19日(日本時間20日)の敵地ホワイトソックス戦で力投を見せたドジャース・前田健太投手。5回5安打1四球3奪三振1失点(自責1)で今季日本人最多となる8勝目(4敗)を挙げた。チームを今季最長の11連勝に導いた右腕をデーブ・ロジャース監督も「…

19日(日本時間20日)の敵地ホワイトソックス戦で力投を見せたドジャース・前田健太投手。5回5安打1四球3奪三振1失点(自責1)で今季日本人最多となる8勝目(4敗)を挙げた。チームを今季最長の11連勝に導いた右腕をデーブ・ロジャース監督も「力強いピッチングだった」と絶賛している。

■マエケンがチームを今季最長11連勝導く力投、ドジャースはここ35戦31勝

 19日(日本時間20日)の敵地ホワイトソックス戦で力投を見せたドジャース・前田健太投手。5回5安打1四球3奪三振1失点(自責1)で今季日本人最多となる8勝目(4敗)を挙げた。チームを今季最長の11連勝に導いた右腕をデーブ・ロジャース監督も「力強いピッチングだった」と絶賛している。

 前田は後半戦初先発となったこの日の初回、テイラーの先頭打者弾で1点リードを受けたが、その裏にカブレラに同点ソロを被弾。しかし2回に再び1点を勝ち越すと、以降は粘りの投球を見せ、2回無死一、二塁では、アンダーソンの送りバントを捕球すると、三塁へ転送する好判断で二塁走者を刺殺。さらに三塁カバーに入った強肩ヘルナンデスが矢のような送球で打者走者のアンダーソンを刺し、併殺プレーとした。

 3回も1死からヒットでランナーを出したものの後続を断つと、チームがリードを4点に広げた直後の4回は2三振を奪うなど3者凡退に打ち取った。5回も1死一、二塁のピンチを迎えたが、ハンソンを空振り三振、カブレラを二ゴロに仕留めて追加点を許さなかった。

 前田は5回83球で降板。チームはその後、降雨のため9-1と8回コールドで勝利し、今季最長となる11連勝を飾った。

 今季8勝目を手にした日本人右腕について、指揮官も称賛。地元メディアの取材に「ケンタは5回で力強いピッチングを見せてくれた。6回まで投げさせたかったけれど、5回に27球(実際には24球)を投げたことで本当に負荷がかかってしまった。だから、ストリップリングに投げされることにした。それは正しい決断だったと証明された。ケンタと我々の攻撃を考えると、非常に素晴らしい遠征になった」と話し、その投球を高く評価した。

■指揮官は「すごくいいボールを投げていた」と称賛も…先発ローテ確約されず

 5回は1死一塁からサンチェスを投手返しに打ち取ったが、前田が併殺を狙って二塁へ転送した球を、二塁ベースカバーに入った二塁フォーサイスではなく、遊撃シーガーがカット。そのまま一塁へ送球したが間に合わず、1死も奪えないまま一、二塁となっていた。前田は後続を打ち取り、得点を与えなかったが、このシーンが球数がかさむ要因となっていた。

「ケンタはファストボールで攻めていた。制球に関しては完璧といかなかったけれど、今夜スライダーも良かった。ファストボールとスライダーのコンビネーションが効いていた。内野安打やフィルダースチョイスで5回は長引いてしまった。でも、個人的にはケンタはすごくいいボールを投げていたと思う」

 そう話したロバーツ監督。前田は自身2連勝で防御率を4.38から4.23へと向上させ、8勝4敗1セーブとなった。

 ただ一方で今後、先発ローテから外される可能性も残されている。地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」電子版によると6月下旬以降、負傷で戦列を離れていた韓国人左腕・柳賢振が24日(日本時間25日)のツインズ戦で先発復帰予定で、この期間だけ先発ローテを6投手で回すという。ドジャースはここ35試合で34勝4敗と圧倒的な強さを誇り、貯金37でナ・リーグ西地区首位を独走。先発投手の陣容も厚く、前田がローテに踏みとどまれるかは不透明な状況だ。

 ここ2戦とも1失点に封じて2勝を挙げているものの、いずれも5回で降板し、球数も90球に達していない。前田は驚異の強さを見せているチームで先発として信頼を取り戻すことができるか。今後の活躍に期待したい。(Full-Count編集部)