2023年10月22日 弥彦競輪「第32回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」G1(最終日)秋の気配深まる弥彦競輪場を舞台に10月19日に開幕した「第32回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメントG1」が最終日を迎えた。残すところ2つとな…

2023年10月22日 弥彦競輪
「第32回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」G1(最終日)

秋の気配深まる弥彦競輪場を舞台に10月19日に開幕した「第32回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメントG1」が最終日を迎えた。残すところ2つとなった今年のタイトル戦の一つとなる今大会は、初日の日本競輪選手会理事長杯から3連勝で決勝一番乗りのを果たした古性優作がシリーズをリードした。また、実力者のS班・佐藤慎太郎や、予選から3連勝で勝ち上がってきた和田健太郎、念願のG1タイトル奪取を狙う地元の諸橋愛、さらに4回目のG1決勝となる新鋭の犬伏湧也らが決勝進出を果たし、激戦が予想された。

注目の決勝は、逃げる北日本ラインを4番手追走した古性優作が捲りでとらえると、後続を引き離して1着でゴール。寛仁親王牌では2人目(1996年の神山雄一郎以来)となる完全優勝を達成した。さらに今年は全日本選抜、高松宮記念杯に続いて、3個目のG1タイトルを獲得。年間G1をV3という史上6人目の快挙となった。

【ここまでの開催レポート】
前検日 初日 2日目 3日目

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【寛仁親王牌G1(最終日)12R=S級決勝】
1/佐藤慎太郎(SS・福島78期)
2/犬伏湧也(S1・徳島119期)
3/古性優作(SS・大阪100期)
4/諸橋愛(S1・新潟79期)
5/渡部幸訓(S1・福島89期)
6/河端朋之(S1・岡山95期)
7/南修二(S1・大阪88期)
8/小松崎大地(S1・福島99期)
9/和田健太郎(S1・千葉87期)

【レース展開】




誘導以下、8小松崎-1佐藤-5渡部、3古性-7南、9和田、2犬伏-4諸橋、6河端で周回。赤板過ぎでも仕掛けは無く、そのままの隊列で打鐘を迎え、前受けの小松崎が先行態勢に入っていく。打鐘過ぎ1センター付近から犬伏が仕掛けると、諸橋は連携離れる。小松崎の先行に、犬伏が迫るも中団付近まで。最終BS前に古性が捲りを打つと、最終4コーナー前には小松崎をとらえて先頭に躍り出る。抜け出した古性がそのまま押し切って優勝のゴール。小松崎マークの佐藤が、古性マークの南を捌いて2着。福島ライン3番手の渡部が3着に入線した。

【寛仁親王牌(最終日)12R=S級決勝・結果】
2車単3-1 1,400円(3番人気)
3連単3-1-5 7,550円(21番人気)
決まり手:捲り-差し



優勝/古性優作(SS・大阪100期)
チャリレンジャー(スポンサード選手)
今回成績/日1・ロ1・準1・決1
次走出場予定/玉野G3(11月2日~5日)

今年ここまでG1の決勝に全て乗って、3つ獲れるとは、思っていなかったので、正直、ビックリしています。
前走の久留米G3の時はどうしようもなかったのですが、村上義弘(引退)さんにアドバイスをいただいたことで「ハッ」としたことがあり、そこから考えて練習などをしました。今日のレースでも、その事を自分なりにできたと思うし、毎日コンディションが変わる中で、もっと良くなるように調整をしてきました。そして、決勝のウォーミングアップの時に乗り方を思い出して、周回中からいけるかもしれないと感じました。アドバイスは、自転車の乗り方やレースの間合いの取り方などです。
犬伏(湧也)君が仕掛けてこなかったのは想定外だったし、まさか中団(北日本ラインの後ろ)を取れると思っていなかったです。あとは、犬伏と小松崎(大地)さんの動きを見て、どう判断するかでした。4日間でいちばん冷静に走れましたね。
(賞金2億円を超えで)ここまできたら、史上最高額を目指したいですし、年間G1、4勝もしたいですね。優勝しても満足していないし、満足していないなりの結果を出せていると思います。今日も優勝できましたが、全く満足していません。この気持ちがあれば、まだまだ戦えると思いますし、またしっかり頑張ります。そして、グランプリを含めたグランドスラムを達成したいし、競輪学校(現:日本競輪選手養成所)時代に滝澤(正光)校長に「ダブルグランドスラムをしろ」と言われたように、2つずつタイトルを獲っているので、高すぎるくらいの目標を設定した方がいいのかなと思います。記念優勝やG1の優勝だけだったら今の状態でもいいかもしれませんが、目標はもっと高いところにある。もっともっと高いところを目指してやっているので、脚力や横の動き、精神的にも強くないと自分の目指しているところにはいけないと思うので、毎日、一生懸命トレーニングをして勝てる確率を上げていくだけです。







【獲得賞金ランキング】
※寛仁親王牌の終了時点
1位 古性 優作 216,384,500円
2位 山口 拳矢 131,462,200円
3位 佐藤慎太郎 125,260,000円
4位 眞杉  匠 107,070,800円
5位 松浦 悠士 93,196,700円
6位 清水 裕友 83,156,400円
7位 脇本 雄太 80,598,700円
8位 深谷 知広 79,666,000円
9位 新山 響平 76,824,000円
10位 犬伏 湧也 63,383,000円
11位 郡司 浩平 61,667,000円
12位 守澤 太志 59,143,300円
13位 新田 祐大 58,794,700円
14位 山田 庸平 55,919,000円
15位 三谷 竜生 55,410,200円
16位 稲川  翔 51,635,500円
17位 香川 雄介 50,362,200円
18位 浅井 康太 49,778,600円
19位 嘉永 泰斗 48,265,200円
20位 武藤 龍生 47,152,800円
21位 松井 宏佑 45,563,700円
22位 和田  圭 44,832,500円
23位 北井 佑季 43,288,500円
24位 和田健太郎 41,721,200円
25位 東口 善朋 41,528,500円
26位 平原 康多 40,657,800円
27位 坂井  洋 38,682,300円
28位 岩津 裕介 38,592,000円
29位 渡部 幸訓 37,308,700円
30位 成田 和也 36,883,000円

※寛仁親王牌G1(最終日)ピックアップは次ページへ→

寛仁親王牌(最終日)ピックアップ
【最終日・1R=S級一般】


「再びG1での活躍を目標にやる」
1着/佐藤友和(S1・岩手88期)
チャリレンジャー(スポンサード選手)

最終BS、(吉澤)純平はネームバリューがあるし、出だしのスピードが良く見えたので、一度けん制しながら前に踏ませてもらいました。他地区ですが、前々に攻める姿勢の堀内(俊介)が先行してくれて感謝です。今回ここまでは体が凄く重い感じがして、なかなか体が動く感じではなかったし、3日間、自分でやってきてスイッチが入り切らなかったのもありますね。今年はこれでG1は出られませんが、来年またG1で走ることを想定して、今から長いスパンで練習メニューを組んでやろうかなと思います。

【最終日・5R=S級選抜】


「失敗を糧にする」
1着/中野慎詞(S1・岩手121期)
チャリレンジャー(スポンサード選手)

初日から失敗続きで、悔しさを通り越して、ガッカリしていたのですが、それをレースで引きずるのは良くないと思ったし、山崎(芳仁)さんと渡辺正光さんが付いてくれたので、気合いを入れて1着を目指して、同じミスをしないように集中してレースをすることができました。警戒されても、自分の展開に持っていくことが重要になってくると思いるし、進化しなければいけないなと思います。明後日から伊豆に戻って(ナショナルチームで)練習をします。その後、ジャパントラックカップに出場し、中1日で競輪祭の前検日を迎えます。競輪祭では、準決勝に乗ることを最低条件にしたいと思っていますが、簡単に勝ち上がれる場ではないので、一つ、一つしっかりレースを走り、より良い着が取れるように準備をします。

【最終日・8R=S級優秀】


「捲り快勝で締めくくる」
1着/深谷知広(S1・静岡96期)
チャリレンジャー(スポンサード選手)

レースの状況を見ながら仕掛ける準備ができていました。踏み出しの3、4歩は足踏みでしたが、その後から伸びていく感覚がありました。まずは、落ちた体力と体重を戻すことに専念して、競輪祭に向けて、しっかり準備をしていきたいです。

【最終日・9R=S級優秀】


「課題が浮き彫りになった大会」
1着/郡司浩平(SS・神奈川99期)
チャリレンジャー(スポンサード選手)

仕掛けどころの判断やタイミングなどが上手くできないと、力を付けても使えないので、レースの中で、修正や反省をして、次に生かすことが必要ですね。自分の感覚自体は良いので、レースに臨む姿勢など精神的なところで余裕を持って、視野を広くレースに挑めたらと思います。

【最終日・11R=S級特秀】


「上向く状態を実感する」
1着/松井宏佑(S1・神奈川113期)
チャリレンジャー(スポンサード選手)

前団を飲み込める自信はなかったのですが、行き切れたので、調子は上向いていると感じました。(オールスターの落車で)まだ膝に違和感がありますが、日に日に良くなっていると思うので、今年最後のG1、競輪祭に向けてケアしつつ、しっかり体を作り上げていけたらと思います。