9試合にわたる長い関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)もいよいよ最終戦。5位順大が勝ち点10となり、全日本学生選手権(イン…

 9試合にわたる長い関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)もいよいよ最終戦。5位順大が勝ち点10となり、全日本学生選手権(インカレ)のシード権獲得の望みが絶たれた中で行われることとなった。最終戦の相手は秋季リーグで8位につける明大だ。明大には関東学生春季リーグ(春季リーグ)で勝利、早慶明定期戦では引き分けといまだ負け知らずの6位早大。秋季リーグでも白星を挙げて一つでも上の順位を目指したいところだが、一筋縄ではいかない。試合は序盤から激しい点の取り合いとなる。しかし早大のシュートが外れ始めると、点差が徐々に開いていく。5点ビハインドで迎えた後半も早大のゴールは決まらず。明大の猛攻に手も足も出なかった早大は、26ー37と今季最多失点で大敗。後味の悪いかたちで秋季リーグを終えることとなった。

 4年生にとっては最後のリーグ戦。4年生がそろい踏みで先発出場し、秋季リーグの千秋楽に臨んだ。序盤はミドルシュートの応酬となり、明大が谷口尊(4年)のミドルシュートで先制すると、すぐさま早大も狩野直樹(スポ4=埼玉・浦和学院)のミドルシュートで反撃。さらに白築琢磨(文構3=東京・早実)や小畠来生(4年)など両校のフローター陣が豪腕を振るい、ゴールネットに強烈なシュートを突き刺す。一進一退の攻防を繰り広げていたが、徐々にその均衡は崩れ始める。早大ディフェンスがミドルシュートを警戒すると、明大は臨機応変にサイド中心に得点を量産。それに対し中盤以降パスミス、シュートミスが相次いだ早大は得点ペースが失速し、点差を離されてしまう。それでも前半26分に渡辺航平(人3=神奈川・桐光学園)がペナルティスロー時に相手シューターのゴールに指をさす予告に動じることなくシュートを止め、バックからチームを盛り立てる。しかしその活躍も虚しく前半終了間際に谷口に3連続得点を喫し、14ー19で試合を折り返した。


ミドルシュートを放つ白築

 5点のビハインドを追うこととなった後半。相手のポストへのパスミスで早大ボールになると、後半から出場したG K大武蓮(社2=神奈川・川和)が針の穴を通すような見事なロングパスを出し、これを西村悠吾(人2=千葉・市川)が速攻を決めて上々の立ち上がりを見せる。さらに大竹のセーブから田井健志主将(スポ4=香川中央)の速攻、小柴創(スポ1=千葉・昭和学院)のパスカットから再び西村の速攻で点差を3点差に。反撃ののろしを上げたように思われたが、早大が退場者を出したことを皮切りにオフェンスでのミスが目立ち、流れを手繰り寄せられない。後半10分で19ー25と6点差になったところで早大はタイムアウト。流れを断ち切りたいところだったが、明大は攻撃の手を緩めなかった。谷口を起点に多彩な攻撃を展開する。クロスプレーで早大ディフェンスに的を絞らせず、ディフェンスが下がったところをミドルシュートでフィニッシュ。あっという間に後半18分で21ー31と10点差まで広がり、再び早大はタイムアウトを要求。タイムアウト明け早大は一線ディフェンスからワントップディフェンスに変更したことでミドルシュートを防ぐことができたものの、明大はカットインやサイドシュートで対応する。相手を突き放すシュートを決める度に湧き上がる明大ベンチと失点を重ね表情が曇るワセダセブン。ディフェンスでリズムを作ることができない早大はセットオフェンスでも攻めあぐね、単調な攻撃で明大ディフェンスを崩すことができない。さらに相手G K荒田隼弥(4年)に幾度となく決定機を止められ、お手上げ状態。結局打開策を見出すことはできず、26ー37で攻守ともに完膚なきまでに叩きのめされた。


速攻を決める西村

 得意の堅守速攻が完全に封印され、早大らしからぬプレースタイルを強いられた今回の試合。紫紺の底力の前に屈することとなった。これで2勝3分4敗と負け越し、秋季リーグ8位に終わった早大。悔しさが残るリーグ戦となってしまったが、見つかったのは課題ばかりではない。「チームとしての順位は下がってしまったのですが、本当に大きな収穫があったリーグ戦だった」と田井主将が振り返るように、順大に逆転負けを喫し、3連敗のどん底からインカレ前回王者・中大に劇的勝利を挙げたことなど悔しさ以上に大きな収穫があった。これらの経験が必ずインカレに向けて貴重な財産となるはずだ。さらに白築は春季リーグに続いて秋季リーグでも得点王に輝いた。インカレでの活躍にも期待が高まる。インカレまであと1ヶ月。早大はこの秋季リーグを糧に「前へ」進む。他念なく刻苦して研鑽を積み、10年ぶりの優勝に向けて仕上げていく。

(記事 丸山勝央、写真 伊藤菜花 関端健斗 渡辺詩乃 芦刈れい)

関東学生秋季リーグ
早大2614ー19
12ー18
37明大
GK 塚本智宇(スポ4=富山・高岡向陵)
CP 鍋島弘樹(スポ1=福井・北陸)
CP 田井健志(スポ4=香川中央)
CP 小柴創(スポ1=千葉・昭和学院)
CP 狩野直樹(スポ4=埼玉・浦和学院)
CP 奥崇大(スポ4=北海道・札幌月寒)
CP 白築琢磨(文構3=東京・早実)
最終順位
  早大筑波大中大国士舘大日大順大日体大明大法大東海大
8位早大28●3031○3018△1825△2528●2926●3730△3027●3337○25
1位筑波大30○2835○3131○2428●3431●3234○2629○2435○3033○23
2位中大30●3131●3533○2734○3034○2835○2434○2335○2135○27
3位国士舘大18△1824●3127●3327△2735○2126○1340○2619△1932○28
4位日大25△2534○2830●3427△2733○3032●3330△3037○3335○20
5位順大29○2832○3128●3421●3530●3325●2640○3240○3536○28
6位日体大30△3024●2923●3426●4030△3032●4040○3636○3536○28
7位明大37○2626●3424●3513●2633○3226○2536●4029●3132○25
9位法大33○2730●3521●3519△1933●3735●4031○2935●3628●35
10位東海大25●3723●3327●3528●3220●3528●3625●3228●3635○28
コメント

田井健志主将(スポ4=香川中央)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 完敗したというか、完全に相手のリズムで、逆に僕たちのリズムがつくれずに終始相手のリズムの中で試合が運ばれて負けてしまいました。いいところが出せなかった試合になりました。

――今日の敗因は何でしょうか

 敗因はシュートの決定率だと思います。他にも反省点としてチームの雰囲気が上がってこなかったとか相手のリズムが長く続いてしまったとかありますが、そうなった原因としてシュートっていうのがあると思います。結局、ハンドボールはシュートで得点を重ね、失点を減らしていかないと勝てないゲームなのでやっぱりシュートの決定率というところ、特に後半の追いつきたい展開でのシュートのミスが目立ったので、流れを考えて外しちゃいけないタイミングでシュートを決め切ることを意識しなくてはいけないと思いました。

――田井選手個人としてプレーを振り返っていかがですか

  今日は外種子田君(峻汰、スポ2=鹿児島・国分)がいなくて僕がずっと右サイドにいたのですが、右サイドで求められていることはシュートもそうですが機転が効くプレーとかポストと絡むようなプレーだったり、あと普段バックプレーヤーをしているのでそこのバックプレーヤーとしての技術を活かしたプレーだったりを心掛けようと思っていました。ですが、今日に限っては自分のところにボールがあまり回ってこなくて、でもそこもフローターのせいだけではなく、練習の時から信頼関係が築けてなかったのかなと思っています。なのでここからインカレ(全日本学生選手権)に向けての1ヶ月間でその信頼関係を獲得できるように、健志さんにパスを渡したら決めてくれるという風な信頼される選手になろうと思います。

――秋季リーグ(関東学生秋季リーグ)全体を振り返っていかがですか

 最初、本当に出だしが悪くてどうなることかと思っていましたが途中、春(関東学生春季リーグ)の王者の中大に勝って自分たちの雰囲気も上がって、一番上と下が見えたリーグでした。チームとしての順位は下がってしまったのですが、本当に大きな収穫があったリーグ戦だったなと思います。今日も結果的には負けてしまったのですがこの負けがあったからこそ、インカレに勝ったと言えるような練習を心掛けて、ここからあと1カ月間頑張って行きたいと思います。

所真大(社1=岡山・総社)

――試合を振り返っていかがですか

 僕が出たタイミングではリズムが悪くて、リズムを変えないといけない場面もありました。最初の方は自分のシュートとかもあっていい感じにいけていたんですけど、パスミスとかが増えてしまってリズムを変えられなかったのが少し痛かったかなと思います。

――今日が復帰戦となりましたが、ご自身のプレーを振り返っていかがですか

 復帰後で点が取れたのは良かったのですが、本来のプレーを出し切れなかった点では少し悔いが残ります

――明大のディフェンスに対してどのようにオフェンスを組み立てていこうと思いましたか

 明治のディフェンスはサイズが大きくて体も強いので、横を広く使って速いテンポで攻めていくことを意識してやっていました。

――インカレに向けて意気込みをお願いします

 インカレはチームとして優勝を目指してやっているので、今回のようなミスが多い試合に出た時に自分が流れを変えてチームを勝利に導けるように頑張っていきたいと思います。

鍋島弘樹(スポ1=福井・北陸)

――試合を振り返っていかがですか

  めちゃめちゃ悔しいですね。個人的にもチーム的にも悔しい試合になってしまいました。

――後半点差をつけられてしまった原因は何だと考えられますか

 みんなの調子が上がらない時にオフェンスもディフェンスもいい状態じゃない場面で、自分たちの良くないところが出続けて、それを変えることができなかったのが原因かなと思います。

――明大の栃尾佑(1年)選手は同じ高校出身で同学年ですが、普段からよく交流はありますか

 そうですね、たまにご飯に行きますし、今日も行きました。

――栃尾選手の前でミドルシュートを決めましたが、特別意識したりとかはありますか

 そうですね。栃尾は高校の時から一緒にやってきて、大学でもこうやって対戦できることは嬉しいので。まあ変に意識しているってことはないですが、あいつには負けたくないなという気持ちはあります。

――秋季リーグを振り返って

 苦しい秋季リーグでしたが、やっぱり1年生で出してもらって、本当に先輩たちのおかげでこうやって成長できているので、その期待に応えれるようにトレーニングして、インカレでは僕が活躍して目標を達成できるように頑張りたいです。