高校野球のリーグ戦「Liga Agresiva」…特徴はアフターマッチファンクション 大阪のNPO法人「BBフューチャー…

高校野球のリーグ戦「Liga Agresiva」…特徴はアフターマッチファンクション

 大阪のNPO法人「BBフューチャー」は独自のルールを設けて、高校野球のリーグ戦「Liga Agresiva(リーガ・アグレシーバ)」を全国へ広げている。特徴の1つとなっているのが、試合後に両チームの選手でプレーを振り返る「アフターマッチファンクション」。「Liga」に参加する静岡県の掛川西高の選手は、対戦チームを敵ではなく相手と考えるようになったと話す。

 大阪で始まった「Liga Agresiva」には現在、全国130校以上が参加している。静岡県でも掛川西、掛川東、沼津商の3校が昨秋から加わった。「Liga」はトーナメントが一般的な高校野球にリーグ戦を取り入れ、相手チームや審判ら野球に関わる全ての人を尊重するスポーツマンシップを理念に掲げている。

 投手の球数や変化球の制限、低反発や木製バットの使用など独自のルールを設けて運営しているが、「アフターマッチファンクション」も重要視している取り組みだ。試合を終えた両チームの選手たちは、主にバッテリー、内野、外野というようにポジションに分かれて、相手チームについて感じたことをお互いに伝え合う。掛川西の落合倭吹輝(いずき)捕手はアフターマッチファンクションを経験して、対戦チームへの見方が変わったという。

「対戦チームは敵ではなく相手だと考えるようになりました。相手がいなければ試合はできません。一緒に好ゲームをつくっていこうという気持ちでプレーしています」

 自分たちが気付いたことを相手チームに伝えれば、ライバルが強くなる可能性がある。だが、お互いに成長して高め合うことを目指す。落合は他校のバッテリーから「もっとボール球を使うと効果的」「ピンチになるとペースが早くなるので、間を取った方が良い」などアドバイスをもらった。相手からの指摘を翌日からの練習や、次の試合に生かしているという。

野球以外に生きるコミュニケーション能力、指導者同士も交流

 掛川西を率いる大石卓哉監督も意義を感じている。予想以上に選手たちが積極的にコミュニケーションを取る姿に「野球という共通言語があるからかもしれませんが、初回の入り方や配球など具体的な話をしています。野球に生きるのはもちろんですが、コミュニケーション能力は学校生活や社会に出てからも必要になるので、選手は良い経験ができていると思います」と語る。

 アフターマッチファンクションを繰り返すことで、選手には相手を尊重する考え方が身に付いてきたという。練習試合でも相手の好プレーを称えたり、見つかった課題を練習で改善しようとしたりする姿勢が増えたきたと大石監督は話す。そして、選手たちに触発され、自身の行動も変化した。

「積極的に相手選手と話をする姿を見て、自分も他校の監督に踏み込んだ質問をしたり、悩みを相談したりするようになりました。練習メニューや選手の育成について、アドバイスしてもらうこともあります」

 試合は相手がいなければできない。そして、ゲームセットの後にもチーム力を高め、人間力を成長させる時間がある。(間淳 / Jun Aida)