大相撲の世界で歴代最長の69連勝という記録を打ち立てた昭和の大横綱、双葉山。その双葉山生誕の地でもある大分県宇佐市で…
大相撲の世界で歴代最長の69連勝という記録を打ち立てた昭和の大横綱、双葉山。その双葉山生誕の地でもある大分県宇佐市で、全国から選抜された12校による全国大学選抜相撲宇佐大会が行われた。早大相撲部は、団体戦では予選で、東京農業大、拓殖大、日本大と対戦しいずれも敗れ11位という結果に。個人戦では主将の栗田裕有(スポ4=新潟・海洋)が4位に入った。

団体戦の土俵に上がる栗田(右)
団体戦には今大会、先鋒に川副楓馬(スポ2=熊本・文徳)、二陣に猪原陸人(スポ1=千葉・専大松戸)、中堅に土屋和也副将(スポ4=静岡・飛龍)、副将に栗田、大将に園田陽司(スポ3=福岡・博多)というメンバーで出場した。
1回戦の東農大戦では先鋒の川副が攻め込む内容を見せるも上手出し投げで敗れると、続く猪原と土屋がいずれも押し出しで黒星を喫し3連敗となる。副将の栗田が土俵際、逆転の突き落としで勝利を挙げるも、大将の園田が対格差のある相手との熱戦の末寄り倒しで敗れ、1勝4敗で敗北した。続く2回戦の拓大戦では、先鋒の川副が寄り切りで敗れると、続く4人も流れをつかめず、白星に繋がらなかった。0勝5敗で敗北という結果に。最終3回戦の日大戦では、先鋒川副がはず押しで一気の攻めを見せ、押し出しで幸先よく白星をあげるが、二陣の猪原が相手の圧力に屈し後退したところをすくい投げを決められ敗れ1勝1敗に。このまま相手に流れを渡したくない早大だったが、続く中堅の土屋は突き出しで敗れ、副将の栗田も小手投げで黒星を喫すると、大将の園田も寄り切りで敗れ1勝4敗。予選の突破はならず11位という結果に終わった。
個人戦では、団体戦に出場の5選手と、大村晃央(社3=静岡・飛龍)が出場した。躍動を見せたのは栗田。宇和島大会ではベスト16という結果に悔しさを滲ませた栗田だったが、今大会は初戦不戦勝で2回戦から登場すると、落ち着いた相撲を見せ押し出しで勝利し3回戦進出を決めた。3回戦では、懐に入ろうとするも相手がそれを許さず、両者まわしを引けない膠着状態に。それでも相手が強引に胸を合わせて寄ってきたことで土俵際に追いつめられたが、ギリギリの体勢から逆転の突き落としを決め白星を拾った。続く4回戦でも、相手の低い体勢での攻めに土俵際まで後退してしまうが、絶妙なタイミングでの引き落としで俵の上に左足一本残し、勝利した。この時点で宇和島大会のベスト16を上回るベスト8に進出を決める。準々決勝では、体の大きな相手の懐にうまく潜り込むと、相手が強引に投げを放ってきたところで後ろにつき、送り出しで勝利を決めた。準決勝は低い当たりで立ち合いを制し、終始攻め続ける内容だったが、相手の引きに落ちてしまい引き落としで惜しくも決勝進出を逃した。3位決定戦でも、攻め込む内容も相手の引きについていけず引き落としで敗れ、4位という結果に。栗田はこの結果に対して、「少し嬉しさもある」としつつも「満足することなく精進する」と次を見据えた。
室伏監督からも印象に残ったと名前を挙げられた猪原は、1回戦で、下からの徹底した攻めを見せ寄り切り2回戦進出を決めると、続く取り組みでは、体格の大きい相手と土俵際で投げの打ち合いになり、ほぼ同時に体が落ちる。軍配は相手に上がったが、審判団から物言いがあり協議の結果、判定は変わらず敗れた。結果としては2回戦敗退となったものの、結果以上に力を示した。1回戦から登場した土屋は立ち合いで相手に主導権を握られ、押し倒しで敗れた。同じく1回戦から登場した川副は突き落としで敗れ、2回戦進出はならなかった。2回戦から登場した大村は、立ち合いて相手に右上手を許し、上手投げで敗退。園田も2回戦から土俵に上がり、攻め込まれる内容になるも、土俵際の突き落としを決め一度は軍配を手にした。しかし、物言いがあり協議の結果同体取り直しに。取り直しの一番では立ち合いで変化し勝利への執念を見せるも相手は落ちず、最後は押し出され敗退となった。

双葉山像と共に写真に収まる早大相撲部
今大会では、団体戦では目標としていた予選突破を果たせなかったが、室伏渉監督(平7人卒=東京・明大中野)は今大会団体戦優勝の拓大、準優勝の日大と対戦できたことは「いい経験になった」と話す。今大会で得た収穫と課題に向き合い、早大相撲部は新たな目標に向かって走り出している。
(記事 上野慶太郎、写真 早大相撲部提供)
※掲載が遅くなり、申し訳ありません
結果
団体予選
1回戦 対東農大 1勝4敗
先鋒 ●川副参段(上手出し投げ)木下参段
二陣 ●猪原初段(突き出し)猿川参段
中堅 ●土屋参段(下手投げ)後藤参段
副将 ◯栗田参段(突き落とし)石川参段
大将 ●園田初段(寄り切り)松澤弐段
2回戦 対拓大 0勝5敗
先鋒 ●川副参段(押し出し)角田弐段
二陣 ●猪原初段(押し出し)児玉参段
中堅 ●土屋参段(押し出し)五島参段
副将 ●栗田参段(寄り切り)松永参段
大将 ●園田初段(寄り倒し)村山参段
3回戦 対日大 1勝4敗
先鋒 ◯川副参段(押し出し)成田参段
二陣 ●猪原初段(すくい投げ)草野参段
中堅 ●土屋参段(突き出し)川渕参段
副将 ●栗田参段(小手投げ)花岡参段
大将 ●園田初段(寄り切り)川上参段
個人戦
栗田裕有
一回戦 ◯(不戦勝)豆田初段(九州情報大)
二回戦 ◯(押し出し)ミャンガンバヤル参段(東洋大)
三回戦 ◯(突き落とし)児玉参段(拓大)
四回戦 ◯(引き落とし)白川参段(日大)
準々決勝 ◯(送り出し)山崎参段(近大)
準決勝 ●(引き落とし)大森参段(金沢学院大)
三位決定戦 ●(引き落とし)三田参段(近大)
土屋和也
一回戦 ●(押し倒し)滝本参段(近大)
大村晃央
二回戦 ●(上手投げ)花岡参段(日大)
園田陽司
二回戦 ●(押し出し)志戸初段(専大)
川副楓馬
一回戦 ●(引き落とし)豊田初段(九情大)
猪原陸人
一回戦 ◯(寄り切り)久野弐段(同志社大)
二回戦 ●(上手投げ)谷内参段(東農大)
コメント
室伏渉監督(平7人卒=東京・明大中野)
――団体予選では優勝した拓大と準優勝の日大との対戦がありましたが、団体戦の結果についてはどう感じられましたか
宇和島もそうでしたが優勝、準優勝チームと対戦出来たのは非常に良い経験になったと思います。日大には1点、拓大には0点でしたが、負けはしたものの対戦順番が違っていれば点数は何点か取れたのではないかとも思います。自信に出来た部分と自分達に足りない部分がわかったと思いますので後は東日本前のこの1ヵ月にかかってくると思います。
――個人戦の結果についてはどのように評価されていますか
栗田が孤軍奮闘し、第4位に入賞出来たのは本当に良かったと思います。決して身体が大きいわけでない中での無差別での全国ベスト4は褒められる成績です。ただ本人は満足する事なく、次こそという気持ちがある為、次の試合楽しみです。また一緒に稽古している他の部員も刺激を受けたと思いますので、今後の相乗効果に期待したいと思います。
――今大会特に印象に残った取組はありますか
1年生の猪原の取組です。決して身体は大きくありませんがAクラスの選手に勝利したのは今後が楽しみです。
また川副の日大戦の勝利や土屋の農大戦など敗れはしましたが次に繋がる相撲だと思ってみていました。
――最後に今後の展望をお聞かせください
前半戦の1番大きな大会である東日本に向け、まずはAクラス復帰は当然、夏の選抜大会全てに出場出来るように、しっかりやっていきたいと思います。
栗田裕有主将(スポ4=新潟・海洋)
――個人戦では第4位、団体戦では11位という結果でしたが、この結果についてどう受け止められていますか
団体戦では11位という結果で非常に悔しく思います。また、一人一人課題の見つかる試合だったと感じました。その課題を解決するために日々の稽古で、ただやるだけでなく、一人一人が目的、目標をもって取り組んでいきたいと考えます。個人戦では、団体戦で負けた悔しさもあり、「絶対に負けない、優勝してやる。」という強い気持ちで挑みました。しかし、結果は4位という悔しい結果に終わりました。大学に入り、全国無差別級の試合で結果を出せた事は、少しですが嬉しい思いもあり、恩返しに繋がったのではと思います。しかし、この結果に満足することは出来ないので、4位という現実、その悔しさをバネにさらに上を目指して精進します。
――個人戦では準決勝、3位決定戦といずれも前に出ようとしたところを引かれてしまいましたが、この二番を振り返っていかがでしょうか
自分の相撲は取れたかなと思います。あの勝負所で勝ちたいが故に、守りになって本来の自分のスタイルである攻める相撲が取れないより、しっかりと攻めて負けた方が、次の試合に繋がる収穫になったと思います。
ただ、準決勝、3位決定戦で同じ負け方をしたという点では修正しなければならないので今後の稽古で課題として取り組んでいきます。
――次の大会に向けての意気込みをお願いします
次は東日本学生選手権があります。昨年、この試合でBクラスに降格してしまい、非常に悔しい思いをしました。そのため、まず、確実にAクラスに返り咲き、全日本学生選手権に向けていいスタートが出来るようにしたいです。その上で、結果を出し、応援していただいている方々に少しでも恩返しができるようにチーム一丸となって頑張ります。