時折小雨がちらつく曇り空の下、慶大日吉グラウンドで関東大学ジュニア選手権の3回戦が行われた。早大Bは前半開始直後に先制…

 時折小雨がちらつく曇り空の下、慶大日吉グラウンドで関東大学ジュニア選手権の3回戦が行われた。早大Bは前半開始直後に先制に成功。その後1トライを返されるものの、粘り強く耐え続け得点を許さない。着実に得点を重ねて22―5で試合を折り返した。後半最初に不運な形から失点し、慶大Bに流れが傾きかけるが、自分たちの形を崩さなかった早大B。終盤に追加点を重ね突き放すと、36ー19で今大会初勝利を挙げた。

 試合開始早々、早大Bは敵陣ゴール前でラインアウトを獲得する。モールで押し込みゴールラインに迫ると、先日『赤黒』デビューを果たしたルーキーHO清水健伸(スポ1=東京・国学院久我山)が先制のトライを決めた。このトライをきっかけにセットプレーでFW陣が躍動。スクラムやモールから何度もペナルティーを獲得し、慶大Bのキックを多用する戦術に対して簡単に自陣を明け渡さなかった。セットプレーで優位に立った早大Bはさらに得点を重ねていく。33分には敵陣左ゴール前のラインアウトから、先制点を奪ったモールをフェイントに使いボールを出すと、ショートサイドに連続攻撃を展開。最後は狭いサイドでボールを受けたNO・8粟飯原謙(スポ2=神奈川・桐蔭学園)から、大外に走り込んだWTB磯崎錬太郎(商4=徳島・城東)にボールが渡り追加点を奪った。いい流れを作り22―5で前半を終える。


モールから先制トライを奪ったHO清水

 後半も流れに乗りたい早大Bだったが、再開直後に試合は動く。 慶大Bのキックオフボールを22メートルライン付近で確保するものの、その後脱出を図ったキックがチャージされ、そのままゴールラインに飛び込まれた。前半に続きセットプレーで優位に立つが、23分にはモールから追加点を奪われ3点差まで詰め寄られる。しかし、「チーム全体として崩されているという感覚はなかった」とCTB岡本大輝ゲームキャプテン(スポ4=東京・本郷)が振り返るように、慶大Bに流れを完全に渡すことはなかった。32分には中盤でのキックの攻防から、FB京山秀勇(人4=福岡・東筑)がゲインすると、テンポの速い連続攻撃でボールを展開する。最後はSO吉岡麟太朗(スポ3=東京・本郷)、CTB金子礼人(法2=福岡・西南学院)、WTB三浦哲(文構3=東京・早実)と素早くつなぎ、大外のWTB溝井颯太朗(スポ3=北海道・函館ラサール)がラストパスを受け、ゴールライン右隅に飛び込んだ。試合終了間際にも得意のモールでダメ押しのトライを奪い、36―19で試合を終えた。


ディフェンスに仕掛けるWTB溝井

 初勝利のかかった重要な試合で、慶大Bに見事勝ち切った早大B。これまでの成長を大きく感じられる大会となった。特にセットプレーでの安定がチームに勢いをもたらしている。さらにこの試合では「規律をよく守れていた部分が最終的に勝利につながった」と岡本が話すように、チームとしての勝負に対する貪欲さも強くなってきていると感じられる。総当たり戦最後の試合となる次戦、東海大Bを相手に集大成となる活躍を見せてほしい。

(記事 西川龍佑、 写真 村上結太)

CTB岡本大輝ゲームキャプテン(スポ4=東京・本郷)

――今日のチームのテーマを教えてください

 今日のテーマは規律を守ることです。ペナルティーをしないこともそうですし、 チーム内でのルールもあるので、その役割をしっかり守り切って、自分たちのラグビーを展開していきたいと考えていました。

――個人として意識したことは

 先週の試合で、CTBとして前に出られなかった反省点があったので、ゲインラインを意識していました。今日はゲインラインで前に出られていたので良かったと思います。

――試合を振り返っていかがですか

 慶應さんがキックでエリアを広げてくるのに対して、あまりうまくいかないこともありましたが、チームテーマの規律の部分で、無駄なペナルティーをせずにディフェンスできたと思います。そこに関しては、すごく良かったと思います。そして、苦しい時間帯に最後の最後でトライできたのは、収穫になったと思います。

――では、BKとして今日のアタックについてどう振り返りますか

 先週の帝京大戦はBKのエラーが多かったので、そこを改善するために、もっとアタックプレッシャーをかけて、自分たちから仕掛けていくというのをBK全体で掲げていました。そこに関しては今までよりもかなり前に出ることができていたと感じる一方、まだまだ、ワイドなスペースでのアタックなどが改善できると思ったので、そこをしっかり修正していきたいです。

――後半、少し慶大に流れが傾いた印象にありますが、そこで勝ち切ることができた要因は何だったと考えていますか

 チーム全体として崩されているという感覚はなかったので、そこまで焦りはなかったです。規律をよく守れていた部分が最終的に勝利につながったのかなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

 次勝つことで順位を上げることができると思います。自分たちがやるべきラグビーを体現するために、今日出たスペースを見てしっかりアタックしていくという課題を修正していきたいと思います。

SO吉岡麟太朗(スポ3=東京・本郷)

――今日の個人的なテーマを教えてください

 『アタックプレッシャー』です。敵陣で継続して、ボールを回す際に、しっかり自分でもゲインラインに仕掛けていくというのを意識していました。

――そのテーマを踏まえて、今日の試合を振り返っていかがでしたか

 敵陣でプレーしているときのアタックプレッシャーは、良かったかなと思いますが、自陣のエリアマネジメントやキックでミスがでたので、そこはまだまだ課題なのかなと思います。

――では、SOとして今日はどのようなゲームメイクを心がけていたのでしょうか

 風が強かったので、エリアを考えながらプレーしました。

――ではそのエリアマネジメントについて今日はいかがでしたか

 前半は強い風下で相手のキックに対して負けていて、後半そこを修正して臨もうと思っていましたが、後半はキックを蹴るべき時、蹴るべきでない時の使い分けがまだまだでした。

――次戦への意気込みをお願いします

 次の東海戦も絶対勝ちたいと思います。

HO清水健伸(スポ1=東京・国学院久我山)

――今日の試合の個人のテーマを教えてください

 走り切る、やり切ることを自分の中でテーマにしていました。

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

 やり切るところでは、それなりにできましたが、レースの部分で慶大さんに負ける部分が多かったので、そこが自分の課題だと再認識しました。

――セットプレーの感触はいかがでしたか

 セットプレーは近頃かなり安定して、帝京大さんの時のスクラムも押すことができていたので、良かったです。安定はできていますが、さらにプレッシャーをかけて押して、チームをセットプレーからも勢いづけられるよう、成長していきたいです。

――赤黒に対する思いを教えてください

 昨日、デビューさせていただいて、5分という短い時間をものにできなかったというのが率直な感想です。やはり、練習やこのジュニア戦でもっと活躍して、上の選手を追い越せるように頑張りたいです。

――次戦への意気込みをお願いします

 細かい部分にもこだわって、相手を圧倒できるように頑張りたいです。

 

 

 

関東大学ジュニア選手権
早大Bスコア慶大B
前半後半得点前半後半
221414
36合計19
【得点】▽トライ 清水、京山、溝井(2T)、磯崎、西浦 ▽ゴール 京山(3G)
※得点者は早大のみ記載
早大メンバー
背番号名前学部学年出身校
門脇 浩志スポ3神奈川・桐蔭学園
清水 健伸スポ1東京・国学院久我山
亀山 昇太郎スポ3茨城・茗溪学園
鈴木 風詩社3国学院栃木
若松 泰佑文構3東京・早実
萩原 武大スポ2茨城・茗渓学園
中島 潤一郎教2神奈川・桐蔭学園
粟飯原 謙スポ2神奈川・桐蔭学園
細矢 聖樹スポ3国学院栃木
10吉岡 麟太朗スポ3東京・本郷
11磯崎 錬太郎商4徳島・城東
12 岡本 大輝スポ4東京・本郷
13金子 礼人法2福岡・西南学院
14溝井 颯太朗スポ3北海道・函館ラサール
15京山 秀勇人4福岡・東筑
リザーブ
16真田 稜大教2東京・早実
17杉本 安伊朗スポ1東京・国学院久我山
18新井 瑛大教1大阪桐蔭
19西浦 剛臣社3 ニュージーランド・ハミルトン・ボーイズ・ハイスクール
20小池 航太郎商4東京・早実
21清水 翔大文3東京・早実
22黒川 和音人2茨城・茗渓学園
23三浦 哲文構3東京・早実
※監督は大田尾竜彦(平16人卒=佐賀工)
 
関東大学ジュニア選手権カテゴリー1星取表
 帝京大早大明大東海大慶大
帝京大○40―266T5G10/22 13:00明大G○101―19 ○61―09T8G
早大●26―404T3G△36―366T3G10/22 13:00早大G○36ー196T3G
明大10/22 13:00明大G△36―366T3G○28ー264T4G10/29 13:00慶大G
東海大●19―101 10/22 13:00早大G●26ー284T3G○50ー318T5G
慶大●0―61 ○19ー363T2G10/29 13:00慶大G●31ー505T3G 

※早大Gは早大上井草グラウンド、帝京大Gは帝京大百草園グラウンド、東海大Gは東海大湘南グラウンド、明大Gは明大八幡山グラウンド、慶大Gは慶大日吉グラウンド