今年で第61回を迎えた早慶明定期戦。早大は1試合目に関東学生リーグ2部に所属する慶大、2試合目に早大と同じく関東学生リ…

 今年で第61回を迎えた早慶明定期戦。早大は1試合目に関東学生リーグ2部に所属する慶大、2試合目に早大と同じく関東学生リーグ1部に所属する明大と対戦した。初戦の慶大戦は下級生から上級生まで多くの選手を起用。終始リードし続けて危なげなく勝利するが、明大戦は1点を争う緊迫した試合となった。最終的に引き分けに終わり、早大、明大が1勝1分で並ぶ結果に。優勝は得失点差で明治大学に決まり、早慶明定期戦連覇を逃した。

 初戦は慶大戦。田井健志(スポ4=香川中央)のパスからP V守屋雄司(スポ2=神奈川・法政二)のシュートで先制点を決める。早大は序盤から順調に得点を重ね、点差を広げた。さらに前半19分にはG K渡辺航平(人3=神奈川・桐光学園)がエンプティゴールを決めて一気にムードも盛り上がる。その後も良い流れを保ち、15―8で前半を折り返した。後半からは速水駿太(文構3=東京・巣鴨)が出場し、後半12分にサイドシュートを決めて20―10とダブルスコアをつける。中盤、早大の得点が止まり、締まりのない場面もあったが、後半23分に田井主将が出場。再び勢いを取り戻した早大は、その後も安定した試合運びを見せ、25―13と地力の差を見せつける結果で試合を終えた。


先制点を決めた守屋

 続く第3試合は優勝を懸けて明大と対戦し、激しい点の奪い合いとなった。白築琢磨(文構3=東京・早実)からのパスを田井がポストシュートを決めて先制点を挙げる。さらに2連続速攻、 小柴創(スポ1=千葉・昭和学院)のポストシュートで4連続得点に成功。幸先の良いスタートを切るも、前半4分に田井がレッドカードを受け、失格となってしまう。ディフェンスの要が抜けた早大。その後明大に4連続得点を許し、前半8分に試合は振り出しに戻る。流れを手繰り寄せることができず、前半15分にパスカットにより失点し、6―7と逆転されてしまう。リードを奪われ、前半を15―17で折り返した。巻き返しを図りたい後半だったが、シュートが決まらず、後半13分に19―26と点差が広がる。窮地に立たされた早大だったが、相手の退場により数的有利な状況になり、徐々に点差を詰めていく。後半25分に鍋島弘樹(スポ1=福井・北陸)がパスカット、さらに守屋のパスカットから西村悠吾(人2=千葉・市川)のワンマン速攻で無人のゴールにシュートを決め、29―29と相手の背中を捉えた。しかし後半29分、早大が退場者を出し、相手にペナルティースローを与えてしまう。万事休すかと思われたが、ここでG K塚本智宇(スポ4=富山・高岡向陵)が値千金のセーブでチームを見事に救った。試合終了まで残り9秒となり、鍋島のシュートは惜しくも決まらず、30―30で引き分けに終わった。


スーパーセーブを見せた塚本

 優勝を逃してしまった今回の定期戦。しかし「個の能力で戦えた」と白築が振り返るように、G K塚本のファインセーブ、そして7点差から同点まで追いついたチームの底力が見られた試合でもあった。関東学生秋季リーグ、そして全日本学生選手権を見据える早大は、夏の鍛錬期を迎えさらなる飛躍を遂げるだろう。日本一という悲願達成のためにチームの底上げを狙う。

(記事 丸山勝央、写真 廣野一眞、渡辺詩乃)

早慶明定期戦
早大2515―8
10―5
13慶大
GK 渡辺航平(人3=神奈川・桐光学園)
CP 鍋島弘樹(スポ1=福井・北陸)
CP 田井健志(スポ4=香川中央)
CP 守屋雄司(スポ2=神奈川・法政二)
CP 狩野直樹(スポ4=埼玉・浦和学院)
CP 奥崇大(スポ4=北海道・札幌月寒)
CP 白築琢磨(文構3=東京・早実)
早慶明定期戦
早大3015―17
15―13
30明大
GK 塚本智宇(スポ4=富山・高岡向陵)
CP 田井健志(スポ4=香川中央)
CP 鍋島弘樹(スポ1=福井・北陸)
CP 白築琢磨(文構3=東京・早実)
CP 狩野直樹(スポ4=埼玉・浦和学院)
CP 村松涼雅(商2=岩手・不来方)
CP 西村悠吾(人2=千葉・市川)
コメント

塚本智宇(スポ4=富山・高岡向陵)

――富山県代表として国体メンバーに選出され、その練習に参加していた影響で明大戦からの出場でした。国体の練習はどうでしたか

 中部大学と練習試合をしました。国体の練習はいつもとは違うチームだったことに比べて今日は見慣れているメンバーがディフェンスをしてくれていたので、やはりやりやすかったです。

――明大戦を振り返って

 今年の春季リーグ(関東学生春季リーグ)から、上級生より下級生が活躍することが課題だったのですが、それが顕著に出た試合でした。僕を含め4年生はチームを引っ張らなくてはならないので、そのことを意識して練習に取り組みたいです。

――最後の7メートルスローを止めたシーンを振り返って

 あの時、僕は出たくなかったんですけど(笑)。監督が行けということで、出ました。普段だったら航平君(渡辺航平、人3=神奈川・桐光学園)の方が7メートルスローは上手いのですが、4年生として頑張らなきゃいけないという気持ちでプレーしました。

――秋季リーグ(関東学生秋季リーグ)やインカレ(全日本学生選手権)に向けて、夏はどのように練習していきたいですか

 春季リーグは下級生が輝いていた試合が多かったですが、秋季リーグとインカレは目標の日本一を達成するために4年生が力を発揮できるように頑張るので、応援よろしくお願いします。

白築琢磨(文構3=東京・早実)

――慶大戦を振り返っていかがですか

 慶大戦は、立ち上がりからやることを全員で徹底しようと話していました。最初浮き足立つかなと思っていましたが、ディフェンスでしっかりと脚を動かして声出してチーム全体となって戦えていました。後半下級生が出て、全員で戦えましたが、課題としてシュートミスとか雑なプレーが目立ったので、やることはできましたが、まだ課題を克服しきれていない部分がありますね。

――後半途中から再び田井健志(スポ4=香川中央)主将が出場したことで試合が締まった印象がありましたがいかがでしたか

 そうですね、やっぱり外から見ていてキャプテンの健志さんが出てくるまでは点差が離れていても浮ついた感じがありましたが、4年生が出て締めてくれたということは今後にも良い影響になるのかなと思います。

――明大戦を振り返っていかがですか

 (試合開始)5分くらいでキャプテンが失格になってどうなることかなと僕も不安でしたが、ディフェンスから速攻までもっていくことができましたし、春季リーグ戦が終わって今までの鍛錬期の中で個人個人で強くやっていこうというコンセプトでやってきたので、個の能力で戦えたのはすごく良い収穫だと思います。正直勝ち切ることができなかったのはまだまだだなというのはありますが、あの展開から同点にもっていくことができたことは秋季リーグ戦に向けて良い成果なのかなと思います。

――秋季リーグやインカレに向けて夏はどのようなことを意識して練習したいですか

 やっぱり春季リーグ戦から今日の最初の試合にもありましたが、ミスが命取りになってくるのでそこを突き詰めていくというのと、後はディフェンスですね。ディフェンスも今日までしっかり練習してきて、全体で足が動いてキーパーとも連携が取れていたので、やっぱりディフェンスから速攻という理想のかたちをもっと突き詰めていきたいと思います。