全6回のパリ五輪代表選考会もいよいよ5回目。7月22~23日の2日間で「2023全農CUP東京大会」<東洋大学赤羽キャンパスHELSPO HAB-3>が開催される。

これまで選考会は男女各32人で行われてきたが、今回出場するのは男女各16人。組み合わせ抽選会は行わず、選考ポイント順にドローが振り分けられた。

女子の第1シードは497.5ポイント獲得の早田ひな(日本生命)。首位を独走中の早田は1回戦で高校生カットマンの山室早矢(桜丘高校)と対戦する。

実力どおりの結果ならば、2回戦は早田が森さくら(日本生命)と芝田沙季(ミキハウス)のいずれか勝った選手と対戦する可能性が濃厚。

さらに同じ山には佐藤瞳(ミキハウス)、大藤沙月(ミキハウス)、安藤みなみ(トップおとめピンポンズ名古屋)、木原美悠(木下グループ)といった難敵が揃っており気が抜けない。

反対側の山も激戦だ。第2シードは312ポイントで選考レース2位の平野美宇(木下グループ)。

平野は6月下旬の海外ツアーWTTコンテンダー ザグレブ女子シングルスで世界ランク1位の孫穎莎(中国)を撃破し優勝するという強烈なインパクトを残した。

その勢いを駆って臨む今回の選考会では、今年の全日本選手権で初のランク入りを果たした皆川優香(大阪成蹊大学)と1回戦で対戦する。

現在の調子と実力から見て平野が初戦を突破する可能性は高く、そうなれば2回戦は張本美和(木下アカデミー)と橋本帆乃香(ミキハウス)の勝者と当たる注目のカードだ。

張本は最新の世界ランクで自己最高の15位をマークし、7位の伊藤美誠(スターツ)、8位の早田に次ぐ女子日本の3番手に浮上する勢い。

また橋本も6月のTリーグNOJIMA CUP2003直後に佐藤、芝田、大藤らミキハウス所属メンバーたちと中国へ渡り甲Aリーグにスポット参戦した。中国で刺激を受けた成果が見られるはずだ。

第3シードの伊藤は実業団で活躍する井絢乃(中国電力ライシス)と1回戦で対戦。伊藤が順当勝ちなら、2回戦は横井咲桜(ミキハウス)と長﨑美柚(木下グループ)の勝った選手が相手となる。

上位陣と常に互角の勝負をする横井と世界卓球日本代表の長﨑。火花散る一戦になるだろう。

女子は2位争いがし烈で、平野と伊藤(275.5ポイント)が36.5ポイント差。好調の平野と調子を取り戻しつつある伊藤が共に勝ち上がり準決勝で激突すれば大きなみどころとなる。


(文=高樹ミナ)