでそこは普段のリーグ戦であったり練習試合とかでやっていることを絶対100パーセント再現できるように、みんなが精神的に安定できるようにすることが一番の役目かなって思っています。

渡辺 ちょっとマネージャーと被るところもあるんですが、僕がアップ時に笛を吹いたり指示出しながらやるのですが、アップって会場ついてから一番最初にやるチームプレーなんですよね。全体で同じことをするっていう部分なのでそこの雰囲気作りが試合に直結すると僕は思っていて、そこでちょっと声を積極的にかけたりだとか、ちょっとテンポを考えたりだとか、そういうことを頭を使いながらやりたいなと思います。

 多分、モチベーションビデオだと思います。春にも作ったモチベーション動画を秋も作っていて、そしてインカレも作るっていう流れが例年あって。去年から広報がやることになったということで、今やっています。皆さんのモチベーションが上がるようなモチベーション動画を僕自身もモチベーションを上げて、もうまもなく引退なんで、そろそろね、最後だからね。

渡辺 モチベーション動画作る人がモチベーションなくてどうするの(笑)。

 意外といいモチベーション動画を作れていると思うんだよね、ないなりにね。だから最後ぐらいモチベーションを上げて作ろうかなっていうところです。はい、以上です(笑)。

――今回のインカレは山本さんの出身である北海道で行われますが特別な思いはありますか

山本 北海道って言っても札幌で、函館までどれくらいかっていうと、とんでもない時間、8時間ぐらいかかるんです。地元ではないっていう(笑)。特別な思い入れは、そうですねそんなにないかな。でも気候の厳しさとか、移動の時の注意とかどういう感じなのかとか、あと会場も知っているのでそういうところでは、あるかな?あとは北海道の友達が別に僕を見に来るわけじゃないんですけど、早稲田を見に来たいって言ってくれているので、そういう子に対して、ふがいないところ、雑にしているところ、荷物が汚いとかしょうもないところを見せないようにしっかりしていきたいなって思っています。

――今年のチームの特徴は何ですか

 若いんだよね。可能性に満ち溢れている。

佐藤 若い!

渡辺 うん、若い!

 可能性に満ち溢れている。

渡辺 下級生中心。

渡辺 四年生が少ない。

 やめろよ、それはしょうがない。

渡辺 よく分からない仕事を四年生がさせられている(笑)。でも、四年生が各部署にいるから。

 マネジャーはいないけどね。

渡辺 マネジャーはいないけど、

 バランスがいいって言われて育ってきた。

渡辺 四年生が各部署にいるから連携が取りやすい。

山本 一つの部署が、例えばアナリストがこういうことしたいって言った時に、連携の取りやすさがあると思う。

渡辺 チームの雰囲気だったらー

 良くなったよね。

渡辺 上下関係緩くしたよね。

山本 緩くしようと思って緩くした。

 緩くしないとさ、もう入ってこないよ。いつまでも「伝統ある早稲田です」って固くなってたらさ、次の世代が入って来ないよ。そういう意味ではすごくいいと思う。下級生が主体に、試合に出るのも下級生だから。下級生がやりやすい、言いやすい雰囲気だって思う。

渡辺 やりやすいなって思う僕らが1、2年生の時より。

 上級生にああだ、こうだって言われて縮こまったプレーをしていくよりも自分が主体でいくんだっていう感覚を一年生の時から持てればこれからすごく伸びると思う。

渡辺 期待大!

山本 特大な期待。

 僕らの時代が暗黒期だったっていうくらい強くなって欲しいっていうのがありますね。

――目標の日本一になるためにキープレーヤーとなる選手をあげてください

渡辺 これ選手限定ですか?

 それ誰?

渡辺 去年、健志君は俺選んだもん。

山本 リアルなことを言うと、白築(琢磨、文構3=東京・早実)、塚本、狩野(直樹、スポ4=埼玉・浦和学院)かな。特に中京大の動画を少し見たんですけど、相性的には狩野君の爆発があれば結構いい展開につなげれられるんじゃないかなって思います。狩野、塚本、白築だと思う。

 全部言うじゃん。

山本 戦術面で言うと、この3人が今回キーかなって思っています。

佐藤 航平(渡辺、人3=神奈川・桐光学園)で。秋リーグあたっていたので。

 ブレークしてたね。

佐藤 ぜひインカレもそのままの勢いで。もしチームの流れが悪くなった時に、変えるようなプレーをして欲しいなと期待しています。

渡辺 僕は、同級生の奥君(崇大、スポ4=北海道・札幌月寒)。

 去年も言ってたよね。好きだからね。

渡辺 最近はもう奥のシュートを見に部活に来てるからね、もうシュート見れたらすごいうれしい。あ、さっきやりがいのところで言えば良かった。

 でも分かる、それは分かる

渡辺 なんか自分を(奥に)重ねるところがあるんです。めちゃくちゃ強豪校から来てるわけじゃないけど頑張っているっていうところで。勝手に自分が重ねちゃってるんですけど。まだ秋リーグでも彼は出し切れてないところがあるんで、彼はまだ可能性を残したままでいるので、インカレでその彼が持っている力を出して欲しいと思います。

 キープレーヤーかどうかは別ですけど、守屋雄司君(スポ2=神奈川・法政二)。守屋君のあの爆発的な感じが、彼のプレーでチームの雰囲気が変わったりするので、そういうところで流れを変えられる選手っていうのは今のところ彼が一番かなって思います。まあ、まだスタートから出てくるのか途中から出てくるのか分かんないけど、僕は途中から出てきて、7メートルとかもらって吠えながらベンチに戻っていく姿っていうのがいいです。

――最後にインカレへの意気込みをお願いします

 意気込みは特にあまりないんですけど、とにかく変わらず。やっていることは変わらないので、淡々と粛々と。モチベーションビデオを作成し、ちゃんと当日に間に合うように編集し終えて、ちゃんと皆さんに納得してもらえるように、みんながモチベーションが上がるような動画を見せるっていう。命を懸けてやっていくという。久々にモチベーション上げてしっかり。

渡辺 寝てない時あるよね。

 まあそういう忙しい時にも、これが最後だって思って頑張っていきます。

渡辺 僕は北海道を満喫するっていう。

 え??お前さー。

渡辺 いやこれはさまざまな意味がありまして、一番大きな理由は1日で帰りたくない。例年、長旅して地方に行って、1日で帰ってくるっていうのが毎年の流れなので、もう初戦負けしたくない。そのためにこれから準備して頑張りたいと思います。

佐藤 私は、さっきインカレに向けてっていうところでも話したことで、普段通りっていうのを一番大事にします。それはスタッフだけじゃなくて選手の戦術面にも関わってくると思うので、そこが一番大切だと思います。

山本 精一杯頑張ります。

 それだけ?

山本 精一杯頑張ります。やるべきことをやりますし、インカレ以外の仕事も今は抱えているので、そっちもやるし、今はいろいろ精一杯頑張って、悔いなく終わりたいと思っています。

――ありがとうございました!

(取材・編集 丸山勝央、渡辺詩乃、芦刈れい)


最後にインカレへの意気込みを書いていただきました!

◆秦隆茂(はた・りゅうも)(※集合写真左)

東京・海城高出身。先進理工学部4年。昨秋からスタッフに転向し、YouTubeの更新に力を入れている秦広報。自身のモチベーションを上げて作った秋季リーグとインカレのモチベーション動画をぜひご覧ください!

◆山本大暉(やまもと・ひろき)(※集合写真中央上)

北海道・札幌月寒高出身。スポーツ科学部4年。早大や他大のプレーを分析し、チームに貢献する山本アナリスト。早大送球部の参謀役としてチームを勝利に導きます!

◆佐藤明咲花(さとう・あさか)(※集合写真中央下)

福島・安積高出身。スポーツ科学部3年。「なんでも屋」としてあらゆる面でチームを支える佐藤マネジャー。インカレでも普段通りがむしゃらな姿でチームに活気をもたらします!

◆渡辺大輝(わたなべ・だいき)(※集合写真右)

東京都市大付高出身。スポーツ科学部4年。トレーナーでありながら副将でもある渡辺トレーナー。副将としては下級生の意見をしっかりとボトムアップしているとのことで、面倒見の良さが伺えました!