3歳マイル王決定戦、第28回NHKマイルC(GI、芝1600m)は、朝日杯フューチュリティS覇者のドルチェモアをはじめ、…
3歳マイル王決定戦、第28回NHKマイルC(GI、芝1600m)は、朝日杯フューチュリティS覇者のドルチェモアをはじめ、トライアルレースを制したエエヤンやオオバンブルマイ、その他、カルロヴェローチェやダノンタッチダウンなど、世代のトップを狙うマイル巧者が集結し、混戦模様を呈している。
そんな中、前哨戦のニュージーランドTを制したエエヤンが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。
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■NZT勝ち馬は不要…エエヤンは中山専用か
エエヤンは、今年に入って未勝利戦から中山のマイル戦で3連勝。前走のニュージーランドTでは、前半からやや行きたがる素振りを見せながら、好位から直線で力強く抜け出し重賞初制覇。やや重で1分33秒7の好時計、レース内容も優秀で、一躍、NHKマイルCの有力候補に名乗りを上げた。
その可愛らしい名前も加味され、今回も人気の一角となりそうだが、NHKマイルCで好走するためには、ニュージーランドTを勝ってはいけないのが、過去の戦績を見ても明らか。過去10年のニュージーランドT組のNHKマイルCでの成績は【2.1.2.45】で、参戦数の割には物足りない数字。それでも複勝圏内に入って来る馬は存在するのだが、1~3着に該当する5頭はすべてニュージーランドT敗戦馬だ。
一方、ニュージーランドT勝利馬は、過去10年で毎年参戦しているが、【0.0.0.10】と3着すらなく、掲示板を確保したのもわずかに2頭と、相性の悪さが目に付く。確かに中山マイルと府中のマイルでは、レースの質も異なり、中山で好パフォーマンスを発揮した馬が、東京で今一つの結果になることはよくある。しかし、過去の歴史がここまで顕著な戦績を示すとなると、今回も無視はできない。
加えてエエヤンは、昨今活躍が目覚ましいシルバーステート産駒だが、同産駒の東京芝コースでは(距離を問わず)、勝率6.0%、連対率10.0%、複勝率20.0%の戦績。これは、開催がなかった京都を除く全9場のなかで、最も数字が良くない。
逆に中山芝コースでは、勝率14.9%は全9場の中で一番高い数字をマークしており、連対率24.8%、複勝率33.1%も優秀な部類。つまり、シルバーステート産駒そのものが、中山で相性が良く、東京ではあまり力を発揮できていない、ということになる。
すべて中山のマイル戦で3連勝と、同世代の中でもトップクラスのマイラーであることに異はないが、中山でハイパフォーマンスを発揮しすぎるという点が、逆に府中のマイル戦ではマイナス材料にはならないだろうか。近2走で、馬体重を大きく減らしている点も懸念材料で、ここでも“ええやん”と景気のいい言葉が聞こえるとは思えず、ここは思い切って「消し」でいきたい。
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著者プロフィール
石川豊●いしかわゆたか 20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。