第3回は競走部取材の柱を担う2人の登場です。競走チーフを務める戸祭華子(スポ3=大阪・千里)と競走副チーフとボクシング…

 第3回は競走部取材の柱を担う2人の登場です。競走チーフを務める戸祭華子(スポ3=大阪・千里)と競走副チーフとボクシングチーフを務める加藤志保(スポ3=東京・三輪田学園)。東京箱根間往復大学駅伝(箱根)に興味のある人は多いと思いますが、お二人には短距離のことも長距離ことも、もちろん早スポことも魅力を伺ったので、ぜひ最後まで、楽しんで読んでいただきたいです!

※この取材は4月10日に行われたものです。

「(選手の)喜怒哀楽を全部含めて見ることができる」(加藤)


昨年の全日本大学駅伝対校選手権(全日本)

――まず、お互いの他己紹介をしてください

戸祭 加藤志保ちゃんです。陸上の長距離を見ることが好きでよく教えてもらっています。今年は競走の副チーフを勝手に任命してやってもらっています。めっちゃ真面目なので選手の自己記録を教えてもらったり、リマインドとかしてもらって助かっています。ありがとう(笑)。

加藤  戸祭華子ちゃんです。今は競走のチーフをやってくれていて、ラインの返信が面白いです。

戸祭   そうなんだ(笑)。遅いって言われるかと思った。

加藤   あと、短距離も長距離も選手にとても詳しくて一緒に語り合っています。

――早スポに入った経緯を教えて下さい

加藤   2020年の箱根駅伝を見に行った時に、早スポの人が新聞を配っていたんです。その時は(早スポに)入ろうとかそういう気持ちはなかったのですが、大学に入って何に入ろうかとなと思った時に思いついたのが早スポでした。

戸祭   私は大学生活で何か打ち込みたいなと思っていて、体育会に入るか貪欲に上を目指すサークルに入ろうかどうか迷っていました。部活で選手をやるのはあれだったから、マネジャーをやろうと思っていました。けど、自分はマネジャータイプではないなと(笑)。

一同   (笑)。

戸祭   あとスポーツ観戦が好きだったんですけど、マネジャーになったら時間的にもいろんな競技を見るのは難しいなと思いました。それで早スポに入ったという感じです。特に新聞製作に興味があったというよりは、早スポならメディアの特等席で見られるのではと思ったので入りました。

――加藤さんは、早スポに入る決め手は何でしたか

加藤   選手が活躍している姿が一番近くで見られることができるのが決め手でした。

――初めて行った取材は覚えていらっしゃいますか

加藤   1年生の時の9月に行われた競走の全カレ(日本学生陸上競技対校選手権)にコロナの影響でオンライン参加したのが、一番初めの取材です。対面取材は9月の早大競技会です。

戸祭   オンラインの方は同じで、対面の方も記憶にないのですが多分同じだと思います。

――早スポで楽しかったことを教えてください

加藤   全部楽しかったけど、基本、遠征取材は楽しい思い出があります。大阪で行われた日本選手権では、戸祭の家で泊まってお好み焼きを食べました。あと、今年行われた箱根駅伝は久しぶりに写真を撮れたので思い出に残っています。

戸祭   私も遠征取材は楽しくて、一つ挙げるなら、昨年の夏、福井に前競走チーフの及川さん(及川知世氏)というすごい方と一緒に行ったことです。まず、新潟で競走の合宿の取材があって、その後、福井に別取材を行く途中で金沢に寄って観光をしました。本当に無計画で行って、金沢ではふらっと21世紀美術館に行って地元のソフトクリーム屋さんのおばちゃんにサービスしてもらって、福井ではもはや何か特筆することをしたかというと何もしていないんですけど、普通に観光できて楽しかったです。

――早スポに入ってつらかったことはありますか

戸祭   私は晴れ女ということもあって雨の取材は基本的につらいですね(笑)。先週のTOKOROZAWAゲームズ(TOKOROZAWAゲームズSpring 2023)は大雨で地獄でした。あとは、昨年のラグビーの早慶戦は滝のように雨が降っている中で、傘を差しながら新聞を配らなければいけなくて。その新聞を運搬する時に神宮球場の方まで回って銀杏並木のカップルの中を、カッパを着て重たい新聞を運んだのがつらかったです(笑)。あと、夏生まれということで寒い取材も嫌いです。

加藤   雨の取材はもちろんきついのですけど、競走の12月31日の漢祭りは、寒くてきついです。カイロを持って行っても写真を撮る時は使えないし、体に貼っているカイロや手袋もほとんど意味ないしで大変でした。

――今まで行ったことがない部活の中で、行ってみたい取材はありますか

加藤   バレーボールです。1回も生で見たことがなくて楽しそうだなと思っています。あと、両親が大学までバレーボールをやっていたというのもあって、身近な競技なので1回取材に行ってみたいなと思っています。

戸祭   私は友達が出る競技に引退までに行きたいなと思っています。私はスポ科(スポーツ科学部)なので周りに体育会に入っている友達が多いんです。その中には普通に生きていていたら出会わないような競技をしている子もいるので、せっかく早スポに入っているなら引退までには行ってみたいなと思います。

――早スポの魅力を教えて下さい

加藤  先ほども言ったのですが、選手の活躍している姿を近くで見ることができたり、写真を撮ったりできることだと思います。いつもいい結果を残せるわけではないけど、その裏にはたくさんの努力があって。あとはゴールした後の喜怒哀楽を全部含めて見ることができるのは早スポの魅力なのかなと思います。特に短距離は数十秒や1分かからないくらいで競技は終わってしまうけど、選手たちの努力は果てしないものだと思います。それを間近で見たり感じたりすることができるのはすごいことなのかなと思います。

戸祭   私は大きく三つあって。一つ目は、加藤が言ってくれたように、選手の活躍を近くで見ることができることです。二つ目は、日本語に強くなるということです。私は高校までは語彙(ごい)を豊かに使うような友達が私を含めて周りにはいなくて。(早スポに)入った時は語彙が貧しすぎて日本語に弱く、申し訳ないくらいでした(笑)。でも、同期や先輩に文章のまとまりを指摘されたり、構成のやり方や適した言葉を教えてもらったりしたことで、前よりは文章を書けるようになったのかなと思います。三つ目は今まで見たことがない景色を見させてもらえる、価値観を得られることです。取材をしていたら、超スポーツエリートに会うことができます。全国大会優勝している人や、世界大会で活躍をしている人とは普通に生きていたら出会えないと思うので、彼らの考えを聞くことで自分の世界が広がることが魅力なのかなと思います。

加藤   もう1個いいですか。スポーツが好きな人と語り合えることです。高校までは女子校だったというのもあってスポーツの話題を心の底から語り合えないことが多かったんです。一方的に話してしまうことが多かったので、早スポに入ったらスポーツが好きな人が多いので、それこそ陸上のことを今では語りつくせるので、それも早スポの魅力なのかなと思います。

「その一瞬に全てを懸けている選手がかっこいい」(戸祭)


昨年の日本選手権での4×400メートルリレー優勝後

――昨年就かれていたチーフとその競技の思い出を教えて下さい。

加藤   昨年はボクシングのチーフを務めていて、多分今年もやります。(昨年チーフに就いて)初めてボクシングを見たのですが、とても面白かったです。12月の早慶戦は久しぶりの有観客ということで両校の応援歌や校歌が流れていて、一体感を味わえて思い出に残っています。

戸祭   私は慶大のラグビーチーフをやっていました。なんで早スポなのになんで慶応なんだよという話になると思うのですが、毎年ラグビーの早慶戦の時に新聞を作っているので、そのために慶応側の取材をするというのが主な仕事です。思い出は先ほども言った通り、昨年の早慶戦の大雨です。それまでの試合、雨男の先輩と2人で取材に行っても全く降らなかったのに本番で大雨で(笑)。あとは、昨年がラグビーの早慶戦が100周年で、それに合わせて両校の選手の対談をしようと企画したことも思い出です。昨年のラグビーチーフの谷口花さんに言ってみたらやらせてもらえて、それが好評だったのがうれしかったです。印象に残っている試合は、昨年の慶大対筑波大です。3年くらい慶応は勝っていなかったのですが、昨年は勝利を収めることができました。慶応の選手はあまり派手なプレーはしない、泥臭いイメージなのですが、その試合では本当に意地と意地のぶつかり合いですごかったです。あと終盤で、反則で退場していた慶応の選手が帰ってきた時に会場が盛り上がっていて、スタジアムの一体感、試合内容含めて一番印象に残っています。

――改めて現在、何のチーフ就いていますか

加藤 今はボクシングをやるという感じになっていて、今年もやるかなと思います。あとは、競走の副チーフをしています。

戸祭 私は競走のチーフをやっています。

――なぜ今のチーフに就いたのか教えてください

加藤 クラスが同じだった子が2人ボクシングをやっていて、男子の選手と女子の選手で。ボクシングに詳しかったというわけでもなく、試合を観たこともなかったんですけど、身近な存在で応援したいなと思ったのでボクシングのチーフに立候補しました。

戸祭 元々、競走のチーフになりそうな人が3人いて、加藤と川上(川上璃々、早スポ3年)と私なんですけど、川上はラグビーのチーフをすることになって。それで加藤か戸祭ってなった時に、加藤が「いいんじゃない」と勧めてくれたのですることになりました。

――競走の魅力を新入生向けに教えてください

加藤 短距離と長距離で違うと思うんですけど、短距離は走っている時間がすごく短い中で色々なドラマが詰まっていて。うーんなんだろう、短距離。

戸祭 私の思う短距離の魅力は、一瞬に全てを懸けている選手がかっこいいところです。100メートル、200メートルだと10秒とか20秒で終わるじゃないですか。普通の生活で10秒とか20秒とかってぼーっとしているとすぐたってしまうと思うんですけど、選手たちはその一瞬に全てを懸けて全国で優勝したり、順位が決まったりします。その一瞬に全てを懸けている選手がかっこいいなと思います。まあでも、簡単に言うと早くゴールした人が勝ちなので、ルールとか反則も、横のレーンにはみ出さなかったりとかフライングしなかったりとかなのでルールが簡単です(笑)。

加藤 短距離はスタートの時に静まり返って、スタートしたら盛り上がっていって最後「わーっ」となる瞬間が好きです。長距離はね(笑)。

戸祭 シンプルにいっぱい走っていてすごいなと思います(笑)。

加藤 そうそう(笑)。シンプルに「なんでそんな距離走れるの」って思うし、練習で距離を踏んだから必ずしも結果が出るとは限らないけど、駅伝とかって世間の注目度も大学のカテゴリーの中だと高いと思うので。チームごとの対校戦では、チーム一丸となって戦っています。関カレ(関東学生対校選手権)や全カレ、出雲(出雲全日本大学選抜駅伝)、全日本、箱根はチーム一体となって戦っていて。長距離はタスキをつなぐというところで、チームのために、みんなのためにというところが魅力的かなと思います。

――早スポ競走班初心者におすすめの種目はありますか

加藤 長距離はなじみがあるというか、正月もテレビをつけたら箱根がやっているので、大学のカテゴリーだったら短距離が少し見づらいところもあるのかな。でも全部面白い。一番身近な存在でいったら100メートルとか、200メートルとかかな。でも障害種目、400メートルハードルとかも見ているうちに面白みが分かってきます。初心者は、100メートル、200メートルの短距離系かなと思います。

戸祭 同じような感じだけど、現実的なことを言わせてもらうと、長距離かなと思っています。理由は、長距離は10周とか20周とか走るので、写真を撮ると考えた時に10回同じところに来てくれるのでチャンスがいっぱいあります。なのでカメラの練習がしやすいというのがあります。取材に行って写真を頑張って撮ろうと思ったけど、写真がブレるとなえるので(笑)。私も今でもすごくなえるし、やっぱり行ったからには収穫が欲しい。長距離で20周あるうちの1回くらいはいいのが撮れるよねというので、長距離は写真を撮るという面でおすすめです。

――箱根駅伝が注目されがちですが、1年間の取材スケジュールはいかがですか

加藤 3月から10月の中旬までは短距離がメインになっていて、もちろん間で長距離の取材も入ってくるんですけど、その期間は基本的に短距離シーズンになっています。大きな大会としては、5月の関カレと9月の全カレで、その間に少しずつ六大学(東京六大学対校)や早大競技会、日本選手権などがあります。短距離はこんな感じです。長距離は、10月の出雲、11月の全日本、1月の箱根がメインの試合という感じです。補足あれば(笑)。

戸祭 あんまりないんですけど、自分たちの学校がある時期は競走の取材があるという認識で。1月から3月は自分たちも春休みで競走も結構力を積もうという時期なので、4月から1月の頭に試合があるという流れでざっくり考えてもらえばいいかなと思います。

「入る前に思っていた景色と入って実際に見る景色というのは思ったよりすごい」(加藤)


笑顔で対談に答える戸祭(左)と加藤

――競走班のいいところはどんなところですか

加藤 みんな和気あいあいとしているよね。みんなで楽しくやっています。

戸祭 いろんな話を聞いている限りだと、アットホームな感じなのかなという印象はあります。

加藤 いい意味で、先輩と後輩の壁がないなと思います。

――早スポの活動をしていく中で意識していることや大切にしていることがあれば教えてください

加藤 スケジューリングとタイムマネジメントです。やることが多くて、記事を書いたりSNSの投稿などがあったりして。けど試合の日は決まっているので、その日から逆算してこの日までにこれをやろうかなっていうのを決めます。試合が終わったら記事を競走だったらなるべくその日か次の日までに送るようにしています。授業が始まって忙しくなると、周りが見えなくなってしまうことがあるのですが、やるべきことは変わらないので、自分で予定を余裕をもって組み立ててやろうと心がけています。

戸祭 私も気をつけようとしているのは逆算することです。私は計画立てるのとかが絶望的に苦手で、勢いで乗り越えてきたので(笑)。加藤とかにはツイートのひな作りですごく助けられてきたんですけど、自分のやることも少しずつ、ざっくりやるということは試合の日から逆算しています。って言ったらかっこいいけど、この日までにやらないと物理的に間に合わないから追いこもうという感じでやっています。心がけていることは、取材当日は『写真を確保する』ただそれだけです。あとは、取材の申請期限を守ること。対談の日は、自分が堅い雰囲気が苦手なので、どんな雰囲気であろうと一つの対談で一つ笑いを入れたいなと意識しています(笑)。

――ラストイヤーの目標を教えてください

加藤 3年間の集大成でもあるし、一つ一つの試合が最後になってきます。時間も有限ですし、限られた時間の中でやるべきことを全力でやって、最後笑って楽しめたらいいかなと思います。あと、選手が努力している姿や試合で戦っている姿を一番近くで伝えられると思うので、意識して写真を撮る時も記事を書く時も、なるべくそれを伝えられるように頑張りたいです。

戸祭 自分も限りある時間を有効に活用しようと思っています。今まで2年間やってきて自分なりにはその時々に全力で頑張ってきたつもりではいたんですけど、時間の流れは早かったなと感じています。ぼーっとしていたら1年はすぐにたってしまうので、一日一日を大切に。やり切ったと思えるようにしたいなと思っています。あとは、友達が出ている試合に行きたいなと思っています。

――最後に、新入生にメッセージをお願いします

加藤 入ったら絶対に楽しいと思うし、絶対にこの試合に行かないといけないという縛りも特にないので、自分で自由に選択できるのが楽しいです。迷っているなら一歩踏み出して入会してほしいです。入る前に思っていた景色と入って実際に見る景色というのは思ったよりすごいので、迷っているなら入ってほしいなと思います。

戸祭 同じことになるんですけど、時の流れは3年間あっという間に感じると思います。ここだと、普通に生きていたら出会えない人と出会えたり、触れられない考えに触れられたりできます。行かなきゃいけない取材はないので、学外で習い事とか違うことを一生懸命頑張っている人でもやりやすい、ハードル低いサークルだと思っています。本当に文章を書くのが苦手だとかそんなの考えずに来てほしいです。私も先輩方に魔法をかけてもらってここまでできているので(笑)。入ってくれたら気づくと思うんですけど、私でさえなんとかここまでやってこられているので、とりあえずスポーツが好きだとか特等席で見たいなという人がいたら来てください。競走班でお待ちしています!

――ありがとうございました!

(取材・編集 飯田諒、千北佳英、写真 戸祭華子、及川知世、近藤翔太)


◆戸祭華子(とまつり・はなこ)(※写真下)

大阪・千里高出身。スポーツ科学部3年。競走チーフ。最近香水にハマっているという戸祭さん。最近、3年間住んでいる集合住宅でアロマを炊くのは禁止されていたことを知り、シフトチェンジしたとのこと。ぜひ、おすすめを教えてほしいそうです!

◆加藤志保(かとう・しほ)

東京・三輪田学園高出身。スポーツ科学部3年。競走副チーフ。ボクシングチーフ。ビーガンスイーツにハマっているという加藤さん。最近だとAIN SOPH. というお店に行ったそうです!