慶大は14日、東京六大学野球秋季リーグの明大1回戦に5-2で勝利。勝ち点3、7勝1敗1分の勝率.875で単独首位に立っ…
慶大は14日、東京六大学野球秋季リーグの明大1回戦に5-2で勝利。勝ち点3、7勝1敗1分の勝率.875で単独首位に立った。初回の一挙5得点の猛攻が効き、昨季まで3季連続優勝している明大に先勝した。慶大にとって4季ぶりとなる天皇杯獲得へ、一歩前に出た格好だ。
今季の慶大の強みは打線にある。14日現在、9試合を消化して57得点、9本塁打、チーム打率.305はいずれもリーグトップ。1試合6.3得点の破壊力だ。個人でも、リーグトップの打率.444を誇る栗林泰三内野手(4年)を筆頭に、同3位の.389の宮崎恭輔捕手(4年)、同4位タイの.375の本間颯太朗内野手(3年)とリーグベスト5に3人が顔をそろえている。この日はその強力打線が、明大のエース・村田賢一投手(4年)に初回から襲い掛かった。
1番の吉川海斗内野手(4年)が高いバウンドの内野安打で出塁し、2番の主将・廣瀬隆太内野手(4年)も左前へのクリーンヒットで続いた。3番・本間がバントで送り1死二、三塁とすると、4番の栗林泰は初球のツーシームをジャストミート。打球は左中間を深々と破り、2人の走者をホームに迎え入れる先制2点二塁打となった。

初回の猛攻はこれだけでは終わらなかった。5番の宮崎が中前打、6番の斎藤來音外野手も四球でつなぎ1死満塁。ここまでの6人全員が、空振りを含めファーストストライクに必ず手を出していた。敵将の明大・田中武宏監督が「おそらく慶大さんは(村田がストライクゾーン内に)そろえてくるのがわかっていて、それを狙って全部仕留めたのだと思います」と舌を巻いた。村田の制球力の良さを逆手に取った、積極果敢な攻撃。慶大の堀井哲也監督は「チームでというより、村田くんとは過去に何回も対戦しているので、個人個人で打つボールを決めていった結果だと思います」と説明した。
そして7番の水鳥遥貴外野手は、カウント1-1から走者を一掃するレフトオーバーの3点三塁打を放ち、この回一挙5得点。プロも注目する村田にとって、1試合5失点は自己ワースト。それを1イニングにまとめて奪ったのだから、与えたショックの大きさは計り知れない。結果的に慶大打線は2回以降無得点だったが、試合は事実上初回で決まったと言えるかもしれない。
4番・栗林泰三は史上17人目の3冠王も視野、エース外丸は自身2度目の完投
一方、打線の援護を受けたとはいえ、慶大先発の右腕・外丸東眞投手(2年)の96球2失点完投勝利も特筆に値する。3点リードで迎えた8回には、先頭打者に内野安打で出塁を許したものの、続く大学球界屈指の強打者の宗山塁内野手(3年)に膝元のカットボールを打たせて、二ゴロ併殺に仕留めた。試合前の時点で今季打率.429をマークしていた宗山を4打数無安打に封じたのも、勝因の1つだろう。完投は今年の春、1勝1敗で迎えた伝統の早慶3回戦で4安打完封勝利を成し遂げて以来、自身2度目。天皇杯の行方を大きく左右するこの日の明大戦といい、ここ1番で頼れる2年生エースである。
14日現在4勝0敗、リーグ2位の防御率1.51をマークしている外丸と好調の打線がそろうのだから、今季の慶大が1回戦に無類の強さを発揮するのは自明の理。問題は、2回戦だ。「大一番ということは、みんながわかっている。それなりの集中、気合でチームの気持ちは高まっています。今日はそれがいい方向に出たと思います」と堀井監督。明大から勝ち点を奪い、厚い“壁”を破ることができるだろうか。
