誰もが気軽に、そして安全にラグビーを体験できる「ストリートラグビー」。これまでのおよそ2年間にわたる活動を通し、8000人を超える人々が実際にプレーをして、かつてのラガーマンたちはもちろん、初めてラグビーボールに触れた子どもたち、お母さん…

 誰もが気軽に、そして安全にラグビーを体験できる「ストリートラグビー」。これまでのおよそ2年間にわたる活動を通し、8000人を超える人々が実際にプレーをして、かつてのラガーマンたちはもちろん、初めてラグビーボールに触れた子どもたち、お母さんたちまで、幅広い層にラグビーの魅力をアピールしてきた。また、大使館や商工会議所などを通じて、2019年に日本にやってくるラグビー強豪国との深い関係を築いているのも特徴だ。直近では6月17日のアイルランドとのテストマッチ第1戦当日に、静岡・エコパスタジアムでも開催された。

 主催するストリートラグビーアライアンスが重視しているポイントの1つに「安全性」がある。実施にあたっては、独自の講習を受けたガイドプレーヤーと呼ばれるメンバーがサポートするなど、仕組みの面だけではなく、環境の面でも配慮してきた。特に転んでもケガにつながりにくい人工芝は安全性に加えて、思いっきりプレーできる楽しさももたらしてきた。
 一方で、設置には1枚300キロもあるパーツを12枚組み合わせる必要があり、多くの人手や時間がかかることはもちろん、移送や保管にも多くの費用が発生していた。人工芝の敷設はイベントが始まる前の早朝、終わった後の夜間などにおこなうことが多く、ボランティアスタッフをなんとか集めて実施しているのが現状。短時間のイベントでの開催ができなかったり、保管場所の関東から輸送できない地域や、費用の関係で開催を見送らざるを得ないケースもあったという。

 そこで、ストリートラグビーアライアンスではこれらの課題を解決するために、安全性を担保しつつ、より輸送や敷設が容易な新しい人工芝を準備するために、クラウドファンディングをおこなうこととなった。5000円から用意されたコースには、オージービーフや、ニュージーランド産ラムチョップなど関連する国々の名産品や、オリジナルのボールなどのユニークなリターンが盛りだくさん。なかには、ストリートラグビーの発案者でもある大西一平氏の講演、といったメニューもある。期間は2017年8月30日まで。詳しい内容は下記サイトで確認しよう。

 ストリートラグビー用「移動式人工芝グランド」を作り、日本中の子どもを笑顔に!
https://www.makuake.com/project/streetrugby/(文:野口弘一朗)