チーム合流前日、偶然遭遇したと思っていたダルビッシュは 3月に行われたワールド・ベースボール・クラシックで、日本代表「侍…
チーム合流前日、偶然遭遇したと思っていたダルビッシュは…
3月に行われたワールド・ベースボール・クラシックで、日本代表「侍ジャパン」の一員として活躍したラーズ・ヌートバー外野手(カージナルス)にはいくつもの“驚き”があった。その中の1つが、チームのリーダー格だったダルビッシュ有投手(パドレス)の気遣いだ。米紙「ニューヨーク・タイムズ」が紹介している。
記事はヌートバーにとって日本代表入りが夢だったこと、9歳のリトルリーグ時代にはすでに「いつか日本代表になりたい」と口にしていたことを紹介。その上で「今回の代表チームになじむために、カギを握っているのはダルビッシュだと知っていた」としている。さらに「36歳のダルビッシュは、チームの最年長プレーヤーで、上下関係の厳しい文化の中では重要な存在だ」と指摘。実際にはダルビッシュとヌートバーは、チーム合流直前に顔を合わせていたのだという。
「日本に到着したばかりだった。その日はゆっくりして、早く寝て、翌日球場でチームと会う予定だったんだ」とヌートバー。「ホテルで食事していたらドアが開いて、ダルビッシュが入ってきた。震えるくらい緊張したよ。こんな形で会うとは思っていなかったからね。でも、彼はとても親切で、すぐに僕を安心させてくれたよ」とその時を振り返る。
「(ダルビッシュは)いいプレーができるように快適に過ごしてほしいから、必要なことは何でも遠慮なくたずねて、と僕に言ってくれたんだ」
そこから世界一になるまでの3週間、ヌートバーはダルビッシュのリーダーシップを見て、この最初の“出会い”が偶然ではなかったと確信したのだという。
「彼は僕に、わざわざ会いに来てくれたんだと思う。ダルビッシュは、僕たちをまとめ、リードしてくれた。彼は自分の役割を理解して、若い投手たち自信を与え、彼らに本当に多くのことを教えていた」
大谷翔平とのプレーは“驚異”「こんなの見たことない」
もう一人驚かされた存在が、大谷翔平投手(エンゼルス)だ。記事は「カージナルスでノーラン・アレナドやポール・ゴールドシュミットのようなスーパースターと一緒にプレーしているヌートバーにとっても、オオタニと一緒にプレーすることには“驚異”を感じた」としている。
室内練習場で一緒に打っただけで「『うわー、こんなの見たことない』って感じだったよ」というのだ。
日本の世界一は、何とも象徴的に決まった。米国との決勝戦では大谷が9回にリリーフし、エンゼルスでともにプレーするマイク・トラウト外野手を三振に斬って取った。スライダーを振らせた最後の場面にヌートバーは「あの動きはとんでもなかった」「もちろん速球が速いのは明らかなんだけど、あのスライダーの動きがとんでもなかったよ」と驚きの言葉を並べる。「彼は本当に他の人とは違うんだ」。
20日間に及ぶ侍ジャパンでの同行を終えた時、大谷はヌートバーに高級腕時計を贈った。記事はそのプレゼントに込められた“条件”を紹介している。
「2026年に開催されるWBCに日本代表として出場しない場合、ヌートバーはそれを返さなければならない」
ヌートバーは「時計は彼(大谷)の元には戻らないよ。僕がプレーしたいと思うチームは他にないから」「もしまた誘われたら、絶対に日本代表でプレーしたい」と、3年後の2026年に予定される次回のWBCでも、日本代表でプレーするという決意を固めているという。(Full-Count編集部)