秋の気配を感じる秩父宮ラグビー場。初戦を白星で飾った明大は、成蹊大との一戦を迎えた。序盤から明大ペースで試合を展開する…

 秋の気配を感じる秩父宮ラグビー場。初戦を白星で飾った明大は、成蹊大との一戦を迎えた。序盤から明大ペースで試合を展開すると、5分にWTB西川賢哉のトライで先制する。前半だけで9トライ、51得点を挙げた。後半に入っても明大の勢いは止まらなかった。前半4トライの活躍を見せたWTB安田昂平のトライを皮切りに、後半も6連続トライ。終盤に1トライを許したものの93ー12で、初戦に引き続き大勝を収めた。

 成蹊大のキックオフで試合は開始。序盤からSO伊藤耕太郎が積極的にボールを運び、何度もチャンスを作る。試合が動いたのは前半5分。明大がターンオーバーしたボールをテンポ良く左に展開すると、大外にいた西川がインゴールへ飛び込んだ。直後の6分には、PR床田淳貴とLO佐藤大地がハーフライン付近からディフェンスを突破していく。さらにCTB廣瀬雄也から安田への縦につながるパスで深く攻め入ると、そのままフェーズを重ね、最後はゴールポスト前から廣瀬の的確なキックパスで左ライン際へ安田がトライ。この後も明大ペースで試合は進み、床田の17分のトライを皮切りに攻撃が爆発。左サイドでのトライを量産し、安田は前半だけで4トライの活躍を見せた。成蹊大を突き放し、51ー5で試合を折り返す。


前半4トライで大活躍のWTB安田

 後半に入っても明大の連続トライは途切れない。最初のトライは後半3分、安田の自身5つ目となるトライから。ゴールポスト手前のラックから左にボールがつながり、またも左大外で押し込んだ。さらに後半13分にFL森山雄太が追加点を挙げ、19分にも成蹊大がノックオンしたボールをすかさず廣瀬が拾って独走トライを決めた。相手のミスにもしっかり反応しチャンスを逃さなかった明大は、まだまだ勢いが止まらない。21分、FL福田大晟が敵陣で縦に突破すると、途中交代で入ったPR中山律希がオフロードを受け、タックルを受けながらも力強くゴールポスト左へ飛び込んだ。強みとするモール、的確なキックパスで多種多様な攻撃を仕掛け、後半も6トライ。終了間際に成蹊大の攻撃を止められなかったものの、93-12の大差でノーサイドを迎えた。


トライを決めたPR中山

 開幕戦に続き、圧倒的強さで勝利を収めた明大。中でも15トライ中5トライを生み出した安田の活躍は特筆すべきだろう。前節の青学大戦に続き、機敏な走りでハットトリックを決め、チャンスをものにした。また、チーム全体としては、終盤に成蹊大に流れを渡してしまったものの、今試合でフォーカスしていた「明治大学のスタンダード」(神鳥監督)は試合を通して発揮することができた。シーズンはまだまだ序盤。1つのペナルティ、1つのプレーにこだわって、最後の最後まで戦い抜いて欲しい。

 (記事 濵嶋彩加、写真 権藤彩乃)

コメント

※記者会見より抜粋

神鳥裕之監督

――試合を振り返っていかがですか

 秩父宮ラグビー場というすばらしい環境で試合ができたことを、関係者の皆様に感謝したいと思います。今日のゲームは、成蹊大学さんを相手にというより、明治大学のスタンダードというところにフォーカスを当てて臨みました。80分のうち、70分から75分くらいはしっかり戦えている時間が多かったですが、最後の5分は、成蹊大学さんに持っていかれてしまいました。そういったところは反省として残りますが、チームとしてはまだまだシーズンが残っているので、レベルアップしていきたいと思います。

――チームとしての収穫と課題は

 相手というより自分たちのスタンダードにこの1週間ずっとフォーカスしてきて、特にボールを持っていないところでの努力であったりとか、相手より早くセットするところであったりとか、そういったところの『FULL EFFORT』を見たいと思っていました。そこの部分の意識は、上から見ていても、選手たちが意識してプレーしていることが伝わってきました。それをしっかり80分間出すことと、相手のレベルが上がってきた時に同じようなパフォーマンスをして一貫性を保つことが課題であり、次のチャレンジになると思います。

――最後に流れを持っていかれてしまった要因は

 反則が続いてしまうと、当然ゲーム展開は苦しくなるので、そこで断ち切れなかったというところが1番大きな要因だと思います。その中で、自分たちの立ち戻るべき場所を見失ってしまったなと、上から見ていて感じました。あとは、アクシデントもあり、(プレー人数が)13人という状況で、15対13という不利な状況を作ってしまったのも要因だと思います。最後の5分の精度というのは、次までの課題としていい目安になると思います。

CTB廣瀬雄也主将

――試合を振り返っていかがですか

 監督が言ったことが本当にその通りで、今週は自分たちにフォーカスしました。『FULL EFFORT』、『全力』(という目標)を掲げていて、最初から明治の選手たちが自分たちにフォーカスして、良い入りをして、試合を運ぶことができました。ですが、最後の5分、10分で成蹊大に流れを持っていかれてしまったところはすごく反省点だと思います。次に相手となる筑波大さんは、早稲田相手にいい勝負もしました。(次戦での勝利は)僕たちが1週間でどれだけ準備できるかにかかってくるので、今日の試合を反省して、次につなげていきたいと思います。

――チームとしての収穫と課題は

 常に大学選手権の決勝や、対抗戦の1位2位を争う試合をイメージしています。今日の試合が大学選手権の決勝や対抗戦の早明戦や帝京大戦などの苦しい戦いで通用するアティチュードが表現できたかと言われると、まだまだ足りないところがあります。80分間自分たちのラグビーを遂行できる一貫性を持ってやるためにも、まだまだやらなければならないと思います。

――前半で大きく点差を離しましたが、どんな気持ちで後半に臨みましたか

 点差というより、自分たちのラグビーをしようと思っていました。前半は、すごく自分たちにフォーカスしてきたことを40分間攻守できていたので、後半も気を抜かず、0対0という気持ちで、自分たちが目指すラグビー、大学選手権の決勝でやるようなラグビーをやろうと思っていました。

――最後に流れを持っていかれてしまった要因は

 ハイタックルが厳しくなっていて、ペナルティを1個してしまうことでパニックになって、連続してペナルティを重ねてしまいました。明治の選手がパニックになってしまっている中、成蹊大が勢いに乗ってきて、自分たちがやりたいことを成蹊大にやられてしまいました。1個のペナルティ、もう1個のペナルティで一気に自陣まで来られてしまうというのは、去年や一昨年にもあったにも関わらず、そこで焦ってまたペナルティをしてしまいました。そこは明治のこれからの課題になってくるので、しっかり修正していきたいと思います。

 

関東大学対抗戦
明大スコア成蹊大
前半後半得点前半後半
5142
93合計12
【得点】▽トライ 西川、安田(5T)、床田、秋濱(2T)、松下、森山、廣瀬、中山、西野、富田 ▽ゴール 廣瀬(3G)、平(6G)
※得点者は明大のみ記載
 
関東大学対抗戦Aグループ星取表
 帝京大明大早大慶大筑波大立大青学大成蹊大
帝京大11/19 14:00秩父宮11/5 14:00秩父宮12/2 14:00秩父宮10/15 13:00森エンジニアリング桐生スタジアム10/1 15:00熊谷〇80-012T10G〇117-519T11G
明大11/19 14:00秩父宮12/3 14:00国立11/5 14:00熊谷10/1 13:00いわきグリーンF10/15 13:00大和〇87-713T11G〇93-1215T9G
早大11/5 14:00秩父宮12/3 14:00国立11/23 14:00国立〇38-356T4G〇64-710T7G10/14 13:00セナリオH三郷10/1 13:00足利ガスグラウンド
慶大12/2 14:00秩父宮11/5 14:00熊谷11/23 14:00国立●18-213T1PG〇28-213T2G3PG9/30 14:00小田原10/22 13:00ウエスタンデジタルスタジアムきたかみ
筑波大10/15 13:00森エンジニアリング桐生スタジアム10/1 13:00いわきグリーンF●35-385T5G〇21-183T3G12/2 14:00熊谷11/19 14:00AGF11/5 11:30熊谷
立大10/1 15:00熊谷10/15 13:00大和●7-641T1G●21-283T3G12/2 14:00熊谷11/5 11:30秩父宮11/19 11:30AGF
青学大●0-800T0G●7-871T1G10/14 11:30セナリオH三郷9/30 14:00小田原11/19 14:00AGF11/5 11:30秩父宮12/2 11:30熊谷
成蹊大●5-1171T0G●12-932T1G10/1 13:00足利ガスグラウンド10/22 13:00ウエスタンデジタルスタジアムきたかみ11/5 11:30熊谷11/19 11:30AGF12/2 11:30熊谷

※秩父宮は秩父宮ラグビー場、国立は国立競技場、熊谷は熊谷ラグビー場、敷島は群馬・アースケア敷島サッカー・ラグビー場、小田原は神奈川・小田原市城山陸上競技場、大和は神奈川・大和スポーツセンター競技場、駒沢は駒沢オリンピック公園陸上競技場、AGFはAGFフィールド。