全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)のバスケットボール競技で、多くのチームの応援団が行うかけ声がある。その名も…

 全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)のバスケットボール競技で、多くのチームの応援団が行うかけ声がある。その名も「盛り上がりが足りない」。火付け役は高校サッカー強豪校の応援とされるが、新型コロナの5類移行後で初めてとなる夏の「声だし応援」の代名詞として、高校スポーツの応援を席巻するかもしれない。(藤田陽平)

 「も、もり、もりあ、盛り上がりが足りない!」

 競技2日目を迎えた25日、会場の「北海きたえーる」(札幌市)では、タイムアウト時やハーフタイムに、繰り返し鼓舞する応援が響き渡った。対戦する両陣営から聞こえてきたり、男子に限らず女子チームも声を張り上げたりしており、立ち見が出るほど多くの観客であふれかえった熱気はさらに増していった。

 大声を出していた東海大札幌(北海道)バスケ部の瀬波雄斗さん(3年)は「高校に入ってからコロナで声出しができず、我慢していた。思い切り気合いを入れられる」と笑顔。東海大諏訪(長野)の野口 昊充ひろみつ さん(3年)は「TikTokで話題になっていて、今年から取り入れた。楽器を使わず声だけで応援できるのがバスケの応援に向いている」と話した。

 

バスケの応援では楽器やメガホンをたたくなどの行為は禁止されており、事前の練習なしに「盛り上がり」を演出できるため、多くのチームに広がっているようだ。

 この応援の火付け役となったのは、サッカー男子で今年のインターハイにも出場している明秀日立(茨城)の応援だと指摘される。同校の様々な部活を応援する「応援委員会」会長の豊作颯大さん(3年)は「うちの学校では伝統的な応援」と語る。応援風景が動画共有アプリ「 TikTokティックトック 」を通じて拡散し、ここ数年で一気に全国に広まったという。

 4年ぶりに声だし応援が解禁された高校野球の各地の予選でも、多くの応援団が取り入れた。豊作さんは「声を出すだけでできるので、全国でも色々な競技に広がって欲しい」と期待を寄せる。高校生たちが3年間我慢してため込んできた「盛り上がりが足りない」という本音が、夏をさらに熱くするかもしれない。