PGAツアーメジャー第4戦「第151回全英オープン」は20日、ロイヤルリバプール・ゴルフクラブ(イングランド/7383ヤード、パー71)で開幕する。 最古のメジャー大会と言われる本トーナメントには、昨年の覇者であるキャメロン・スミスや、前週…

PGAツアーメジャー第4戦「第151回全英オープン」は20日、ロイヤルリバプール・ゴルフクラブ(イングランド/7383ヤード、パー71)で開幕する。

最古のメジャー大会と言われる本トーナメントには、昨年の覇者であるキャメロン・スミスや、前週のジェネシス・スコットランド・オープンで今季2勝目を飾ったローリー・マキロイ、今年の全米オープンでメジャー初優勝を経験し、勢いのあるウインダム・クラークや、ロケット・モーゲージ・クラシックで約4年ぶりの復活優勝を遂げたリッキー・ファウラーなど、今季のメジャー最終戦に相応しいメンバーが出場する。

日本からは、アジア人初のメジャー覇者である松山英樹を始め、昨年の賞金王である比嘉一貴や現在欧州ツアーで活躍する星野陸也、平田憲聖、岩田寛、金谷拓実、中島啓太、蟬川泰果、安森一貴の9名が出場予定だ。

会場となるロイヤルリバプールGCでは2014年に全英オープンが行われたが、今年は当時よりも総距離が71ヤード伸び、パー72から71に変更されている。とくに新設された17番136ヤードのパー3が、トーナメントの終盤戦において、勝敗を左右する重要なホールとなってきそうだ。

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■新設「リトルアイ」攻略が終盤戦のカギ

新しくできた17番パー3は海に向かってティーショットを放つ美しいロケーションが特徴的なホール。「リトルアイ」と名付けられ、砲台のグリーンと周りを囲う深いバンカー、そしてグリーン奥は丘状の砂地。オーバーすると難しいリカバリーショットを要求される。またグリーン手前も砂地が広がっており、グリーンに直接ボールを落としても、バックスピンをコントロールできなければ、手前の砂地にボールが転がってしまう可能性もある。

もし手前の砂地に入ってしまった場合、約40ヤードほどの長いバンカーショットが残るため、このホールをパーで切り抜けることは難しくなりそうだ。

リトルアイ攻略には、ピンポイントで狙えるアイアンショットの正確性が求められるが、前述の通り海に向かってティーショットを放つホールであるため、風の影響も大きく、距離の計算はプロでも頭を抱えるほどだろう。

ショット力といえば、日本人選手の中ではやはり松山英樹が抜けている。今季は怪我の影響もあり、本調子とは言えない戦いが続いているが、それでもショット全体の貢献度を測るストロークゲインド(SG):トータルでは1.052(20位)を記録。パー3のティーショットなどの貢献度を測るSG:アプローチ・ザ・グリーンでは0.585(18位)と悪くない。

また松山の125~150ヤードのショット精度は現在27位と良好。昨季の1位と比較するとやや物足りないが、それでもショット力は健在ということを示している。

終盤の重要な局面で迎えるであろう17番「リトルアイ」。松山のショット力であればプレッシャーのかかる場面でも攻略は可能だろう。高難易度の新設ホールで、メジャー2勝目に繋がるスーパーショットを放てるか、注目したい。

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文●SPREAD編集部