オフの多くの時間をレブロン・ジェームズと過ごした八村塁は、自信に満ち溢れている。  5試合を消化したプレシーズンのスタッツは…

 オフの多くの時間をレブロン・ジェームズと過ごした八村塁は、自信に満ち溢れている。

 5試合を消化したプレシーズンのスタッツは、平均12.0得点、4.6リバウンド、1.4アシスト、スリーポイント成功率34.7パーセント。1試合20.6分のプレーで、尚且つその他の主力メンバーのプレータイムも制限されていることを考慮すれば、上々の成績と言えるだろう。

 今夏はフットワークやオフェンスオプションの増加に取り組んだと語る八村だが、最近のコメントでは、チームのディフェンスにも手応えを感じているようだ。

「僕たちは間違いなく、ディフェンスでトップのチーム、または3本の指に入るチームになれるはずです。もちろん、オフェンスもそうですけどね。JAX(ジャクソン・ヘイズ)がいて、クリスチャン(・ウッド)がいて、ほぼ全員が1番から5番まで対応できると思っています。僕らは全体でスイッチできるはずです。まだやり残していることはありますが、守備でトップになる能力を持っていると思います」


 八村の発言は自信過剰でも、ライバルチームへの牽制でもない本心であり、レイカーズのポテンシャルに異論を唱える有識者は少ないだろう。

 昨シーズン、レイカーズはラッセル・ウェストブルックらと引き換えにジャレッド・バンダービルトを獲得し、課題とされていた守備の立て直しに成功。今夏には八村が言及したヘイズとウッドのほか、マイアミ・ヒートからゲイブ・ビンセントも加入し、チームの構成要素は巧みに組み替えられ、現在のロスターには多彩な守備職人が勢揃いしている。

 同じく新加入のトレーン・プリンスも、ディフェンス面での貢献に情熱を示している。

「(ダービン・ハムHCとの相性は)完璧だと思っている。ディフェンス志向の考えを持っていて、僕は目の前に対峙する相手選手に対してプライドを持っている。コート上の最高の選手だけでなく、ガードしているどんな相手にもだ。スクリーンから逃げるシューターでも、ピックアンドロールを駆使するポイントガードでも、その瞬間で勝利に貢献できることなら何だってやるつもりです」

 ひとつだけ懸念点があるとすれば、それはアンソニー・デイビスの健康状態だろう。3度のブロック王であり、4度のディフェンシブチーム選出歴を持つADのペイントエリアでの貢献度は計り知れない。また、レブロン・ジェームズも未だトップクオリティにあるとは言え、年齢を考慮すると今まで以上にケアが必要な状況であることは否めない。

 しかし、夏の補強により、不安は払拭されつつある。ディフェンスと育成に定評のあるハムHCのシステムが浸透すれば、ライバルたちはレイカーズのリムが遠く感じることだろう。

 優勝した2019-20シーズンは、リーグ3位のディフェンシブレーティングを記録したレイカーズ。今シーズンのロスターなら、その成績を上回る可能性は十分にあるだろう。

文=Meiji

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