数多のライバルたちをリングに沈めてきた井上。そんな怪物の初敗北を予想したのは、「悪童」だった。(C)Getty Images 世界が熱視線を向けてきたビッグマッチへの注目度が日に日に高まっている。今月25日に東京・有明アリーナで行な…

数多のライバルたちをリングに沈めてきた井上。そんな怪物の初敗北を予想したのは、「悪童」だった。(C)Getty Images

 世界が熱視線を向けてきたビッグマッチへの注目度が日に日に高まっている。今月25日に東京・有明アリーナで行なわれるWBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)と井上尚弥(大橋)のマッチアップだ。

 プロキャリアで無敗を誇り、文字通り敵なしの血良さを見せつけてきた井上とフルトン。両雄が最盛期にあるなかでの対戦は、すでに米スポーツ専門局『ESPN』での全米中継が決定するなど軽量級とは思えないほどの注目を集めている。

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 そんな大きな話題性を誇るタイトルマッチの行方が、双方のどちらかと対峙する可能性を秘めているライバルたちにとっても見逃せないカードなのは言うまでもない。現地7月6日にメキシコ・メディア『TV Azteca』で持論を披露したのは、元世界2階級制覇王者のルイス・ネリ(メキシコ)だ。

 今年2月にWBC世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦に臨み、アザト・ホバニシャン(アルメニア)との激闘を制したネリ。ゆえに彼はフルトンと井上の勝者と対戦する権利を得ており、勝負の行方に興味津々なのである。

 8日(現地)に行なわれるフロイラン・サルダール(フィリピン)戦を前にした会見に出席したネリは自身の試合について「俺はタフにいく。いつも通りだ。激しいファイトをして、必ずノックアウトする」と余裕のコメント。そのうえで、自らが「興味があるよ」と語るフルトンと井上のタイトルマッチの行方を予想した。

「俺は日本でもう一度試合がしたいし、何よりもイノウエとは対戦がしたい。あいつは良いパンチを持っているから何が起きてもおかしくはないと思っているけど、体格的にフルトンには勝てないと思っているよ。イノウエは遥かに身体が小さいからな」

 体格差については、すでに海外メディアでも指摘されるところだ。米専門サイト『Boxing News 24』は井上のリーチが171センチなのに対し、フルトンのそれが179センチであると紹介し、「フルトンのアウトスタイルから繰り出される質の高いパンチと手数がイノウエを圧倒する可能性がある」と分析している。ゆえにネリの読みは的外れではないとも言える。

 もっとも、井上も体格差は承知の上だろう。今年1月に自身のツイッターで「ボクシングはある一定の階級まで体のデカさは関係ない!」とつぶやいていた怪物は、自慢のパワーを利した戦いをより効果的に行なうためのプランを練っているに違いない。

 はたして、ネリの予想は的中するのか。運命のゴングが間近に迫っている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


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