■東大・平田と立大・塩野目の両先発が敗戦の中でキラリと光る投球 東京六大学野球は17日、第2週の2回戦2試合を行い、早大…

■東大・平田と立大・塩野目の両先発が敗戦の中でキラリと光る投球

 東京六大学野球は17日、第2週の2回戦2試合を行い、早大が6-2で東大を、法大が7-0で立大をそれぞれ破り、2連勝で勝ち点1を獲得した。東大と立大は共に悔しい連敗となったが、その中で、ともに公立校出身で高校時代は無名ながら、努力でリーグ戦先発の座をつかんだ2人の3年生右腕が、キラリと光るピッチングを見せてくれた。

 まずは、東大の平田康二郎投手だ。前週の明大2回戦に続く自身2度目の先発マウンドに立つと、「相手の特徴を分析してきて、自分の球を投げ切れれば抑えられると思っていた」と、スライダー、カットボール、ツーシームを投げ分けて早大打線を翻ろう。6回途中2安打4奪三振1失点の好投で打線が奪った2点リードを守り、東大として2010年秋以来13年ぶりとなる早大戦勝利も期待させた。

 2番手・鈴木健投手(4年)が島川叶夢内野手(4年)に逆転2ランを浴びてゲームの流れは変わってしまったものの、それまでは「重い空気がダグアウトに漂っていた」と敵将・小宮山悟監督に言わしめるほどのピッチング。平田は「甘い球は通用しない相手。厳しいところを突いていく中で四球(4四球)を出してしまったことは反省点ですが、走者を出しても踏ん張れたのは良かった」と自己評価した。

 都立高屈指の進学校である西高出身で、高2からエースを務めたものの、夏の甲子園予選は2、3年時ともに初戦敗退。東大に進学後は2年秋、3年春と救援で10登板と経験を積み、今春以降は「長いイニングを投げられる体力をテーマに取り組んできた」という。念願の先発転向2戦目で成長の跡を示したが、「まだバテるのが早かったので、来年を見据えても1人で投げ切れる力をつけたい」と課題克服を誓った。

先発投手に抜擢された立大・塩野目【写真:田中健】

「成長の度合いが大きく、ゲームを作ってくれる可能性が高い」との溝口智成監督の期待を受けて、立大の先発マウンドに立ったのは塩野目慎士投手だ。今春にリーグ戦デビューを果たした右腕は、前週の慶大戦2試合に救援登板して無失点と指揮官の信頼を得て、初先発のチャンスをつかんだ。

「長い回を投げるというよりも、1イニングずつを抑えていく感じ」(塩野目)と、140キロ台前半の伸びやかなストレートを軸に3回を投げ、5安打4奪三振無失点。後続が打たれてチームの“継投作戦”は不発に終わったが、「ヒットを打たれて攻撃のリズムを作れなかったのはまだまだですが、空振りが取れたり差し込めたりしたのは良かった」と自身のピッチングを評価した。

 栃木の県立校・足利高出身で、平田と同様に夏の甲子園予選は2、3年時ともに初戦敗退。「自分の高校から立教に行って活躍したOBの記事を読んで」六大学進学を志したという。憧れは、今秋のドラフト候補でもあるエース・池田陽佑投手(4年)で、同部屋になった際に練習の取り組み方や練習後の時間の有効な使い方を学んだ。「まだまだですが、任されたイニングを投げ切ることを意識して、精一杯のピッチングをしていきたい」と今後のさらなる飛躍を誓った。

 東京六大学は決して、高校野球での華やかな実績のある者たちばかりの舞台ではない。大学入学後に大きく成長を遂げてきた選手たちの活躍にも、注目していきたい。

(Full-Count 高橋幸司)