「世界卓球2023南アフリカ」が5月20日、ダーバン・インターナショナル・コンベンションセンターで開幕した。
 日本勢の先陣を切ったのは大舞台の強さに定評のある吉村真晴(TEAM MAHARU)。

現地時間午後2時近くに始まった男子シングルス1回戦でオーストラリアの若手ルー・フィンと対戦し、ストレート勝利を収めると、「(自分は)お祭り男なので、僕に相応しいなと思います。しっかりと勝利で飾ることができて嬉しい」と幸先の良い滑り出しにホッとした様子で話した。

何しろ2019年ワールドカップ団体戦以来の日本代表復帰。世界卓球も同年のハンガリー・ブダペスト大会以来、4年ぶりとあって喜びもひとしおだ。

「世界の舞台で日の丸をつけて戦わせてもらっていることは本当に誇りに思いますし、僕自身、もう一度頑張るという強い思いを持ってコートに立っている」と吉村。

大会に向けて調整中だった18日には、石川佳純さんの記者会見を現地で見届けたという。

会見の中で石川さんは23年間という長い競技人生を振り返り、最も思い出深い試合の一つに吉村とペアを組んで金メダルに輝いた世界卓球2017ドイツを挙げていた。

「僕もテレビ東京のYouTubeで会見を見ていて感極まる部分があった。石川さんには一緒に戦って成長させてもらったので非常に嬉しいですし、本当に感謝の思いでいっぱいです」

もちろん吉村にとっても忘れられない大きな勝利である。

「あんなに気持ちのいい所で君が代を聞くというのは簡単なことじゃないですし、世界一になれたことは自分の卓球人生においても誇り。それを石川さんと一緒に成し遂げられたのは素晴らしいことだと思います」

(文=高樹ミナ)