関東大学サッカーリーグ戦 2部 第18節早大40-04-00青学大【得点】(早大)53、65’山市秀翔 58…

関東大学サッカーリーグ戦 2部 第18節
早大0-0
4-0
青学大
【得点】
(早大)53、65’山市秀翔 58’安斎颯馬 88’鈴木大翔
(青学大)なし

   前節は敵地で苦手としている首位駒大相手に勝利こそ奪えなかったものの、粘り強い守備を見せ難しい試合を引き分けで終えたア式蹴球部(ア式)。1部昇格のためにもう全勝するしかないア式は今節、ホーム・東伏見に青学大を迎えた。立ち上がりは青学大がボールを持つ時間が続いたが、徐々にボールを保持しMF植村洋斗副将(スポ4=神奈川・日大藤沢)を中心にゴールに迫る。しかし決定機は訪れず前半を0ー0で折り返す。すると後半開始直後から自分たちのペースで試合を進めたア式は、早い時間にMF山市秀翔(スポ2=神奈川・桐光学園)のミドルシュートで先制すると、DF安斎颯馬(社3=青森山田)、もう一度山市と立て続けに得点。さらにはFW鈴木大翔(スポ1=ガンバ大阪ユース)がリーグ戦初ゴールを挙げ4得点を奪う。後半は攻守共に終始圧倒し青学大に決定機をほとんどつくらせず。無失点のまま試合は4ー0の快勝に終わった。

 


この日2得点の山市

 前半は拮抗(きっこう)した展開だった。試合開始直後は青学大が主導権を握る展開に。6分、相手選手が中央を突破して強烈なシュートを放ったが、ここはGKヒル袈依廉(スポ3=鹿児島城西)の好セーブを見せる。続く16分には相手の連続コーナーキックでピンチを招くも集中した守備でここをしのいだ。なかなかチャンスをつくれない中で迎えた20分、中盤で植村が好守を見せボールを奪うと素早く左に展開。ボールを受けたMF小松寛太(教4=東京・早実)がゴール前に低い折り返しのボールを入れたが、中の選手には合わず惜しくも得点ならず。立ち上がりこそなかなかビルドアップがうまくいっていなかったア式だったが、20分過ぎから中盤の速いテンポのパス回しからサイドへ展開し、DF森璃太(スポ4=川崎フロンターレU18)が突破していくといったかたちなどで徐々にチャンスをつくる。しかし、チャンスをなかなかシュートに結びつけることができず。一方守備陣は45分にビルドアップのミスからピンチを招くもヒルがしっかりと防ぎ、相手の得点を許さず、前半を0ー0で折り返した。

 


パスを出す福井。ここ最近はスタメン出場が続く

 後半は立ち上がりからア式が主導権を握った。51分、右からのコーナーキックにDF神橋良汰(スポ3=川崎フロンターレU18)が高い打点で合わせたが惜しくも枠の左に外れてしまう。迎えた53分、ついに試合が動く。自陣からの安斎のスローインを、敵陣に入ったところでFW駒沢直哉(スポ3=ツエーゲン金沢U18)がうまく右サイドで待つ山市にワンタッチで展開。ボールを受けた山市はカットインで切り込んでいくとペナルティエリア外から左足を振り抜いた。「あのかたちを練習していて、あそこで持ったら振ろうと決めていた」と山市。左足から放たれたシュートはゴールの左隅に吸い込まれ、ア式は後半の早い時間に先制する。続く58分、コーナーキックのこぼれ球を拾ったMF成定真生也(スポ3=神奈川・日大藤沢)が右サイドにいた森へパスを出すと、すぐにクロスを上げる。そのクロスをファーサイドにいた神橋が頭で折り返し、最後はゴール前でボールを受けた安斎が押し込み2点目を奪う。このゴールでさらに攻撃が勢いづいたア式は61分、右サイドでボールを受けた山市が再びカットインで中央に侵入すると、シュートではなくヒールパスを選択。そのパスを受けた安斎が強烈なシュートを放つも、ここは相手キーパーの好セーブに阻まれてしまった。続く66分、植村がドリブルで中央へ切り込んで強烈なシュートを放つもポストに直撃、それでもこぼれ球に反応した山市がしっかり決め切り、これで3ー0となる。「前半でしっかりジャブを打てていた」(兵藤慎剛監督、平20スポ卒=長崎・国見)こともあり相手選手の足がなかなか思うようには動かず、試合終盤はア式が圧倒する展開に。その中で迎えた88分、途中出場のMF森山絢太(スポ2=兵庫・三田学園)がドリブルで前線にボールを運び、前にいた同じく途中出場の鈴木にパスを出す。ボールを受けた鈴木は最後体勢を崩しながらもゴールへ押し込み4点目。ここ数試合メンバーから外れていた鈴木は「何かしら結果を残さないといけない」と強く意識して望んだというこの一戦でうれしいリーグ戦初ゴールとなった。このまま試合は終了。後半は盤石の試合運びを見せ、終わってみれば4ー0の快勝で勝ち点3を獲得した。

 


相手と競り合う駒沢。得点こそなかったが、前線に彼がいる存在感は絶大だ

 前半戦では引き分けで勝ち点1を分け合った相手に対して、勝利が絶対条件だった今節。ここ数試合好調が続く守備陣が今節も集中した守りで2試合連続無失点、さらに攻撃陣は思い切りの良さを見せ、迫力のある攻めを展開して後半に一挙4得点。今季のア式が目標としていたサッカーが随所で感じられるような理想的な勝利だったと言えるだろう。前節、チャンスをつくりながらも一点が遠く「最後誰が決めるのか」という課題を残したア式だったが、今節は積極的にシュートを狙っていく姿勢が多く見られ、一人一人のゴールに対する意識が高かった。試合後には「得点を取ってチームを勝たせる」(鈴木)、「自分がゴール決めて残り4試合勝つ」(山市)と語っており、ア式攻撃陣から自分が決めるという強い覚悟が見て取れる。失意の降格決定から約一年、関東2部リーグの舞台で思わぬ苦戦を強いられ、たくさんの課題が次々に出てきた今季。それでもチームとして課題に向き合い、乗り越え、日々成長を続けている。現在チームは7戦負けなし、確実にチーム状態は上向きだ。このメンバーで戦えるリーグ戦は残り4試合。「このメンバーにしかできないコンビネーション」(兵藤監督)から生み出される超攻撃的サッカーは最後どのような姿になるのか。そのサッカーの先に1部の舞台が待っていると信じて。来週もまたチーム全員でいい準備をして勝ち点3をつかんでほしい。

(記事 和田昇也 写真 熊谷桃花、石川紗耶)

 

早大メンバー
ポジション背番号名前学部学年前所属
GKヒル 袈依廉スポ3鹿児島城西
DF安斎 颯馬社3青森山田
DF中谷 颯辰基理4静岡学園
DF27神橋 良汰スポ3川崎フロンターレU18
DF森  璃太スポ4川崎フロンターレU18
MF福井 寿俊文構4東京・国学院久我山
→76分24伊勢 航社3ガンバ大阪ユース
MF10◎植村 洋斗スポ4神奈川・日大藤沢
→83分平松 柚佑社4山梨学院
MF14山市 秀翔スポ2神奈川・桐光学園
MF23成定 真生也スポ3神奈川・日大藤沢
→64分20森山 絢太スポ2兵庫・三田学園
MF11小松 寛太教4東京・早実
→69分15東  廉スポ3清水エスパルスユース
FW18駒沢 直哉スポ3ツエーゲン金沢U18
→76分26鈴木 大翔スポ1ガンバ大阪ユース
◎=キャプテン
監督:兵藤慎剛(平20スポ卒=長崎・国見)

関東大学サッカーリーグ戦2部 順位表
順位大学名勝点試合数得点失点得失差
駒大371811372116
関東学院大351811472324
山梨学院大341810371918
立正大3218301812
早大2918382216
日体大28182827
順大27182930-1
立大23182026ー6
産業能率大2218102733-6
10青学大20182632-6
11作新学院大1118131645-29
12亜大181448-39
第18節終了時点
関東大学サッカーリーグ2部 昇格争いの行方
 チーム勝点得失差第19節(10/29)第20節(11/5)第21節(11/12)最終節(11/18)
1駒大37+16VS作新学院大VS山梨学院大VS立大VS産業能率大
2関東学院大35+24VS立正大VS早大VS産業能率大VS山梨学院大
~~1部自動昇格圏~~
3山梨学院大34+18VS青学大VS駒大VS順大VS関東学院大
~~1部参入PO出場圏~~
4立正大32+12VS関東学院大VS日体大VS青学大VS亜大
5早大29+16VS日体大VS関東学院大VS亜大VS順大
6日体大28+1VS早大VS立正大VS作新学院大VS立大
青字は直接対決
コメント

兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)

――試合全体を振り返っての感想お願いします

 前半でもう少し自分たちのやりたいことをやりたかったと思いますが、 前期だったら前半で崩れてしまっていたのをしっかり0ー0で持ってこれるというのが成長したと思います。前半しっかり最低でも0ー0の状況から、後半勝負をかけるという試合の流れはしっかりと自分たちでつくれたと思います。

――最近の試合は前半にある程度課題があって、それを後半修正するというかたちでしたが、今回のハーフタイムはどのような声かけをされましたか

 守備面に関しては、隙なく感度も良かったと思うのでそこから攻撃というところでの関わりだったり、それぞれの色を出すためにどういうことをやろうというのを少し整理していったのがいいふうになったと思います。前半でしっかりジャブを打てていたので、相手の足を止めるという点では後半の最後の方は全部止まってたと思うので、それをしっかりできたのが収穫だとは思いますけど、あと4連勝しない限りは先がないと思っているので、また来週、オフ明けからトレーニングしていきたいなと思います。

――前半は左側から、後半は中から崩して右で展開みたいなかたちが多かったと思いますが、サイド攻撃に関する狙いは何かありますか

 いい関わりからっていうところでは、最初は当然、中央を閉められてくるので、最初外見せてというところではあります。ただ、外だけを崩すのが目的じゃないのでゴールを奪うというところで、 中から崩すのかサイドから崩すのがいいのか、両方トレーニングはしてきてるので、そこの部分でやっぱり積み上げてきたものが出てきてるのかなと思います。

――2試合連続クリーンシートということで、前期と比べての守備面での成長はどのような点にありますか

 準備だと思います。やっぱり準備のところの感度が全体的に上がってきたのと、センターバックのコーチングの質だったり量というのが全体的に上がってきているので守備が安定したというところでは、チームがどっしりできるようになったなっていうところですかね。

――前節(駒大戦)は無失点で終えたとこことを評価されてましたが、今節はそこからさらにチームの目標である3点以上取るというところが達成できたチームとしていい試合だったと思いますが、攻撃陣についてはどのように見ていましたか

 今年の取り組みが超攻撃的に行くというところで、ほとんど攻撃にしか時間を費やしていないので、そこの部分での攻撃の感度はほんとにすごく全体的に上がってる中で、ただ惜しいだけでいつも終わるのをゴールまでつなげれたというのは今日の良かったところかなと思います。これを常に毎試合できるように、クオリティーをトレーニングでもっともっと上げて、あうんの呼吸というか、今のこのメンバーにしかできないコンビネーションをもっと高めて追求していけたらなと思います。

――残り4試合、次は順位を直接争うことになる日体大との対戦になりますが、来週に向けての意気込みをお願いします

 うちらは自分たちのやるべきことを常に整理して、課題を修正して、次に積み上げていくっていうことしかできないので、他のところの結果とかにはもう何も興味なく、自分たちがしっかり勝つために最善の準備をまたしていきたいと思います。

MF山市秀翔(スポ2=神奈川・桐光学園)

――まず試合全体振り返っての感想をお願いします

 ビルドアップとか、難しい展開で我慢する時間が多くなった中で、ハーフタイムでうまく修正できてそれがかたちとなって自分のゴールで火蓋を切れたかなと思ってます。

――ハーフタイムでの修正は具体的にどのようなことがありました

 ビルドアップうまくいってなかったのでそこをどうするかというところと、もうちょっと守備の部分で前から行こうっていう話をしました。

――その中で後半の早い時間にご自身のゴールで先制点になりましたが、1点目を振り返っていかがですか

 いや、もう気持ちいい、気持ちいいです(笑)。あのかたちで練習してて、そこでボール持ったら振ろうというふうに決めていたので、あとやっぱり前半もシュートが少なかったと思うので、そこ思い切って打てたのは良かったと思います。

――前半の終了間際にもカットインからのシュートがありましたが、やはりあのかたちが一番自分の武器だという感じですか

 正直シュートは得意じゃないのですが練習していたので、普段からのああいうところは振るという意識が出たんじゃないかなと思います。

――後半チームとして真ん中で持ってから右サイドのご自身の前にスペースが空いている状態で受けるというシーンが多くありましたが、チームの狙いとしてありましたか

 本当はサイドバックで斎君(安斎颯馬、社3=青森山田)が(ディフェンスライン)3枚になって颯辰君(中谷颯辰、基理4=静岡学園)とカミ君(神橋良汰、スポ3=川崎フロンターレU18)が3枚で回して俺がワイドを取ってみたいなかたちだったのですが、自由にやれというふうに斎君に言っていただいたので、そこを自由にやるという中でああいうかたちでゴール決まったので良かったです。

――ご自身の2点目振り返っていかがですか

 洋斗君(植村洋斗副将、スポ4=神奈川・日大藤沢)がボールを出すかと思っていましたが、全然出てこなくてマジかよと思いました(笑)。ここで一応反応していこうと思って、反応したらゴールが開いてたので、ありがとうございますという感じでした。

――残り4試合です。次は日体大、直接順位を争っている相手との対決になりますが、今後に向けての意気込みをお願いします

 平松君(平松柚佑主将、社4=山梨学院)も最後の締めの言葉で言ってましたけど、自分たちは4試合勝つことでしか昇格できないと思います。しっかり自分でゴールを決めて残り4試合勝って、昇格に向けて頑張っていきたいです。

FW 鈴木大翔(スポ1=ガンバ大阪ユース)

――ここ数試合メンバーを外れていましたが、その間の心境や取り組んでいたことはありましたか

 実力がなくて外されてるというのは何かしら結果を残さないといけないという思いがあったので、そこは今日特に強く意識して取り組みました。

――3-0の状況での投入となりましたが、どのようなことを考えてピッチに入りましたか

 とにかく点を取ることを意識してピッチに入りました。

――得点シーン振り返っていかがでしたか

 最初もう1個早いタイミングで(ボールが)欲しかったのですが、出てこなかったので次どうなるのかというのを考えながら準備して、たまたま良いところにこぼれてきたので後はゴールを決めるだけでした。

――リーグ戦では初ゴールとなりましたがその辺りについてはいかがですか

 もっと早く点を取りたかったというのと、まだまだやらなければいけないことがたくさんあるので、ここで満足するのではなく、ここからもっと積み上げて得点を重ねていきたいです。

――リーグ戦も終盤に入ってきた中で、昇格に向けては攻撃陣の奮起というのは必ず必要になってくると思います。奥田陽琉選手(スポ4=柏レイソルU18)や駒沢直哉選手(スポ3=ツエーゲン金沢U18)などもいる中で、FWの1人としてそこはどう感じていますか

 直哉君も陽琉君も最近は調子が良いので、それに負けずに得点という結果を残してしっかり監督にアピールして試合に出てチームを勝たせられるように頑張りたいです。

――ここから2試合、日体大、関東学院大と昇格を争うライバルとの試合が続きます。その試合への意気込みをお願いします

 チームとしては勝点3を取って、僕個人としては得点を取ってチームを勝たせられるように頑張りたいです。