23年ぶりに菊花賞で「皐月賞馬vsダービー馬」 00年の名勝負をもう一度

　10月22日(日)に京都競馬場で行われる菊花賞(3歳牡牝・GI・芝3000m)。同レースでは皐月賞馬ソールオリエンス、日本ダービー馬タスティエーラが再び対峙する。菊の舞台で「皐月賞馬vsダービー馬」という構図は23年ぶりのことだ。

　00年の菊花賞はエアシャカールとアグネスフライトの対決に注目が集まっていた。エアシャカールは勝ち負けを繰り返しながら力を付け、豪脚を武器に皐月賞を制覇。だが、日本ダービーでは別路線からやってきた新星アグネスフライトに7cmともいわれるわずかな差で敗れ、世代の頂点は譲った。秋の神戸新聞杯で両者は再び激突したが、結果はアグネスフライトが先着。エアシャカールは直線で気性的な難しさを見せ、3着を確保するのが精一杯だった。

　菊花賞では前哨戦を制したフサイチソニックをはじめ、有力と目されていた馬が次々に回避。結果、アグネスフライトが1.9倍、エアシャカールが2.8倍、3番人気以下は2桁オッズという一騎打ちの様相となった。レースは伏兵ゴーステディらが引っ張るが、1000mが1分1秒5、2000mにいたっては2分4秒3という超スロー。エアシャカールはというと、春ニ冠とは異なって3、4番手の好位追走。それも7枠15番から内ラチ沿いを確保し、行きたがる同馬をなだめながら脚を溜めて運んでいく。

　動きがあったのは2周目の向正面。河内洋騎手とアグネスフライトが外から一気に動いて先頭をうかがうが、エアシャカールは馬群の真っ只中に閉じ込められる格好になった。勝負あったかに思われたが、直線で思いのほか伸びを欠くアグネスフライトを後目に、エアシャカールは末脚爆発。一瞬狭くなりそうな場面もあったが、わずかな隙間を鋭く差し込む。ササり癖のある同馬を武豊騎手が巧みに導き、ダービーの雪辱を果たした。

　冒頭の通り、今年は23年ぶりの「皐月賞馬vsダービー馬」対決。00年の再現とばかりにソールオリエンスが再び白星をつかむのか。それともダービー馬タスティエーラが意地を見せるのか。はたまた……。好メンバーが揃ったといわれる今年の菊花賞は、10月22日(日)の15時40分発走。クラシック最終戦の結果はいかに。