MLB通算108発を打ち込んだレイエス。その実績は十分に興味を惹くが……。(C)Getty Images

 

 メジャーリーグで活躍した長距離砲の動向がにわかに注目を集めている。現地9月29日、ドミニカ共和国のラジオ局『Z101 Digital』のエクトル・ゴメス記者が自身のX(旧ツイッター)で、ソフトバンクとDeNAが、元ロイヤルズのフランミル・レイエスの獲得に興味を示していると伝えた。

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 実力は“野球の本場”でも実証済みだ。現在28歳のレイエスは18年5月にパドレスでメジャーデビュー。1年目は87試合に出場して16本塁打を記録すると、2年目となった2019年7月には、現在DeNAに所属するトレバー・バウアーも絡んだレッズとパドレスとガーディアンズの三角トレードでガーディアンズに移籍。21年には115試合に出場して、30本塁打、85打点、長打率.522、OPS.846をマーク。球界でも指折りの長距離砲として注目を集めた。

 ただ、近年のレイエスはミート力の課題を克服しきれずに大不振に陥っていた。ロイヤルズとマイナー契約で巻き返しを誓った今季も5月8日にDFA(事実上の戦力外)になるなど成績は鳴かず飛ばず……。DFA直後にナショナルズにマイナー契約で加わったが、トリプルAで打率.219、5本塁打、長打率.383、OPS.705と不振を脱却できず、8月に放出の憂き目にあっていた。

 196センチ、120キロの巨漢から繰り出される怪力が武器のレイエスだが、バットにボールが当たらないという弱点は痛恨。さらにお世辞にも守備が巧いというわけでもない。メジャーでは外野を守ってはいたが、起用するとなれば、やはりDH、もしくは一塁が無難と言わざるを得ない。メジャーとは投手のタイプが異なる環境にある日本とはいえ、獲得球団には小さくないリスクがありそうだ。

 もっとも、いまだ28歳という若さは大きな魅力だ。さらにメジャー通算108本塁打を達成した実績は大きな可能性を感じさせる。そんなスラッガーの動向は、米メディアでも熱視線が注がれている。『Fan Sided』は「レイエスはキャリアの復活を期して、日本に行く可能性が高まっているようだ」とゴメス記者の投稿に反応。さらに次のように期待を寄せた。

「ロイヤルズで失敗したレイエスが、もう一度、プロ野球選手としてプレーできるのは、日本か韓国しかないのかもしれない。しかし、彼には28歳にしてメジャーで成功した実績がある。日本で適切な指導を受ければ、最高のスラッガーのひとりになれるだろう」

 噂の域をでないが、ソフトバンクとDeNAによる獲得競争が伝えられたレイエスは、本当に海を越えて日本球界にやってくるのか。その動向を興味深く見守りたい。

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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