最終回は、日々選手の指導に当たる監督コーチが登場する。阿二真樹監督(平4理工卒=東京・早大学院)と竹内友哉コーチ(平2…
最終回は、日々選手の指導に当たる監督コーチが登場する。阿二真樹監督(平4理工卒=東京・早大学院)と竹内友哉コーチ(平29スポ卒=愛媛・今治西)と有田(田口)えり花コーチ(平30商卒=埼玉・浦和一女)による対談となった。現役時代の話や、指導者の目線で見る早大漕艇部の話など、盛りだくさんの内容となった。
自己紹介
――自己紹介をお願いします。
阿二 監督の阿二と申します。平成4年理工学部卒業です。私は知らないのですが、トヨタの社長が私と同じ学部学科の同級生なんです(笑)。大学時代もちろんボートをやっていて、ボートを頑張りすぎたので、卒業してから理系就職はせず、文系就職をしました。私は最初の勤務先が和歌山だったのですが、その後東京に戻ってきた時に戸田に住みだして、もう戸田に30年くらいいます。家を買って、子どもを育てて、もう子供は卒業して、私自身は今も戸田に住んでいます。ボート部のコーチを十何年やっていて、他にもいろいろお手伝いしているという状況で、ボートとの関わりは結構長いです。前監督(木目田健二氏)は、僕がコーチをしていた時の学生だったのですが、彼が監督になるということで私は引くべきなのかなとも思ったのですが、最初の1年はサポートというかたちで入りました。そしたら、まさか(木目田前監督が)海外転勤ということで、今年から監督業を始めております。
田口 平成30年卒の有田えり花と申します。ボート関連では「田口」と呼ばれているので、そう呼んでください。今コーチは2年目になって、今回の早慶戦が2回目なのですが、昨年から引き続き女子のスイープをメインに、女子男子共に幅広くサポートをさせてもらっている状態です。なんでスイープを教えているかというと、現役時代もスイープ種目をメインに漕いできて、当時はスカル種目がメイン中のメインという感じだったので、そこの中で漕いでいたというところで何か力添えができればなと思ったからです。今年の早慶戦は女子(舵手付き)フォアということで、すごく楽しみにしています。よろしくお願いします。
竹内 私は田口さんの一つ上の代で現役時代漕いでいて、早慶戦でいくと、1年生の時は陸で見ていて普通に先輩が負けて、2年生は僕がストロークで漕いで負けて、3年も僕が2番で漕いで失格負けになり、4年は沈没っていう(笑)。その他の大会でいくと、インカレ(全日本大学選手権)は3年生の時にエイトで優勝した時の2番を漕いでいて、大学は4年で卒業したのですが、その後1年間いろいろあって遊んで5年目を迎えたという感じですね。5年目は、就職活動が終わった後は海外旅行とか遊びに行っていたのですが、それ以外の時は前前監督の内田監督(内田大介氏)に「まあやるよね」という話をされてコーチをやっていたような気がしますね。就職した2018年からは地方に研修などで行っていたので半年とか1年弱はコーチを抜けていたのですが、その後2020年のコロナぐらいまでは宇都宮から通いでちょくちょくコーチをやっていました。その後コロナがひどくなって宇都宮から通うのが難しくなって、2020年の後半と21年の初めくらいはちょっと辞めていました。その後木目田さん体制の時にお声がけいただいたのですが、当時はまだ宇都宮だったので一旦お断りをしました。そして、昨年の5月に転職をして都内の方に来たので、そのタイミングでまた始めようかなということで、昨年の12月くらいから正式にコーチを始めました。
――竹内コーチの担当分野や部門を教えてください
竹内 基本男子を見ているのですが、主にスイープの方が多いかなという感じです。私も大学4年間はずっとスイープを漕いでいたので。
指導方針について
――目指すチーム像や指導する上で心がけていることを教えてください
阿二 監督になった時に言ったのは、「日本代表を目指せ」ということです。そこはぶれない姿勢として、やっぱり上を目指すべきだし、大学日本一になるのがもちろん部としての目標なのですが、それ以上にもし日本代表になれるのだったらなった方がいいということを最初に学生に伝えています。それから個人的に思っていることは、レベルはどうであってもいいのですが、毎年進歩していってほしいということです。高校時代にすごいいい成績の選手を取ったけれども、その後伸びない選手もいるし、へたすれば落ちちゃう選手もいるし、逆に、大学から始めて、仮にボートの世界ではレベルが低くても進歩していたら同じように評価してあげるべきなんだろうなと思っています。チームとしてのことを言うと、サッカーのW杯があったじゃないですか。そこで、勝った時にインタビューをしたら選手が「日本で応援してくれている皆さん、あるいは現地に来てくれている皆さん、ありがとうございます」と言ったんですね。ご飯を作る人やコーチやトレーナーなど、おそらくもっとサポートをしている人はいっぱいいたと思うのですが、なぜサポーターへ感謝の言葉を述べることになったのか。私の記憶では4年前、8年前は言っていたような気がするのですが、今回彼らがそのことについて言わなかったのは、(料理人やコーチ、トレーナーなどを含めて)完全なチームができていたからなんですよね。このチームが勝ったことによって、みんなが勝ったんですよ。そういうチームをつくりたいという風に思っていますね。例えば、対校エイトで勝った時に、ぎりぎり乗れなかった選手が手放しで喜ぶかって言われれば、絶対そんなことはないんですよ。それは選手としては絶対だめで、悔しいと思わないといけないと思うし、陰でくそと思っていて当然だとは思うのですが、周りの支えているメンバー全体としては、チームとして勝ったという意識はやっぱり持っていたいなと思っています。マネジャーやトレーナーというのが、まだギクシャクしているというか、彼らと選手との間というのは、もっとひっついていいんじゃないかなと感じていて、私が監督になってからはそこをすごく気にしていて、マネジャーとかのことをできるだけ見るようにしようかなと思っています。
田口 私は結構一人一人と接する時間が長いので、全体を見てっていう観点はあまり意識していないっていうところではあるのですが、言いたいことは大きく2つあります。1個目はまずボートを好きになってもらいたいと思っています。早稲田大学漕艇部もそうですし、他にいろいろなスポーツがある中でボートを選んだということで。決して楽しいだけじゃないし、しんどい時間もすごく長いスポーツなのに、それを選んで入ってきてくれて今も練習を続けてくれている選手には、私が好きだから好きになってほしいというのもそうだし、自分の選択を好きになってほしいという意味でも、ボートを好きになってほしいなと思っていて、そのためのコミュニケーションができたらなと思っています。最近は、新2年生で大学から競技を始めた子たちがビデオミートで楽しそうにしてくれるなど、感動がある練習とかコミュニケーションができているというのは、私もすごくうれしいなと思っています。2つ目は、自分のことを好きになってほしいなと思っています。ボートを選んだ自分のことを好きになってもらうために、ボートを好きになってほしいというのも意識しているし、何かができるようになったら「自分って意外とできるやつなんだな」と思ったり、他人との接し方でも、「こういうコミュニケーションができるようになったからなんかいい感じじゃん」みたいな瞬間がどんどん生まれていってほしいなと思います。競技の技術が向上することは圧倒的にうれしいと思うのですが、それ以外のコミュニケーションなどの日常の部分でも、自分のことを好きになれる場面が増やせるようにしています。
竹内 チームとしても個人としても自立自走してほしいなと思っています。自分の現役時代を振り返ると、自立しているようで全然していなかったなって。僕の時の監督の内田さんは、当時フルタイムで監督をやっていて、練習もそうですし、オペレーションも全部見ていただいていたので、正直監督におんぶにだっこで、僕らは日々出された練習メニューをひたすらやっていくだけである程度強くなれたという感じがありました。でも、それって自立できていなかったし、日々考えて練習や生活をできていなかったと思います。今は、サラリーマンをやりながらコーチをしているメンバーしかいないので、そうなると学生が自分たちで考えてやらなきゃいけない範囲って増えてくると思うんですよね。でもそれって多分悪いことではなくて、学生にとってはすごくプラスになるかなと思っています。そこに対して僕が意識していることは、試合が近づいてきて、ここまでにある程度の結果を出さなきゃいけないってなったら、もう先に答えを多分言っちゃうと思うんですけど、 少し時間の余裕があるのであれば、もう少し学生たちに考えてもらう時間を作れたらいいなと。今はまだ復帰してから3カ月、4カ月で早慶戦も迫っているので、あまりできてないんですけど、学生たちが考えてメニューを作ったり、漕ぎ方を考えたりっていうのをできるようになったらすごくいいなと思います。
早大漕艇部について
――早大の漕艇部の良さを教えてください。
阿二 いろいろな人が集まっているということですね。私は高校生のスカウトもしているのですが、高校生のナンバーワンみたいな子もいますし、かと思えば大学から始めた子もいたりだとか、体が大きくて強い子もいれば、なかなかそうではない子もいるという感じで。でも、選手だけではなくて、マネジャーのやトレーナーも含めたいろいろな子が自分たちのいいところを出し合って、みんなで1つのことを目指していけるというのは早稲田の漕艇部の良さだと思います。他の大学を見ると、推薦の子だけしかいないところや、大学から始めた子だけでみんなで模索しながらやっているところがあるのですが、付属校の子も合わせてみんなで1つのことを目指しているというのは、ここ10年ぐらいの(早大の)形態なのかなと思います。
田口 阿二さんがおっしゃってくださったのですが、本当にいろいろな人がいるというのは素敵なことだと思っています。自分が今まで接したことがないような人と話すことができるし、その中でこの人のこういうところがいいなっていう自分に取り入れられるところも見つかるし、「自分ってこういういいところがあったんだな」という自信になったりもするし、そういう機会がたくさんあります。これは競技面でも生活面でも人間関係の面でもそうだと思うのですが、そういう学びの場がたくさんあるのはすごくいいなと思っています。あとは、大学やOBOGの皆様からのご支援もすごくあった上で、今回の早慶戦のような他の大学にはないような場を与えてもらっているというのは、学生生活を振り返っても貴重な経験をさせてもらったなと思います。これを自分の頑張りだけで得ようと思っても絶対できなかったと思うので、選手としての自分も感謝していますし、学生にもいろいろなものを活用してほしいなと思っています。
竹内 僕も一緒で、いろいろな人が集まっているというところですかね。僕の現役の時も一つ上でロンドン五輪に出た女性の選手がいましたし、男性では高校からずっとナンバーワンの選手がいました。僕の同期でも未経験から始めた人もいるし、大学に入学してきた時は女子より遅かったのに、4年生になった時には日本代表になった人もいます。今の現役でいくと、青木(洋樹主将、スポ4=東京・成立学園)なんかは、パリ五輪を目指すぐらいの実力があるのですが、そんなすごい選手が早慶戦に勝とうということで一緒にエイトに乗っているという。そういういろいろな選手がいるというのはいいところだと思いますし、あとは施設やハード面も含めた環境が整っていると思いますね。
阿二 そういう意味で言い忘れましたけど、今の部員の中には留学生で海外から来ている人もいるんです。中国出身の人で、アメリカのロースクールに留学をしていて、今は法律事務所で働きながら日本でMBAを取るために早稲田の大学院に通って、早稲田のボート部に入っている子がいます。学生はあまり気づいていないかもしれないですが、留学生の彼なんかは社会に出たらすごい人なんですよね。でも一緒に普通に会話をして、コミュニケーションを取って、同じ立場でできるというのは、他の学生にとってはすごく大事な機会だなと思って見ています。だから、そういう子たちをできるだけ排除しないように、多様性というか、いろいろな人が入ってくるのを認めたいなと思っています。
――逆にもう少し改善した方がいいと感じる点はありますか
阿二 さっき少し話をしましたけど、もっと一体感が出せると思っているんですよね。それぞれの選手、マネジャー、トレーナー、スタッフはみんな頑張ってはいるんだけれども、もっと一つの方向にぐっとなれるんじゃないかなというか、そこの力をもっと発揮できればいいかなというのは思っています。あと、自分たちだからよく見えていないのかもしれないですが、掃除をもっとすればいいのになと思います。
田口 私としては、阿二さんが言ってくださった現時点での一体感と、この先の一体感があればいいのかなと思います。チームとして下級生上級生関係なくいろいろな情報を吸い上げて意思決定をするっていうのは、どんどんできるようになってきていて素敵だなって思っています。これをどんどん次の代、次の代っていう風に今の子たちができているいいことをつなげてほしいです。今までだと、前の代はこうだったから自分たちの代はこうしたいみたいにスイッチすることが多かったのですが、いいところは次につなげてよりいいものを作り出すっていうことができるとすごくいいなと。そのためには前の人が何をやっていたかという情報が必要で、その当時の人が何を考えていたかっていうのを残せると理想としてはいいなと思います。
竹内 もっと学生主体でこうした方がいいっていう意見はどんどん出てきてもいいかなと思いますね。僕もまだ4カ月なのでまだ知らないところもあると思うのですが、すごく優しい人が多いです。僕らが現役の時は結構怒鳴り合っているみたいなことがあったのですが、時代の傾向もあると思うのですが今は優しいです。思っていることはみんなあると思うので、それをぶちまけてもいいのかなと思いますね。同じ目標に向かってみんなでやっているので、それに対して向かうルートはいろいろあると思うので、そこは議論すればいいかなと思います。
田口 (思いを)伝えた方が早い場合もある中でお互いにちょっと距離を取ってしまって、結果お互いすごい苦しいみたいな場面があると思うので、優しいだけじゃなく強くなってもらえるといいのかなと思う場面はあります。
阿二 ハングリーさが足りないというわけではないのですが、もっとコミュニケーションはちゃんと取ってもいいんじゃないの、選手同士がもっとぶつかってもいいんじゃないの、もっと気迫を表に出してもいいんじゃないの、という風に思いますね。
田口 言い方とか態度で致命的なものさえ避けてしまえば、そういうのって意外とプラスな面が多いと思う。ハングリーさがあった方が自分も頑張れるし、周りもそれにつられて頑張ろうっていう風に思えるので。どんどん(自分の思いを)出していければいいなって思うことはあります。
竹内 多分内には秘めていると思うんですよね。そうじゃなきゃ4時半に起きて練習して学校行けない…。
阿二 そこはそうだよね。そういう意味では今の子はよくできているし、優秀だなと思うので、もっと自分が思っていることははっきり口に出してもいいような気がしますね。
田口 そつがないから、致命傷を避ける能力はすごい高いはずなので、出しても全然大丈夫だと思います。
竹内 バランサーが多いのかもしれないです。人間関係とか、社会とか、この漕艇部の中でバランスを取れる人が多いゆえに、自分の考えを口に出さないみたいな。
早慶レガッタへ向けて
――次に、早慶レガッタについて伺います。他の大会と比べて、早慶レガッタに対して特別な思いはありますか
阿二 私自身の中では早慶戦は特別なもので、何が特別かというと、これほど慶應大学が読めない時はないんですね。絶対勝てると確信していても負けるときはあるし、どこにその力が潜んでいるんだろうっていう執念を見せてくる時もあるし、それは相手からしても同じような気持ちがもしかしたらあるのかもしれないですが。環境自体も川のレースということで、若干曲がっていたり、流れがあったり、波があったりということで、自分たちが思った通りにいかないということで、全く油断できないし、どんなにやっても100パーセントということはないので非常に難しいレースだと思っています。その代わりにいろいろな人が注目してくれるので、楽しみでもあるなという感じです。
田口 特別な思いでいうと、今回はおそらく本当に思い入れの強い大会になるなと思っています。その理由としては、私が大学3年生の時に初めて女子エイトというスイープ種目で早慶戦をやるという風になって、それが私にとっての初めての早慶戦出場で。その次の年もエイトで出場して、30年近く続いている女子の連勝記録の中で久しぶりに慶應さんが先行してかなり危ない展開を見せてしまったということがありました。私は当時ストロークを漕いでいてすごく責任も感じましたし、ふがいないという気持ちもあったので、この大会が女子のスイープをもっと強化していきたいと思ったきっかけでもあったんですね。それを踏まえた上で、コーチに就任してから2年目のこのタイミングで、スイープ種目の女子舵手付きフォアになり、私が強化をしたいと思っていたスイープにコーチとして関われるということで、思い入れが強いです。
阿二 ちなみに負けそうだった時のコーチは自分なんですけど、私は全然負けるとは思っていませんでしたよ(笑)。
田口 そうですね、慶應さんってやっぱり侮れない相手だと思うし、戦う相手として決して余裕で勝つということは毎年ないなと思っています。毎年女子に対してのお話で「勝つのが当たり前」や『女王早稲田』と言われるのですが、33連覇してはいるものの、その年漕いでいる人間に関しては、その一本だけが自分たちにとっての勝負ですし、背負うものが大きすぎると思うので、そこはサポートしていきたいなと思います。私もサポートされてきて、阿二さんみたいに信じて待ってくださる方がいるということで救われてきたので、信じて待ってくれる人がもっといてくれるとうれしいです。
竹内 コーチというか、OBとして見るのと選手として見るのはまた違うのですが、ドライな言い方をすると、勝敗はどっちでもいいかなって思います。僕は4年生の時に沈没していて、早慶戦を今後隅田川でできるのかという議論にも発展したので、とにかく安全に、両校がマックスの力を出してくれればそれだけでもういいかなと思います。
阿二 それは監督になるべきじゃねえか(笑)。私はまさに8割は安全に終わってほしいっていうことだけを祈っていますよ。勝敗っていうよりもちゃんと力を出し尽くして安全に終わってくれたらそれでいいです。
田口 コーチとして隅田練習にモーターで付いて行くっていう立場になって初めて普通の川よりもすごく神経を使うなって分かって、そこの面では見る目線は変わったなと思います。
竹内 まあ勝ちたいんだったら選手が頑張ればいいし、勝ちたくないんだったらそんなに頑張らなくていいしっていう感じです。一選手として考えると、インカレで男子エイトが20年ぶりくらいに優勝したということよりも、早慶戦で負けた時の記憶の方がいまだに強く残っているんですよ。うまく言語化はできないのですが、勝ったということはあまり覚えていなくて、負けたらその記憶がずっと残るよということは、学生には伝えています。
田口 インカレで優勝したとかそういう瞬間よりも、早慶戦という場で何があったか、どういう展開だったかというのは鮮烈に残るので、竹内さんのおっしゃっていることは、私も似たような感覚があります。
――対校エイト、第二エイト、女子それぞれの仕上がりを教えてください
竹内 これだったら絶対に勝てるという仕上がりではないかなと感じます。対校もセカンドも前に見たより確実に日々進化していると思うので、ここままやればすごいいい仕上がりにはなるのかなと思いますね。
田口 女子はどれだけやっても安心できるところにはいかないと思っていて、初の種目ですし、来年も同じ種目になるということがあるのならば、女子フォアのスタンダードを作っていかなくてはいけないですし、やれるところまでやろうという気持ちで教えています。昨年だったりその前からスイープを漕ぎ込んでいるメンバーなので、もともと持っている安定性や感覚はすごいいいものがあると思うので、それを隅田川に持ち出していけるかどうかだと思います。
――レースにおける注目ポイントを教えてください
田口 女子のスイープで、フォアで、隅田川でこんなにしっかり漕げるんだっていうのはぜひ見てもらいたなと思います。本人たちもそのレベルにいると思いますし、私もそういうパフォーマンスが出せるようにサポートしていきたいです。ちょっと前までは女子のスイープは、「振り回されている」、「運動会みたい」みたいなコメントがあったのですが、もうその頃の時代とは違うんだよっていうのを知ってほしいし、これから大学に入って漕ぐ子たちのも「スイープってかっこいい」と、わくわくしてほしいなと思います。
竹内 多分競るレースになると思うので注目ポイントは全部なんですけど、強いて挙げるとすると、スタート直後の大きく右にカーブするところかなと思います。特にコックスのコース取りがすごく問われるポイントだと思います。過去の戦歴を見てみると、最初のところでリードできているかどうかというのが最終的なゴールの結果に影響していると思うので、スタートから最初の800メートルは面白いところなのかなと思います。
阿二 ちょっと期待も込めてなのですが、この冬場は有酸素的な能力を鍛えてきたんですね。だからこそ、俺たちは3750メートルを普通に漕ぎ切れるという覚悟を決めた上での思い切りのいいスタートを見たいというのが私の希望ですね。それを出せればその後もいいように持っていけると思うので、最初の吹っ切れ感が出せるといいなと思います。自分たちは後半強いからどっかで出てくるだろうと思っていたら絶対やられるぞと思います。
――最後に、早慶戦へ向けての意気込みを教えてください
阿二 安心安全に、両校が100パーセントの力を尽くしていただけることを期待しております(笑)。
竹内 教科書的だな(笑)。
阿二 本当にそう思っているから(笑)。慶應の監督とも同じような思いを持っています。
田口 早慶戦って選考を勝ち上がったメンバーが出るレースなので、今回上位4人に入らなかったメンバーの分だったりだとか、尽力してくれるマネジャーやトレーナーだったり、今まで連勝を重ねてきたOGの皆様だったりの思いを乗せた上で、最後は自分を好きでいるために漕いでほしいと思います。そのためにみんなのことをサポートしたいし、みんなで成長していこうね、覚悟を決めてやっていこうねという気持ちです。
竹内 対校女子セカンド3種目で勝ったのを最近見ていないような気がするので、完全優勝してほしいという気持ちはもちろんありますし、学生には終わってから後悔しないように臨んでほしいというか、やり切ってほしいなと思います。
――ありがとうございました!
(取材・編集 齋藤汰朗)

色紙に思いや意気込みを書いていただきました
◆阿二真樹(あに・まさき)(※写真中央)
平成4年理工学部卒業。東京・早大学院高出身。
◆竹内友哉(たけうち・ともや)(※写真左)
平成29年スポーツ科学部卒業。愛媛・今治西高出身。
◆有田(田口)えり花(ありた(たぐち)・えりか)
平成30年商学部卒業。埼玉・浦和一女高出身。