■ローシャムパーク 【中間調整】3歳シーズンの昨年はGIにこそ出走しなかったものの、5カ月ぶりのセントライト記念で3着に入り良血馬らしい高い素質をアピールした。今年に入ってからは条件戦で3戦2勝。オープン入り初戦として臨んだ前走・函館記念で…

■ローシャムパーク

【中間調整】3歳シーズンの昨年はGIにこそ出走しなかったものの、5カ月ぶりのセントライト記念で3着に入り良血馬らしい高い素質をアピールした。今年に入ってからは条件戦で3戦2勝。オープン入り初戦として臨んだ前走・函館記念では中団から大外を伸び、4頭横並びの2着争いを尻目に初重賞制覇を収めた。その後は放牧休養。それまで休み休み走ってきた馬だけに中6週で臨んだ函館記念の疲れがどうかだったが、順調に回復していることから8月初頭の段階で秋初戦としてオールカマーを使うことが決定。

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9月1日に美浦へ戻り、7日にウッドで初時計。古馬1勝クラス相手とはいえ楽々併入を果たしており、放牧先でもある程度調整が進んでいたようだ。14日の1週前ウッド追いには上野騎手が騎乗(レースはC.ルメール騎手)。5馬身ほど先に行かせた古馬2勝クラスを早め早めに捉えに行く意欲的な内容で、さすがに最後は手が動いたが直線半ばできっちり追い詰め、併入としている。時計は自己ベストを更新する5F64秒4(強め)だった。

【最終追い切り】レース当週も上野騎手が騎乗しウッド併せ馬。1週前ほどではないにしても、ある程度スピードに乗せていって先行馬を追走すると早めに取り付いて、手応え圧倒で併走。満を持してゴーサインが出されるとスッとギアを上げ、半馬身抜け出しての先着を果たした。

【見解】以前はレースを使うごとにガタッと来るような体質の弱さがあったようで、休み休み使われてきた馬。それが今年に入ってからは多少なりとも逞しくなったようで、前走は中6週とこの馬としてはもっとも短い間隔での出走ながらきっちり勝利をモノにしてみせた。いまが最も充実している時期かもしれない。今回は1週前に自己ベストを更新。最終追いも楽に終い切れており、休養でさらにパワーアップを果たしたか。この相手でも重賞連勝を意識できる状態だ。

総合評価「S」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター 競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。