全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)は30日、新たにボクシングが始まり、北海道で8競技が行われた。バスケットボ…
全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)は30日、新たにボクシングが始まり、北海道で8競技が行われた。バスケットボール男子決勝で日本航空が東山(京都)を破り、初優勝を果たした。
バスケットボール男子決勝で、日本航空が新たな歴史を作った。県勢初の全国制覇に会場が沸いた。
憧れるのはやめましょう――。試合前の円陣で、ゲームキャプテンの藤野仁喜選手はチームメートに語りかけた。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、米国との決勝戦を前に大谷翔平選手(エンゼルス)が口にした言葉だ。
格上の東山(京都)相手に「物おじせず自分たちのバスケをしよう」とチーム全員が腹をくくった。
序盤から身長で勝る相手に攻め込まれ、第1クオーター(Q)は14―20で終えた。だが、焦りはなかった。ゴール下でリバウンドを狙う相手選手へのマークを厳しくした第2Q、戦術がはまって逆転に成功。第3、4Qでもナイジェリア人留学生を中心に得点を重ね、最後まで流れを渡さなかった。
初めてつかんだ全国の頂点に満面の笑みを見せたが、「歴史を変えたという実感はまだない」と藤野選手。「ここでテングになったらすぐに追いつかれる。大会で見つかった課題を一つずつ克服し、冬の全国高校選手権(ウィンターカップ)でも日本一になる」と冷静に前を見据えた。(岡絃哉)