一塁手の得点力が高い今年の巨人 レンジャーズ傘下3Aラウンドロックに所属する筒香嘉智内野手が、22日(日本時間23日)に…
一塁手の得点力が高い今年の巨人
レンジャーズ傘下3Aラウンドロックに所属する筒香嘉智内野手が、22日(日本時間23日)にFAとなった。左の大砲の新天地はどこになるのか興味は尽きないところだが、かつて筒香が所属したDeNAの元監督アレックス・ラミレス氏は、同日に発信したツイッターで「(筒香のFAは)悲しいが、NPBに戻るという意味では最高のニュースかもしれない。特にパ・リーグではなく、(戻る)価値のあるセ・リーグにとって」と、DeNAと巨人の球団アカウントにメンションをつけた“意味深”なコメントをしている。
もちろん、メジャー志向の強い筒香にとっては米国残留が基本路線だろうが、仮に日本球界に戻るとすればどの球団が適しているのだろうか。筒香の武器といえば、DeNA時代の2016年に本塁打・打点の2冠にも輝いている長打力。その武器を思う存分に発揮できそうなチームを、データから探ってみたい。
参照にするのは、セイバーメトリクスの観点から野球の分析を行う株式会社DELTAが提供する「ポジション別wRAA」。同じ打席数において、リーグ内の同ポジション(守備位置)の平均的な打者が打つ場合に比べて、どれだけチームの得点を増やしたか(または減らしたか)を示す数値だ。ポジション平均を「0」とし、例えば「3.0」であれば同ポジションの平均的打者より3点多く打撃でチームの得点を増やした、という見方ができる。
筒香は今季、マイナーで一塁、三塁の守備に就いているが、元々は左翼が本職。そこで、その3ポジションにおいて、NPB12球団のwRAAがどのような数値なのかを見ていきたい(データは21日終了時点)。
まずは一塁手。wRAAトップは巨人で「19.9」という高い数字を叩き出している。レギュラーは中田翔内野手で、中田の離脱中は岡本和真内野手が三塁から回り、また、売り出し中の秋広優人内野手も一時期務めていただけに、得点力が高いのも当然だろう。ちなみに、筒香の古巣DeNAは「3.7」で12球団中7位。最下位は「-6.8」で中日となっている。
三塁手は首位打者がレギュラーのDeNAが高い得点力
次に三塁手のwRAAを調べると、トップは「24.9」のDeNA。リーグ打率トップを独走する宮崎敏郎がレギュラーなだけに、これも当然の数値といえよう。ちなみに、岡本和がレギュラーを務める巨人も「6.4」で全体4位と高い数値。最下位は「-14.6」の楽天となっている。
左翼手はどうだろうか。12球団トップはソフトバンクで「14.6」だ。日本ハムから移籍し、交流戦首位打者となった近藤健介外野手が務めているだけに納得の数字。最近は秋広が務める巨人は「6.7」、3番を打つ主将・佐野恵太外野手が務めるDeNAも「6.0」と、それぞれ全体4位、5位の高い数字。最下位は「-13.3」と中日が圧倒的に低い数字となっている。
こうして見ていくと、ラミレス氏がオススメ? する巨人やDeNAはレギュラーが固まっているだけに難しいかもしれないが、同じセ・リーグで筒香の武器がフィットするのは、やはり中日ではないだろうか。三塁手にしても全体9番目の「-3.9」のマイナス評価。開幕から本塁打数が少なく得点力に課題があり、最下位に沈んでいるだけに、今季マイナーで6本塁打、OPS.812をマークしている筒香のバッティングはチームの浮上の助けになるはずだ。
現在、中日は細川成也外野手、石川昂弥内野手が主軸を務めるが、左の強打者が不足しているのも課題。そういう意味でも筒香の力が必要と言えそうだが……。指名打者制のあるパ・リーグも含めて引く手あまたであろう31歳の強打者が、どこに新天地を求めるのか注目したい。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)
データ提供:DELTA
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。